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奇縁堂だより16【本の紹介:テーマ・戦争と写真】

 次に掲載した写真は私のカメラです。とは言っても,正真正銘の昭和のフィル・ムカメラで,当時はそれなりの値段がしたはずですが,デジタルカメラ全盛(いや,スマホカメラ全盛か?)の現在では,完全に過去の遺物になったようです。

 かつて,そんなフィルム・カメラで戦争の驚くべき一瞬を切り取った人がいました。それが,戦争カメラマンや報道カメラマンと呼ばれる人たちです。代表的な人は,ロバート・キャパや沢田教一などです。

 もちろん,現在でも世界各地の紛争地域で,多くのカメラマンが命の危険に晒されながら,その使命を全うすべく努力しています。

 2022年2月28日に始まったロシアによるウクライへの軍事侵攻から間も無く1年が経過しようとしています。
 
 今回は,一日でも早くウクライナに平和が戻り,復興へと向かうことを祈りながら,戦争写真に関連する書籍を在庫の中から抜粋して紹介します。

紹介作品一覧

○『ロバート・キャパ展“”戦争と平和』(ロバート・L・カーシンバウム:編)
○『キャパの十字架』(沢木耕太郎:著)
○『ライカでグッドバイ』(青木冨貴子:著)
○『酔いが覚めたら,うちへ帰ろう。』(鴨志田穣)
○『封印された秘蔵写真 GHQの見たニッポン』(太平洋戦争研究会:編著)
○『米国国立公文書館所蔵写真集 敗戦国ニッポンの記録(上・下巻)』(半藤一利 編著)


作品紹介

・『ロバート・キャパ展“”戦争と平和』(ロバート・L・カーシンバウム:編)29cm×30.5cm,¥ 990(税込)
 
1984年に銀座松屋と,大阪ナビオ美術館で開催されたロバート・キャパ展の図録。表紙を飾るのは1944年に撮影された「ノルマンディー海岸に上陸する部隊」です。
 そして,裏表紙掲載されているのはスペイン内戦時の1936年に撮影された「くつろぐ共和派男女兵士」でり,同年に撮影されたスペイン内戦あの有名な写真「倒れる兵士」も本文に掲載されています。

・『キャパの十字架』(沢木耕太郎:著) 四六判,¥ 440(税込)
 
世紀の傑作写真「崩れ落ちる兵士」本当は誰が,どこでどう撮ったのか?この一枚の写真はあまりにも見事な迫真性が故に,長い間,真贋論争が闘われてきました。著者は真実を求めて,4回にわたってスペイン南部の現地を訪れ,驚くべき結論に達しました。それは…


・『ライカでグッドバイ』(青木冨貴子:著) 四六判,¥250(税込)
・『ライカでグッドバイ』(青木冨貴子:著) 文庫,¥250(税込)
 
戦場カメラマン・沢田教一はベトナム戦争の報道写真「安全への逃避」で1966年にピュリッツァー賞受賞し,一躍世界に有名を馳せました。そして,1970年にカンボジアで取材中に銃撃され34歳で死亡しました。本書は彼の情熱と野望を描いた本格ノンフィクションです。


・『酔いが覚めたら,うちへ帰ろう。』(鴨志田穣) 四六判,¥350(税込)
 
著者は戦場カメラマン・ライターで,取材のによるトラウマからアルコール依存症になってしまい,離婚(妻は漫画家の西原理恵子)。
 著者はこれを克服するためにアルコール病棟に入院します。この病棟で出会った個性的な人々…
 本書は,アルコール依存症によって妻子と離れ離れになった著者の,笑いと悲哀に満ちた私小説です。


・『GHQの見たニッポン : 封印された秘蔵写真』(太平洋戦争研究会:編著)B5判,¥1,430(税込)
 
1945年8月15日,太平洋戦争が終結。本書は進駐軍が撮影した占領下の日本の姿です。これらの写真は,往時を彷彿とさせる同時に,戦後の日本を知る上で貴重な資料でもあります。


・『敗戦国ニッポンの記録 : 米国国立公文書館所蔵写真集(上・下巻)』(半藤一利 編著)B5判,¥4,400
 
上巻は敗戦直後のニッポンから東京裁判まで。そして,下巻はGHQによるニッポンの改革から復興の始まりを撮影したものです。敗戦国ニッポンが,焦土を乗り越えて再興できたのは,ここが起点か!?

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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