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家業からスタートアップへ。藪の中を駆け巡り、地域で「やろっか!」を巻き起こす。

「人生を謳歌していますか?」と聞かれて、自信を持ってYESと答えることは中々難しい。キッチハイクで働く住 尚三さんは、そんな言葉に向き合うひとりです。バックパッカーや老舗家業の跡継ぎなどを経て、今キッチハイクを選んだ理由とは? 保育園留学事業開発、地域ソリューション営業を担当している住 尚三さん(以下、すみぞうさん)にこれまでのキャリアや信念などをお聞きしました。

地方と都会の両方がわかる。
相手の懐に入り込める理由

――すみぞうさんは今キッチハイクでどんなお仕事をされているんですか?

「保育園留学」という事業を日本全国に広めるため、新しい拠点の開発担当をしています。保育園留学は子どもが地域の保育園に通いながら、家族で地域滞在ができる暮らし体験プログラム。そこに参画してくれる自治体や保育園を見つけて、予算を決めてくるのが主な仕事です。

保育園留学は北海道の厚沢部町にある「認定こども園はぜる」からスタートして、2026年中に100地域ぐらいまでに参画地域を増やすことが目標なんです。素敵な縁がどこにあるかな、自治体のどこの地域と組むといいかな、と様々な情報源を元に考えてますね。

あとはご家族の予約をどう増やすかの施策作りや、自治体から保育園留学への予算を握ってくる役割もしています。

――自治体の皆さんと協力して予算を決めてくるのはそんなに簡単なことではないですよね。どんなことを意識されていますか?

いったいどうやったら前に進むか?を自分からリードすることをとても意識していますね。例えば自治体が何かを予算化するときは100%自治体様からのお金だけじゃなくて、県や国の財源からも予算を組むこともできるんです。なので、国や県のこういう制度があるから活用しましょう、という提案をしていますね。

保育園留学の事業フェーズに合わせていろんなことをやっていますが、どうやら自分は仲間を増やすこと、営業や対外的に誰かと話をして何かを決めてくるのが得意なようだなと感じています。自治体さんと話して保育園留学の場所を決めたり、ご家族と話して予約を決めたりといった、「1対1で、ちゃんと話して、ちゃんと決める」をやってきてます。個人でも自治体でも、一人ずつと仲良くなっていく感じですね。

それにはまず、こちらから「仲良くなりたいんですオーラ」を出すのがすごく大事だと思っていて。これも僕の特性なのか、どこにいても馴染みやすい能力があるみたいです。最近福岡に越してきてサーフィンをしているんですが、海でサーフィンの用意してるとめっちゃ挨拶されますし(笑)。

あと、僕は出身が岐阜県高山高山市なので、地方と都会の両方の気持ちが分かるのもポイントかもしれません。だから地方の方と話すときは「都会の人が搾取しに来たんじゃないか」と思われないようにしたり、逆に都会の会社に所属する身としては、地域の資源を使って、他人のふんどしで相撲を取るような形にしないように気を付けています。

――キッチハイクにもすぐ馴染んでましたし、メンバーからもすごく慕われてますよね!保育園留学の事業開発はどんなところにやりがいを感じていますか?

保育園留学は共感を得やすく、やっていることをいろんな人に喜んでもらえたり、「いいね、その事業」って言ってもらえたりすることが多いのですごく嬉しいですね。

僕が入社したタイミングでは保育園留学がすでにスタートしていて、ゼロイチではなく、逆に1から2や3にしていくのが難しいというフェーズだったんです。事例がひとつあるけど、それをどうやって地域に広げていこうかと悩んでいました。

人間には「大体の先が見通せないと走れない人」と「先の見通しがなくても走れる人」の2パターンがいると思っていますが、僕は具体的に決まっていないことでも藪の中を走れる方なんです。だから1から2にするところでも動けたし、スピードの早さを楽しめました。1拠点ができ、2拠点ができると勝ちパターンが見えてくるので、そこからは早くて、半年経たないうちに15拠点ぐらいまで増えてます。

