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【3分要約・読書メモ】MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

ご覧頂き、ありがとうございます。
今回は「MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体」についての記事となります。

こんな人におすすめ

・宣伝広告に携わる仕事をしている人
・メディアの変化を体系的に理解したい人

著者

田端信太郎 (たばた しんたろう)
1975年生まれ。NTTデータに入社したのち、リクルートへ。フリーマガジン「R25」の源流となるプロジェクトを立ち上げ、R25創刊後は広告営業の責任者を務める。その後、2005年4月にライブドアに入社し、ライブドア事件後には執行役員 メディア事業部長に就任し経営再生をリード。2012年6月 NHN Japan株式会社 執行役員 広告事業グループ長に就任。「LINE」、「NAVERまとめ」、「livedoor」などの広告マネタイズ全般を統括する。

「キャッシュ」から「タレント」と「アテンション」の時代へ
経営資源は、「ヒト・モノ・金」と言われてきたが、「お金(キャッシュ)」がボトルネックにならなくなっている。ファイスブックの時価総額の2倍のキャッシュを渡されても「3年以内にファイスブックを超える会社を作る」ことは難しい。一方で、とてつもない優秀なメンバーなら、1000万で、ファイスブック以上の企業を作れるかもしれないのが今の時代。

どのくらい優秀な人材(タレント)を集めるのか?と人々の関心(アテンション)を集めることが経済価値を生み出す。

メディアが存在する意味

メディアは、観察者というメディアの立ち位置は、ビジネス業界における市場の創造に影響力がある。趣味やレジャーにはそれぞれの専門誌があり、それは、広告出稿する業者と、取材対象となるコンテンツ提供する専門家がいる状態=業界が存在している。これは鶏と卵で、業界ができてからメディアができる場合と、メディアが先行して業界ができていく場合がある。

コンテンツの形態を表す3軸

・ストック⇔フロー
・参加性⇔権威性
・リニア⇔ノンリニア

・ストック⇔フロー
ストック:「賞味期限が長い」コンテンツ。古典や名著、ウェキペディア。
フロー:「今、この瞬間」が勝負のコンテンツ。ツイッターのコメント、ネットニュース、新聞。

・参加性⇔権威性
参加性:編集責任が編集部にない。食べログ
権威性:編集責任が編集部にある。ミシュラン

・リニア⇔ノンリニア
リニア:始めから終わりまで見てもらうことを想定したコンテンツ。視聴者の時間コストが高く、視聴者層は狭く深い。順延貯めむき。少人数から効果金。映画、長編小説。
ノンリニア:最初から見なくてもいいし、どこから見ても成り立つ断片的なコンテンツ。視聴者の時間コストは低く、視聴者層は広く浅い。実用コンテンツ向き。多人数から小課金or広告モデル。

感想

コンテンツを3軸で説明している点は非常に明快で、本書の中では、様々な具体例を出しているので、理解が深まった。2012年に出版された本ですが、11年後の2023年に読んでも、古さは感じませんでした。

特に、尊敬・信頼・畏怖されないメディアはたたき売りされると書かれており、即物的に読者に「ウケる」コンテンツを量産すると、PV至上主義に陥り、メディアビジネスがやせ細ることに警音を鳴らしています。

10年以上経過しても古さを感じない点は、メディアを体系的にとらえた一冊といっても良いと思います。インターネット化が進んだ時に起きているメディアの変化をとらえて7理解できる一冊です。

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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