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学校へ行く子と行かない子の間にある壁とは・・・

 昨日の夜、娘が毎日のように通話している友達が、「家出したい・・・」と言ってきた。するなら家くれば?と言ってやるが、住んでいるといっている場所は大分遠い(本州ではない)だという。ネッ友で会ったこともないのだけれど、年齢が言っている通りなのであれば、娘と同じ五年生。でも、算数のことを数学というし、宿題を課題と言っているから、本当のところはわからない。(実際最初は東京に住んでいると言っていた)けれど、そこはあまり気にしないようにしている。実際18歳の息子はもう本当に長いこと付き合っているネッ友が沢山いて、毎年湘南に住んでいる我が家までバーベキューをしに来るが、本名も住んでいるところも知らない子が沢山いる。大体ハンドルネームで呼び合っていて、年齢もバラバラだけれど、皆いい子で優しく面倒見が良い。礼儀もわきまえている子が多い。群馬や愛知、大阪に加えて、去年は飛行機で九州から泊りに来た子も居た。

 娘の友達は何となく夕方からあまり調子が良くなさそうであった。そして夜、9時過ぎだったと思うけれど、私たちが犬の散歩から帰ってきたら、ほぼ泣いているような声でどうしたらいいのだろうと言ってきた。普段あまり深刻そうではないその子だが、夕方娘に連絡してきたときも、リストカットの写真(自分のじゃないよ)を送ってきたとのことだった。娘は返答に悩んでいた。

 それもあって、話を聞いていると、両親の仲が悪いらしい。喧嘩など皆すると思うが、どうやら日常的に家の空気が悪く居たたまれないのか、なぜ結婚したんだろう?と言っていた。生まれる家間違えた。なんで産んだんだろう?など色々と言っていたけれど、夫婦の関係が悪いと子供へのスペースがなくなってしまうのは私も経験済み。何ならそれを何とかしようと何年もの長きに渡ってワークをしてきたとも言える。かわいそうだけど・・・一通り聞いた後、でも○○はそのお母さんを選んで生まれてきたんだと思うよ~と言ってみたら、顔かもしれないと言っていた。爆笑!すごい美人らしい💕💕可愛いなと思った。

 息子の友人は大きくてもう相談に乗るようなことはないけれど、昔は息子をいじめている子がある日家の前で待っていて、やはり両親の不仲を相談されたことがある。色んな子の話を聞いてきたけど、それはちょっと衝撃的で、学校から一列で帰るグループで機嫌が悪いといつも息子を後ろから突き飛ばしてくる、学校ではとても元気で目立つ子のお父さんと、その相談に来た、ほとんど365日朝から晩まで我が家で遊んでいて、時々深く考えず物を持って行ってしまう(盗んでいくともいう😅)その子のお母さんの不倫について、実のお父さんがお母さんを罵倒(暴力)していたものだった。そんな話をされても…と思ったけど、いつもは荒っぽいその子がうつむいて、家の前で私が出てくるのを待っていたかの様に話されて、聞くしかないよねと思い、当時の私は、ふとした時に息子に嫌がらせを繰り返すAは、最近家で嫌なことがあってアンタにあたってくるらしいよ。あまり気にしなさんな!などと、息子には全く関係のないことで我慢を強いていた(→そういうことはとても多かった。)。そしてこれについては、更に私はこのお母さんからいわれのない被害に合うことになる。過去そんな子供たちからの訴えは色々あった。なんならいじめてくる子の殆どが、自分の家族に問題を抱えていた。それについてはまた別で書こうかなと考えている。

 娘の友達にはその日は、思う存分聞いてあげようと決めて一緒に入って聞いてみた。なんで家出したいの?それはどうしてなの?なにをどう受け取っているのか、ただ聴いてみた。でも色んな話をしていて止まらないので、最後は「疲れてんだよ」「先週から学校始まって、一日5時限でしょ?小学校長すぎるんだよ。」「朝8時から夕方までずっと、毎日毎日毎日、したくない勉強もずっと机に座ったままで居ないといけない、良く行ってきたねって自分をいたわってあげなよ。」などなどなど、肯定してみているうちに、話はすっかり学校の事に😅そうだよねって、なんで学校って行かなきゃいけないんだろうって…それについては何とも言えないしなぁと、なので、Iはなんで学校行ってんの?と聞いてみた。将来の為!というから、将来の何のため?と聞くと、将来いい学校に入って良い就職先につき、お金を沢山もらって幸せになる為だ。と小5が言う。ほーそうかぁーでも、今はその為に我慢するの?と聞いたら、だって学校行かなかったら、就職できないじゃん。食べていけないよね?と・・・Rがそうなの?と心配そうに聞いてきたので、なるほど・・・そうかもしれない。だけどそうじゃないかもしれないしさ、いつ勉強したくなるかもわからないしねー。絵をずっと書いてそれで食べていきたいって言ってるから、Rのお母さんはそれでいいと思ってるかなー。Rが幸せでいる事が大事だよね。別にコンビニのバイトでもいいしさ。と言ったら、コンビニのバイトじゃ生活していけないとかバイトも雇ってもらえないと言っていた。すごい現実的😳✨それにさ、Rみたいなタイプは高校からとか急に行けるようになるんですよって校長先生から言われてんだよ?というと、じゃあそうなったら私逆転されちゃうじゃん!という。逆転??うーん。勝ち負けなのかなぁー。~世の中の常識に久しぶりに触れて、ちょっと我を振り返っていた。(本当に色んな事がありました😭✨)。そして正解はないんだと思っている。

