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【活動紹介】現代写真×漢詩×書道によるアートイベント

1:はじめに

こんにちは。今回の記事は以前紹介した僕自身の活動紹介のパートになります。
前回mie Shanghaiさんとの取り組みについて紹介をしましたが、その続きになります。

2:カフェスペースでのイベントのお誘い

mieさんのオープニングイベントの後、雑誌版mieに投稿し作品の載せていただいておりましたが、mieさんの活動に上海のとあるカフェのオーナーさんが興味を示してくれたことから、カフェスペースでの展示イベントをやらないか?という形で話が進展していきます。

▼mieさんの紹介はこちら

お話をいただいたのは集雅gatheringさんという武康路にあるカフェでした。
武康路というエリアは上海でも有名な観光エリアになっており、武康大楼という建物の写真を見たことのある方も多いかもしれません。

武康大楼(Wikipediaより)

集雅gatheringさん(以後、集雅さん)はそんなエリアのカフェなのですが、オーナーさん自身も伝統文化を現代の若い人たちに伝えたいという想いをもっており、店内に水墨画を設えたり、カップのデザインに中国古典絵画を交えたりなど、趣向を凝らしたお店になっております。(北宋の皇帝の肖像画なども飾られており、雰囲気的にも宋代推しなのが伝わってきました)

gatheringの様子1(小红书より)
gatheringの様子(小红书より)

またカフェの隣には茶器や絵画を扱うお店があり、主に若いクリエイターさんの作品を販売しております。
このカフェの2階が展示スペースとなっており、ここを利用して展示会を行うことで話が進みました。

クリエイターズショップの様子

3:現代写真×漢詩×書道のコラボ

展示物の企画は、集雅さんも大事にされている「現代と古典」「古典文化を現代の人たちに」という要素を中心にして進んで行きました。

集雅さんの紹介で若手中国人書道作家の張志偉さんにも協力をもらい、「現代写真のテーマで古典詩を作り、それを中国の書家の方に書で表現してもらう」という形になりました。

イベントの様子(左は展示会のメイン写真。mieさん撮影)
イベントの様子2(左の詩はあわじ作・張さん書。右のイメージ写真はmieさん撮影。)

武康路や集雅に古典文化と現代文化が交差し、様々な方達が新しい文化を享受している様子やエネルギーをテーマとして漢詩を作成しました。
以下はそのうちの一つです。

【原文】武康新貌
東南形勝万家收,
謝女檀郎自可游。
欲望九衢仍不足,
武康更上一層楼。

【書き下し】
東南の形勝、万家を收め、
謝女檀郎、自ら遊ぶべし。
九衢を望まんと欲して仍お足らず。
武康更に上る一層の楼。

イベント開始日には先の張さんをはじめ、中国の書家の先生たちがライブで僕の詩を書にする、というイベントも行いました。

詩は本来、宴席や文化的な雰囲気の中などでその場で声に出して詠われたり、筆により可視化されるなどして五感で享受するものなのだということを改めて感じた瞬間でもありました。

オープニングイベントで書かれた五言律詩(詩はあわじ作)

4:展示会を終えて

展示会には写真や現代アートに興味がある方から古典文学が好きな方まで、幅広い層の人たちに来ていただくことができました。

フラッと立ち寄って、、的な感じで来られた方が、どうやらその道では有名な作家さんだったとか、近くでドラマの撮影をやっていた女優さんだったとか、そういうイベントもたまに発生するなど、上海って不思議なところだなーとたびたび思いながら在廊しておりました。

またmieさんとの取り組みを通じて、現代的なテーマや視点で古典詩を書くことの大事さに気付くシーンが何度もありました。

5:最後に

今回は1首のみの紹介でしたが、ご要望があれば、自作の詩の紹介やテーマと絡めた解説などをするコーナーを設けようかと思っております。

また今回紹介したイベント以外でも、テーマに合わせた古典詩の作成やお食事会での贈答詩なども作っておりますので、その辺もどういう形式にするか検討中ですが、ご紹介できればと思います。

それではまた!


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