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2024年にAIがもたらすブレークスルー

2024年がはじまりました。今年も健康でのびのびと過ごしたいと思います。

年初なのでどのメディアも過去総括や予測(予言?)の記事が増えています。

今年もAIが世界を賑わすのは確実なので、そのなかから気になった記事を砕いて紹介します。

1.AGI(汎用人工知能)の時代?

AI界隈で昨年お茶の間で話題になったひと騒動といえば、サム・アルトマン解任ではないでしょうか?
その原因の1つともされる、内部プロジェクトQ*(キュースター)がAGIを具体化する可能性がある、とのリーク情報を一部メディアで報じています。
過去にも触れたので引用しておきます。

記事内ではAIが人間より賢くなる転換期として「シンギュラリティ」と書いています。
この用語は恣意性が高いのでAGI同様要注意ですが、元々伝道したレイ・カーツワイルは、AIが人間より賢くなるのはもっと手前(2030年前後)で、シンギュラリティは知能と機械が融合して後戻りできない状態になるときとしています。こちらも過去記事を載せておきます。

あくまで話者の解釈なのでそれはそれでよいですが、そろそろこの言葉の濫用は気を付けないと、日々の生活でも陰謀論に右往左往しかねません。(プロレスで楽しむ程度で)

シンギュラリティはともかく、AGIへの道標はOpenAIなりには考えているようで、昨年も抽象的ですがロードマップ的な発信もしています。

個人的には、AGIがもし人間と同じかそれ以上の知性を獲得している、のであれば、それは生物学的な身体経験と改善を備えたものでないと難しいと考えています。
その信念の背景は、脳の仕組みが以前紹介した「自由エネルギー原理」に近いことを行っており、そのためには身体との予測誤差修正という改善メカニズムが必要ではないかと思っているからです。

今年はAIと脳科学の関係も見据えながらウォッチしていきたいと思います。


2.選挙不正行為を目的とした超現実的なディープフェイク

2024年はいくつか重要な選挙が控えています。
下記が個人的に注目している重要な選挙です。理由は言わずもがなですね。
1月:台湾総統選挙
3月:ロシア大統領選挙
6月:欧州議会選挙
11月:米国大統領選挙

以前から選挙にAIを使う事件は話題になっています。いわゆるディープフェークです。
2023年の心理学の研究論文では、なんと生成AIのほうが真実と信じる可能性が高い、という衝撃的な発表もありました。

当然いまから選挙運営側も備えてはいるでしょうが上記の研究が事実なら完全排除は難しいと思います。
我々投票する側もある程度の意識を持たなければいけませんね。つい最近ディープフェークへの対応、というテーマでTEDプレゼンが王道の指摘をしていたので引用しておきます。(用はツールと制度両方大事だよ、ってことです)


3.AI搭載殺人ロボット

なかなか重いテーマですが、見過ごすわけにはいきません。
ある程度俯瞰的に知りたい方は、以前に読んだ自律型兵器に関する本が、個人的にはおすすめです。

記事内であぁ、と感じたのは「創薬のダブルユース」です。
下記がその論文ですが、AIが生化学兵器に悪用される可能性を論じています。

宇宙開発の分野では兵器との側面があることは有名です。
ヒトを治す創薬でも両側面があるというのはなかなか悩ましいことです。


AIに限らずどんな最新技術も光と闇があるのは当然で、その振れ幅がおそらく最も大きいものかもしれません。

年初だからこそ、普段考えないこと、生活に接点がないことに頭を巡らせるのも重要ですね。

個人にとっても社会にとっても平和で健康な一年になることを心より願っています。

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