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心にいつも定食を。'23

青春18きっぷの残り分を使い、1人でなんとなく四国に行って帰ってくるというのが年始の暇な日の恒例になっている。

今も1年前と全く同じシチュエーションで快速マリンライナーの車内にいる。

昨年は帰りの道中にて、1年のうちに食べた定食をひたすら晒すという記事を書いたことを思い出した。

あれから1年、引き続き私は定食を食べていた。

物価高騰により、駅ビルの雑多な中華屋で750円だった定食は830円になり、たまの贅沢で食べる950円の洋食ランチは1100円になった。
酒を飲まない定食er(てい・しょかー)にとっても厳しい時代が来たもんだ。
自炊定食も増えた。

瀬戸内海のような穏やかな心を保つため、人間関係も仕事も健康も、何事もバランス!がモットーな私ではあるが、現実はというと、乱れる自律神経、波打つ心、もたれる胃袋、、、
小市民の日常はエブリデイ諸行無常。

だけど、ままならない日々の中でも、定食にありつけている間だけは、離れ離れになりそうな自分の心と体と脳が、ひとまず飯の前に集合して同じ幸福を噛み締めることができる。

前置きが長くなったが、今年もじゃんじゃん定食を晒そうと思う。

自炊定食。
近所のお魚屋さんでブリかまがドサっと激安で売られていたので塩焼きにしてみた。
仕事定食。
雑居ビルの中華にて。杏仁豆腐つき。
仕事定食。
卵の黄身の芸術点高し。激熱味噌汁をマグカップに入れるのはよしてくれマスター。
離島定食(石垣島)。
春の自主ワーケーションにて。ボリュームふーちゃんぷる。
離島定食(黒島)。
宿のおかみさん定食で毎日もりもり元気に過ごせた。黒島ステイは2023のハイライトである。
仕事定食。
まるで開聞岳のような豚肉を卵ポン酢とおろしで食べるのがうまいのだ。
自炊定食。
珍しく洒落た画角でチーズ豆腐ハンバーグ。
離島定食(神島)。
GWに訪れた三島由紀夫『潮騒』の舞台、神島の宿にて。潮騒の朝飯メモリー。
旅行定食。
三重の尾鷲だったかの山奥で見つけたジビエ料理店の猪肉定食。
出張定食。
大阪と奈良の境の某大学の学食にて。
学食マスターに、俺はなる。
近所定食。
海鮮丼が有名なお店だが、メンチカツランチを注文して常連ブルー。みっちみちのずっしり最強メンチ。
出張定食。
秋葉原の和風回鍋肉。こってりうまうまスタミナチャージ。
自炊定食。
公園の朝市で手に入れた新鮮お野菜で。
出張名古屋飯定食。
栄の地下街、酒津屋さんの海老カツランチ。
近所ビフテキ定食。
前自宅を引っ越す前のラスト定食。
疲労困憊定食。
出張後、力尽きて三宮で下車した神戸ニューワールド。帰宅の力を蓄える。
引越定食。
住宅街にポツンとあるチキンカツのうまい店。
近所定食。
タルタリスト歓喜のチキン南蛮。下戸は粕汁で酔っ払う。あゝ今日も良い気分。
旅行定食。
年末旅行、南の果てまで乗り鉄。枕崎で鰹三昧。

2023年は出勤も出張も増え、たくさん外に出ていた1年だったと思う。
外に出ると、そのぶん様々な刺激に晒される。
それが正であれ負であれ、エネルギーは等しく減っていく。
夏前や晩秋には食欲が減退して定食スタイルのごはんがきつくなる時期もあった。

日常を維持するって大変だ。

私たちは「大変」を「ささやかな幸せ」で少しずつ中和させながら生き抜くしかない。

2024年、大好きな定食を食べたり作ったり眺めたりすることを、幸せだな、と思える日が1日でも多くある日々を過ごせることを願う。

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