本気を出せばなんでもできる「やろっか」の信念

――本当にすごいスピード感ですね。先の見通しがなくても走れるというところで、すみぞうさんの信念について教えてほしいです。

僕はもともと「YAROKKA(ヤロッカ)」という会社をやっていて。死ぬときにやった後悔よりやらない後悔のほうが絶対大きいと思っているんです。
僕自身は先ほどお話したように藪の中を走れる人間なのでやりたいことはやるんですが、世の中の人たちももっと軽い気持ちで何かをスタートできるようになったら世界が楽しくなるんじゃないかなと。それで「やろっか」をキーワードに、誰かに何かを言われたら「やろっか」と言うし、そっちに仕向けるような生き方をしています。

極論を言えば、本気を出せば大体の事はなんでもできると思っているんです。宇宙船を作ることはできなくても、宇宙に行くことは頑張ればできる気がするし。僕は旅行が好きで、1年間バックパッカーをしていたから、日本っていう良い国にいたら何かに困ってすぐ死ぬことはないだろうって安心感があるのかもしれないです。

――キッチハイクでもその「やろっか」を体現していたり、広めたりしているんですか?

実際に現地に突撃して「やろっか」を決めてくることを実践していたら、そのアクション自体がキッチハイクの中でもひとつの文化になってきています。

最近の例で言うと、多くの場合、何か新しく始めるときは現地に行かせてもらって、そこの人たちの熱量を感じに行ったりしているんです。先日は石見銀山がある島根県大田市大森町さんを訪問しました。

自治体からは保育園留学の実施が難しいかもしれないとお返事をいただいていて。でも、そこで保育園留学をやる価値や発展可能性は必ずあると感じていたので、車で往復700キロかけて福岡からバーっと会いに行ったんです。そこで皆さんとちゃんとお話しして、できる方法を一緒に考えて、「やりましょうー!」って握手をして帰ってきました。今それが保育園留学に繋がっています。

あと、長野県上田市の方が「保育園留学やりたいです」と問い合わせてくださったときも印象深いですね。「じゃあ行きますー!」と飛行機に飛び乗り、最終的に現場で「保育園留学やります」と、意思決定権のある方に手帳に一筆書いていただきました(笑)。

地域ソリューションメンバーで秋田へ合宿しに行って、ナマハゲにあった写真

――「やろっか」を引き出すところがさすがですね! そもそもなんですが、すみぞうさんがキッチハイクに参加したきっかけはなんですか?

僕は家業が創業110年ぐらいの印刷屋さんで、親からの期待もあって長男として経営を9年ほど継いだことがありまして。家業をいかに継続するかが命題だったんですが、僕が一番得意な部分は少し違っていたんです。ありがたいことに父が元気なので父に代表を戻し、自分は他のことをやろうと。家業は、じっくりと一つ一つの過程を大切に進める必要があるのですが、自分の特性を考えれば、変化のスピードが早いことを求められるベンチャー企業向きかもしれないと思いました。

そこでベンチャー企業に詳しい知人にキッチハイクを教えてもらったので早速会社に連絡したのがきっかけです。自分でもびっくりするのですが、一番最初に連絡した会社で、しかもちょうど募集が自分とぴたりとハマったのでとんとん拍子で入社しました。

実際に入社してみると、みんな圧倒的に前向きですごい人ばかりでめちゃくちゃ好きになりました。これまでは新しいことを始めようとすると難しいことが多かったんですが、キッチハイクでは今よりアップデートをするのが当たり前なので、働いていて気持ちいいですね。もし先に合意が取れていないことでも、個人の熱量が高いことで、ちゃんと成果を出すならOKじゃんっという空気があるのですごく好きです。もちろん会社が目指している方向を理解した上ではありますが、どんどん自分で進めていくことが合う人には活躍しやすい環境だと思います。

すみぞうさんが考える「やわらかな定住」と
「人生を謳歌する」

福岡県糸島市で日課のサーフィン

――人事制度LIFEへの考えもぜひお伺いしたいです。すみぞうさんの現在が「やわらかな定住」とも言えるかと思ったのですが、ご自身ではどう捉えていますか?

