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心の底にあった気持ち

この日も、奥さんを家まで送って、家に帰っていた。

いつものようにうなだれていた。


重い足どりで帰宅することに慣れてしまっていた。

梅雨が明け、そろそろ暑くなってきそうな時期だった。


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ふっと、誰かに相談してみよう!

そう思った。


※それまで、今回の事で、司法書士には相談していたが、これなら!という解決方法もなかった。


心の中でふつふつと、もっと何か良い解決方法を見つける必要があると感じていたのだろう。


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患者さんでもあり、個人的にもお付き合いのあった女性。この人に相談してみようと思った。この方は、60代の女性で明るい方で、いろんなことを知っていた。そして、とても行動的な女性でもあった。なぜか、この女性に話したいと思った。


もう疲れ切っていたのだと思う。

誰かに自分の今のことを話したかったのかもしれない。


夜遅かったが、電話に出てくれた。


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「どうしたの?元気ないわね」

普通の人との会話で、何かホッとしている自分を感じていた。


「実は…」

僕は重い口を開いて、今までの一部始終を話した。


いきなり、重い話をした僕に、なぜ自分にその話をしたのか。それを不思議だったようだが、真剣に話を聞いてくれた。

自分に話してくれたことを深く受け止めてくれた。

「私ができることをしてあげる。」そう言ってくれた。


とても嬉しかった。

気持ちが楽になった。


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次の日に、この女性の知り合いで法律に詳しい方に会わしてくれた。

「これは、あなたの仕事にも影響しているし、ちゃんと弁護士に相談してみた方がよいと思うよ」そう言われた。


この3カ月くらい、仕事も休み休みで、病院に行っていたので、収入も入っていなかった。


裁判。訴える。

ある言葉が頭をよぎる


「入院して、こうなったのは、あんたのせいだ。」

「あんたを訴えてやる」


奥さんが言っていたことが、今でも心に残っていた。


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それを恐れていた自分がよくわかった。

ここまで自分が言いなりになっているのは、自分の負い目を感じていたからだ。自分に全責任があると思っていた。

そして、訴えられたくないと思っていた。


しかし、これをキッカケに今までの自分と違う自分が、出始めていた。

つづく…



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