 先日全くの平日に息子と娘と朝の9:40開始のIMAX鬼滅の刃を見に行った。(写真はその時の駐車場〜朝車が全く居ない😅)映画館のあるショッピングモールを歩いていると、娘が、こんな平日から映画を見に来てる小学生って大丈夫なの?という。今更かよ!と息子と笑った。そんなこと言ったらあんた、平日の昼間バイオリン習いに来てるじゃんここへ!って・・・あーそうかぁ(苦笑い)

 息子の時代は結構大変だった。晒されるので、ある程度防御のエネルギーで外に出かけていたと思う。それでも私は躊躇なくどこへでも連れて歩いたが、世間の目は今よりは大分冷たかった。自分自身の中にも、どうしてもどこか悪いことをしている感は取れていなかったんだと思う。今は日中どこにいても変な目で見る人ってほぼいない。映画館でだって何も言われない。逆に気を使われているのかもしてないなぁ。もしろ空いてて最高だ。

 娘は年末から外に自由に出れるようになってきて、日中一人で散歩も行くし自転車でショッピングモールにも行けるようになった。何が彼女を行く気にさせたのか?一人で行きたいから道教えて?!私には付いて来るなと言ったその日に彼女がでかけた先は「オリンピア」という雑貨屋さんだったらしい。そして、元旦になった途端に、待っていたかのように家族全員にマスコットのプレゼントをくれた。Rからのお年玉だ。キーホルダーになったそれは、サメと猫(犬が可愛くなかったらしい🤣)。サメが二匹マグネットでつくようになっていて、それは息子と主人。私と娘は猫で、どちらも近づけるとマグネットでくっつきあう。そー言えばなんだか毎日のように、かーたんは動物では何が一番好き?とーたんは?にいには?と聞かれていたっけ?もう少し真剣に考えておけばよかったっ!と思ったが、とても嬉しかった!なんてもんじゃない😭初めて一人で遠くまで自転車で出かけたのが、私たちへのプレゼントを買うためだ。まさか、娘の原動力が家族だったとは・・・(夫と何が子供を動かしていくのだろうねといつも話しているので、夫も嬉しかったろう)・・・そして、明け方初日の出を見に歩き始めたら、前を歩く表面的には常にクールな息子の大事な肩掛けバックには、サメのマスコットが揺れていた。泣くわ~、この子達。

 私はもう、子供が学校に行かないことで誰かに何を言われようと、驚くほどまったく気にならないし、先生にも、子供におかしな態度を取ったら、言い返しますよ?とでも映るのか😅先生方も驚くほど何も言ってこないし、ものすごく優しくて協力的、むしろ、昔の担任や前校長先生にはお子さんの不登校や仕事の相談をうけるくらい。仲良しだ(った)。でも、普通の親はやはり、行かないでいいという選択肢はないんだな。とその子や息子の友人と時々話してみると感じてくる。具合悪いって言えば?そんなくらいじゃ休ませてくれない。んじゃ、体温計をあっためるとかさ?私の子供のころ水銀の体温計の温度を上げようとして壊した話とかする。なので、Rのお母さんがダメかーさんと思われている。さっきのうちの親に聞かれちゃったかも?とメッセージしてきたっていうので、良いじゃん。別になんも隠してないし?といつも言う。あとは、行きたくないなぁっていうから、じゃあ行かなきゃいいじゃんっていうと、そんなのうちは許されないというので、じゃあ学校行ったら保健室行って寝てれば?とか言うけど、ちょっと具合悪いくらいじゃ保健室行っちゃいけないんだよ。と言ってくる。そんな真面目なの?だっていつもRとめっちゃすごい会話してんじゃん!!って思うけど、(Rは全部スピーカーで話してるから丸わかり)子供もみんな、大人のサラリーマンみたいな常識の中で生きてるんだな。と改めて感じた日だった。

 Rは去年の秋ごろからはもう、全く学校に興味がなくなってしまっているので、先生にはそう言っている。じゃあ何をしているのかと言えば、絵を描いてバイオリンをする。そして犬の世話と夜の食器の洗い物で生計を立てている(笑)。そして、先日はHSCの作品展に出品できた。ありがたいことにそこで、プロのソプラノ歌手の方と知り合って、バイオリンとのジョイントのお声をかけてもらったり(いつかね?)、プロのリアルな絵描きさんにを紹介してもらえて、絵だけじゃなく、独学の学び方や好きで書いていることを本当に褒めてもらったりして、自分のしていることを肯定でき始めている。普通じゃできない経験。全てあっち側の理解や温かさで与えて頂ける環境、出会い。感謝しかない。けれどこれこそが、私たち家族に合ったホームスクーリングなんだろうなと感じている。フリースクールだって私は任意団体のメンバーだけど、Rが行きたいわけじゃない。オンライン学校なども探してみるが、今勉強がしたいわけじゃない。それをこうして、全てを本当にしたくなったらすればいいよと真に思えているのは、息子の努力のおかげなんだよなー。Kは、本当にすごい奴だ。娘が自分らしいスタイルで生き始めれば生き始めるほど、最近改めて、息子の生きてきた茨の道を胸が熱くなりながら、心の中で称賛している。同級生を含む世の中の大人や先生、学校からの暴風(風当り)は勿論。この母の嫌な態度を本当に枠がなくなるまであきらめなかった、真の勇者の長男に、称賛の嵐を送りたい。

 そして、ものすご〜い過酷なイジメを生き抜いて周りの大人を黙らせて、一人ずつ味方にしてきた息子は、この春高校を卒業する。


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