僕は子どもふたりと奥さんの4人で、福岡の糸島に暮らしています。キッチハイクに入社してフルリモート勤務ができるようになり、住んだことの無い地域で暮らしてみたいと様々なところを見た結果、糸島のあたりが田舎も都会もあってよさそうだなと。
まさにひとつの「やわらかな定住」ですね。この先どうなっていくかは悩んでいるところです。今はたまたま住んでいるだけなのですが、子どもに友達ができるとなかなか動きにくくなるし、転校しすぎてグレたら困ってしまうので(笑)。

人事制度LIFEについては、そういう制度を作ること自体が素敵だなと思っています。今は会社として急成長しているタイミングなので、人事制度を整えるような余裕がないんじゃないかなって勝手に思ってたんです。でも、そのタイミングでもにカルチャーを大事にするのがすごいなと。僕だったら単純なんで、人事制度ってそんなにすぐ成果出るものじゃないから後回しにしそうなんですけどね。

――キッチハイクでは「人生を、謳歌しよう」をメッセージとして掲げていますが、この言葉をすみぞうさんはどう解釈していますか?

いい言葉でもあるし、厳しい言葉でもあるなと。「人生を、謳歌しよう」っていうのは、自分がやりたいことを諦めないとか、言い訳しない人生を送ることだなと思っていて。「○○だからしょうがない」と理由を付けて諦めるんじゃなくて、自分が楽しい方に寄せていく努力を怠らないことが必要なんだと考えてます。一定のところまで上り詰めたら、その後はもう努力をしなくても「これが謳歌だ」って思えるのかもしれないですが、僕はまだまだ足掻いていますね。

具体的に言えば、今は、自分に根無し草感があるところはよりアップデートできそうだなと。今、住んでいる地域自体にはあまり貢献できていないので、「自分の地域にも貢献をしています」とより自信をもって言えるような、一箇所どこか深い根のようなポイントを決めてアンカーを打ちたいなと思っています。

――キッチハイクを通して、すみぞうさんが見たい景色や未来像はありますか?

保育園留学は、みんなが水を得た魚になれる場所を探すきっかけになるなと思ってます。
アンカーを打ちたいという話と逆説的になってしまうかもしれないんですが、今まで一か所の土地に縛られていたものを解放して、自分に合った場所で水を得た魚になる人がいっぱいいる世の中がいいなって。

僕も今キッチハイクで「とことん突き抜けていいよ」と言われて、水を得た魚のようになっていますし、キッチハイクを通して同じようになれる人が増えたらすごく素敵ですよね。

住 尚三(すみ しょうぞう)/地域ソリューション
飛騨高山に生まれ、海に憧れ海洋大学卒業後、環境計測機器メーカの技術営業、バックパッカーの旅を経て、家業の印刷業に従事。地元でコワーキングスペースの運営やイベント企画なども行う中で、視野を全国に広げたいと考えていた際にキッチハイクと出会う。キッチハイクのマインドが自身と近い事や、同じ課題で困っている地方に貢献できればと事業開発チームに2022年4月に参画。

<趣味>
サーフィン、旅、読書、楽しそうなイベント

<好きな食べもの>
・福岡に来てからサバの刺身にハマってます。
・嫌いなものは特になく、食事をしながら楽しい会話をするのが好き

<暮らしの変遷>
・18歳まで飛騨高山 
・18歳から東京(大学ー社会人)
・25歳にバックパッカーの旅へ1年
・31歳に飛騨高山へUターンし、家業へ
・40歳、家業からキッチハイクへ  

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