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【読了】人生の転換期を「死」と捉える|新しい自己への進化

40代後半に入った時、私は自分の人生で大きな転換期、いわゆるミッドライフクライシスに直面しました。

・仕事での中心的な役割が変化し始めた
・気力体力や頭の回転の廊下を強く意識し始めた
・家族との時間をもっと大切にしよう
といった思いに直面し始めたからです。

後になったら、「そう、そういう感覚ね」とか「この考え方があったのか」などと経験と学びが合致することがあります。

もっと、早く知っていたらなあ・・・なんていう思いも広がりますが、でも私はきっと、タイミングよく学んでいたも、失敗をしないと気づかないタイプかと。

この時期の不安と戸惑いも、最近読んだ2冊の本から、腑に落ちる考えを得ました。

一つは養老孟司さんの「ものがわかるということ」
もう一つはビル・パーキンスの「DIE WITH ZERO」。

どちらも共通する言葉が「死」です。

学問をするとは、目からウロコが落ちること、自分の見方がガラッと変わることです。自分がガラッと変わるとどうなるか。それまでの自分は一体何を考えていたんだと思うようになります。前の自分がいなくなる、例えて言えば「死ぬ」わけです。

養老孟司さんの「ものがわかるということ」

人間は嫌もなく変わっていきますと変わるかなんてわからない。変われば大切なものも違ってきます。だから人生の何割かは空白にして偶然も受け入れられるようにしておかないといけません。

養老孟司さんの「ものがわかるということ」

人生は「ああすればどうなる」と言うわけにはいきません。

養老孟司さんの「ものがわかるということ」

📚

あまり知られていないが、人は生涯を通じて何度も小さな死を経験する。それはつまり「人生は次々とステージが移行していく」と言う普遍的なプロセスを意味する。

ビル・パーキンスさんの「DIE WITH ZERO」

年齢を重ねて老いていけば、水上スキーを楽しんだり、ポーカーの大会に出場したり、飛行機に乗って、見知らぬ土地を旅することもいつかはできなくなる。どんな経験でも、いつか自分にとって人生最後のタイミングがやってくる。

ビル・パーキンスさんの「DIE WITH ZERO」

私たちは皆、人生のある段階から次の段階へと前進し続ける。ある段階が終わることで、小さな死を迎え、次の段階に移る。二度と同じ時を過ごせないのは悲しいことだが、逆に言えば、私たちが長い人生の間にいくつもの生を生き、喜びや楽しみを味わえるということでもある。

ビル・パーキンスさんの「DIE WITH ZERO」

実際のところ私たちが思っているほと先延ばしにできない経験は多い。にもかかわらず、私たちはそれを自覚していない。まるでいくつになっても、幼児用や子供用のプールで遊び続けられると思っているように。

ビル・パーキンスさんの「DIE WITH ZERO」

📚養老孟司さんお話は、私たちは人生で何度も小さな「死」を経験するということ。

これは、自分の過去の考え方や生き方が終わり、新たなステージへ移行することを意味します。

いつまでも今の状況が続くわけではない。

私の場合、仕事における自己の役割の変化と、家族との関係性の見直しがその「小さな死」でした。

📚一方、ビル・パーキンスの「DIE WITH ZERO」は、人生の経験を先延ばしにしてはならないと教えています。

人生は次々とステージが移行していくもので、いつかはできなくなる経験もあるからです。

改めて今を生き、今できることを大切にする必要があることを学びました。

***

40代半ばまでに、これらの本を読んでおけば、辛い思いを少しでも減らせたかもなあ、と思うこともあります。

これからもきっと、私のことだから「あの時わかっていたら…」と思うことはあるでしょうが、それでもまあ、悲観するのではなく、そんな瞬間に「気づけてラッキーだ」と思い、楽しく生きていこうと思います。


人生は「ああすればどうなる」とはいかないもの
なんて素敵な言葉なんでしよう。
それぞれの瞬間において何かを学び、何かを感じ、成長していけたら最高。

ミッドライフクライシスを通じて、私は人生の不確実性と変化を受け入れ、自分自身と現在の状況を受け入れるようになりました。

仕事でも家庭でも、自分ができる最善を尽くすこと、そしてその瞬間を大切にすることの重要性を学びました。

こちらの2冊、
30代40代の方にはぜひ!読んでもらいたい本。
50代の方には答え合わせもできる本。
かなーと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


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