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氣づきの国語辞典

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」処暑編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」処暑編

「処暑(しょしょ)」

8月23日頃。

太陽黄経(こうけい)150度

菜の花が咲き、穀物が実り始める時期

厳しい暑さも一段落し朝夕は涼風が吹く

早朝に山は霧で覆われ台風がよく上陸する時期

8月23、24日は地蔵菩薩の縁日で近畿地方を中心に地蔵盆が開催される。

花や餅などをお供えするほか子どもたちはゲームをしお菓子をもらう。

「七十二候」では

第四十候 8月23日~8月27日頃

綿

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」立秋編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」立秋編

「立秋(りっしゅう)」

8月8日頃。

太陽黄経(こうけい)135度

朝夕の暑さが穏やかになり

秋の氣配をそこかしこに感じる時期

立春からちょうど半年経過し、日中の残暑は厳しく氣温も高い

お盆に向けた夏祭りが各地で開催される時期。

秋の雲である「巻雲」が空に見える

立秋から残暑見舞いが始まる

立秋までに梅雨明けしないと「梅雨明け宣言」されずに終わる

「七十二候」では

第三十七候

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」大暑編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」大暑編

「大暑(たいしょ)」

7月23日頃。

太陽黄経(こうけい)120度

梅雨明けでいよいよ夏本番

暑さのピークはもう少し後!

打ち水は元々は神様が通る道を清めるために行っていたが、江戸時代以降は土埃を防いだり涼を得るために行われるようになっていった。

「七十二候」では

第三十四候 7月22日~27日頃

桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)

桐の花が実を結び始める時期

初夏に薄紫色の

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」小暑編

「小暑(しょうしょ)」

7月7日頃。

太陽黄経(こうけい)105度

梅雨が終わりを迎え、暑さが本格的になる

集中豪雨が発生しやすい時期

暑中見舞いを準備し始める頃

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期

蓮の花が咲き始める。

「七十二候」では

第三十一候 7月7日~11日頃

温風至(あつかぜいたる)

夏の暑い風が吹き始める時期

梅雨明けをするが湿った暖かい空氣の影響で突然の雷

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」夏至編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」夏至編

「夏至(げし)」

6月21日頃。

太陽黄経(こうけい)90度

一年の中で一番昼間が長く夜が短い日

冬至と比較すると昼の長さは4時間も違う

梅雨真っ只中で農家は田植え準備の繁忙期

関西ではタコを食べ関東では焼き餅をお供えする

三重県伊勢市にある二見興玉神社

夏至祭

太陽のエネルギーが一番強い夏至の日の出に禊をする

夏至の前後一ヶ月だけ夫婦岩の間から陽が登る

「七十二候」では

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」芒種編

「芒種(ぼうしゅ)」

6月6日頃。

太陽黄経(こうけい)75度

芒(のぎ)のある穀物や穂の出る穀物(稲や麦)の種をまく時期。

芒(のぎ)とは米や麦などのイネ科の植物の花の外側についている針状の突起のこと。

梅の実が青色から黄色に変わり、カマキリや蛍が現れ始める時期。

百舌(もず)が鳴き始めると梅雨めいて五月雨の季節となる。

梅雨は雨の多い季節のことで、五月雨は雨自体を指す。

「七十

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」小満編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」小満編

「小満(しょうまん)」

5月21日頃。

太陽黄経(こうけい)60度

陽氣が良くなり万物が成長する氣が天地に満ち始める時期。

暑さという言葉が出始め山の草木が実をつけ麦の穂が育ち、紅花が最盛期を迎える。

梅も実をつけ西日本では「走り梅雨」が始まり、田植えの準備も開始となる時期。

「走り梅雨」とは梅雨前のぐずつく天氣のことで、晴れた天氣が続いた後に本格的に梅雨入りする「梅雨の走り」とも呼ば

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」立夏編

「立夏(りっか)」

5月6日頃。

太陽黄経(こうけい)45度

「立夏」とは春分と夏至のちょうど中間で夏の始まりの時期。

暑くも寒くもなく湿度も低めで風も心地よく過ごしやすい頃。

新緑の季節で九州では麦が穂を出し、北海道では馬鈴薯や

豆の種まきが始まり、蛙が鳴き出す時期。

「七十二候」では

第十九候 5月5~9日頃

蛙始鳴(かわずはじめてなく)

野原や田んぼで蛙が鳴き始める時期

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」穀雨編

「穀雨(こくう)」

4月20日頃。

太陽黄経(こうけい)30度

「穀雨」とは春最後の節氣で、春雨が百穀を潤すという意味。

雨で潤った田畑では、種まきを受け入れる準備が整っている。

植物の成長を支えるためか、穀雨以降に降水量は増える傾向にある。

「晴明になると雪がやみ、穀雨になると霜も消える」と昔から言われている。

南の地方ではトンボが飛び始め、冬服やストーブもしまい始める。

変わり

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」清明編

「清明(せいめい)」

4月5日頃。

太陽黄経(こうけい)15度

「清明」とは「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」という語を省略したもの。

春先の清らかに澄んで生き生きとした様子を表す。

冬の長い眠りから覚め、万物が若返る美しい時期

桜が満開となり南の地方では燕が渡ってくる

沖縄では「清明祭(シーミー)」というものがあるが、お墓の前に家族が集まり、お酒やお茶、お重を備えた後、みんなでご馳

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」春分編

氣づきの国語辞典「二十四節氣」春分編

「春分(しゅんぶん)」

3月21日頃。

太陽黄経(こうけい)0度(春分点)

立春(2月4日頃)から始まる春の中間点にあたる。

黄経0度とは赤道を延長した天の赤道と太陽の通り道である黄道が交差する点をいう。

太陽がちょうど黄経0度(春分点)に到達したときを春分という。

太陽が真東から昇り真西に沈むため、昼夜の長さが同じになる。

この日を境に夜より昼の長さが徐々に長くなっていく。

空に

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」啓蟄編④

氣づきの国語辞典「二十四節氣」啓蟄編④

啓蟄の第九候 3月15~19日頃

菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

菜虫とは青虫のことで、菜虫が羽化して蝶になり飛び交う時期のこと。

咲き始めた菜の花を目当てに蝶が舞う。

寒い冬をサナギとして越冬し、春の暖かさを感じると羽化するために外の世界へと顔を出す。

ひらふわと空を舞う蝶はまさに春の象徴。

次回は春の「春分(しゅんぶん)」編!
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氣づきの国語辞典「啓蟄」編③

氣づきの国語辞典「啓蟄」編③

啓蟄の第八候 3月10~14日頃

桃始笑(ももはじめてわらう)

昔の人は花が咲くことを「笑う」といった。

梅と桜が咲く間を縫うように咲き始めるのが桃の花で、ひな祭り(旧暦の4月上旬頃)に満開を迎える。

春の初めに梅、中旬に桃、春が過ぎるとともに桜が散っていく。

桜が房状に咲くのに対して桃は枝から溢れるように咲く。

梅も桃も桜も同じバラ科だけど違う味わいがある。

桃は邪氣を祓う神聖な木

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氣づきの国語辞典「二十四節氣」啓蟄編②

氣づきの国語辞典「二十四節氣」啓蟄編②

啓蟄

「七十二候」では

第七候 3月5~9日頃

蟄虫啓戸(ちっちゅうこをひらく)

冬眠していた虫が土から出てくる頃

「戸を啓く」→人が戸を開く様子に喩えたもの。

「春」に「虫・虫」→「蠢く」

立春を過ぎて初めての雷を「虫出しの雷」といい、春の季語にもなっている。