マネジメントとは経営すること。

マネジメントという言葉がある。ふつうに訳すと「管理」である。例えば、プロジェクトマネジメントは「プロジェクト管理」と訳されることが多い。実際、間違っていないけれど、日本語の「管理」と英語の「management」は若干ニュアンスが異なるように思う。

日本語で「管理する」というと、粛々とつつがなく進行させていくような印象を持つ人が多いのではないだろうか。実際、プロジェクト管理を「進行管理」と解釈している人が一定数いるように思う。

進行管理は、プロジェクトマネジメントの一部であってすべてではない。むしろ昨今の複雑化するデジマプロジェクトを進行管理だけで乗り切ろうとしても爆死するのみである(やや誇張)。

そもそも管理するためには、その基準となる計画が必要であり、スケジュール表程度をもとにした牧歌的な進行管理では甚だ心許ない。

やや話が逸れたが、このような誤解を和らげる話として、マネジメントは「管理」より「経営」と訳すべきであり、プロジェクトマネジメントは「プロジェクト経営」と訳すべきだと思う。

プロジェクトには、目的があり、テーマがあり、予算があり、リソースがあり、何らかの成果を求めるものでもあるので、事業に近い。違いは有期であることくらいではないだろうか。プロジェクトマネジャーは、プロジェクトを経営する経営者であると言って差し支えない。同様に組織マネジャーはどんなに小さな単位の組織であったとしても、その組織の経営者であり、その組織をスケールさせることが役割となる。

経営と訳すことで、偉そうに踏ん反り返って承認業務だけをしていたり、プロジェクトの進捗管理程度の業務では役割を全うできないことは感覚的にわかってもらえるのではないだろうか。事業計画なりプロジェクト計画なりを立て、その達成のためにタスクと役割を定義し、人を割り当て、予算を組み、進めていく。リスクについては予め対応策を用意しておき、実際にトラブルが起きれば、能動的に対処していく。そういうことが求められる。

また、予め要件定義で取り決めた要件なり仕様なりを、なるべく横道に逸れないように計画通りに実装していくのが従来型のプロジェクトマネジメントであるなら、今日における複合型のデジマプロジェクトに於いては、各工程においてさらなる改善、さらなる成長が要求され、粛々とした管理ではなく、スケールさせていくマネジメントが求められる。そしてこれがデジマプロジェクトが破滅的に困難である一因でもある。この課題にどう立ち向かえばいいのだろうか、という話はまた別の機会に。

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齋藤健太郎

2000年頃からデジタル界隈で生計を立てている人。主な生息地は横浜と銀座。基本的に日々を楽しく過ごしたい人です。 2003年にビジネス・アーキテクツ社へ参画、2011年からネットイヤーグループ社に在籍。企業のビジネスをデジタルで何とかして盛り立てるお仕事。

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