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御社のコミュニケーション問題を一気に解決する方法


「本日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。株式会社劇的コミュニケーションデザイン平和党グループの桜庭と申します。
この度は弊社の方に

「わが社の社員同士のコミュニケーションを劇的に改善・円滑にし、作業効率と生産性をアップするような研修デザイン」

をご依頼いただきまして、誠にありがとうございます。

昨今、企業様だけでなく、あらゆる地方自治体様や学校法人様、ひいては我が国全体におきましても、コミュニケーションにまつわる問題は広くあまねく問題となっております。弊社での調査の結果、その問題内容は主に次の2つの種類に分かれます。

1、異世代間での価値観・世界観のズレがもとによるコミュニケーション問題

2、同世代間での以下同文

1については、原因は主に互いに互いをカテゴライズすることによって異質性を強調してしまうことによって引き起こされます。
2については、原因は反対に同質性を強調してしまうことによって引き起こされます。

つまり、次のようなことです。

あなたはわたしとは違う!!という絶望
およびあなたはわたしと同じはず!!という希望

どちらもがコミュニケーションの問題を引き起こしているということが、弊社独自の調査によって明らかとなりました。
御社様も同様な立場であることが先ほどご提示させていただきました注文内容からもうかがえます。

通常、社内のコミュニケーション不全を解決するためには、中・長期的な実践が必要不可欠であります。
なぜなら、コミュニケーションとは個人の問題ではなく、システムの問題であるからであります。

異世代間および同世代間における関係性を築き、相手に対する情報をなるべく多く蓄え、それに適した、摩擦の起こりにくいコミュニケーション様式を養うのは非常にコストがかかります。

わかります。わかります。
そんな余裕も時間もないですよね。
なんでそんなことに時間と金を使わなくてはならないのだ。個人の努力でなんとかしろ。そう思われるのもわかります。

そこで!
このプレゼンテーションの本題に入らせていただきます。

「御社様の社員同士のコミュニケーションを劇的に改善・円滑にし、作業効率と生産性をアップするような研修デザイン」のソリューションとして、弊社からご提案いたしますのは………

洗脳でございます!!!

洗脳を御社に導入することのメリットは

①コストがかかりません

導入費用もそうですが、洗脳はそのシステムを構築してしまえばあとは自動運転によってなされるので維持するためのコストもかかりません!
さらに、最も問題となるコミュニケーション・コストは格段に下がります!
洗脳にかかりさえすれば、権力者からの命令は絶対であるため、言い返してくる生意気な新人も、コンプライアンスがどうとか目の上のたんこぶ的な輩も出てきません!
社員は喜んで働きますし、休みません!

②効率よく生産性があがります!
権力者からの命令は絶対なので、一度した命令は確実に遂行されます!

③双方にハッピーです!
権力者はもちろんハッピーですが、やはり社員もハッピーでなければ組織はうまくいきません。
ですが、洗脳に一度成功すれば、社員は権力者に尽くすことがハッピーになりますので、双方にハッピーな組織が生まれます。

さて、これ以外にも実際に導入されれば実感していただけること間違いなしのメリットはたくさんご用意しているのですが、たくさんこメリットを提示されていくと段々と疑わしくなってくるのがマトモな人間であります。
ですので、洗脳を維持するための実質的なコストについてもお話しておかなくてはなりません。面倒ではありますが、洗脳の質を上げ、効果も持続しやすくするには、以下の必要事項を満たしていく必要があります。

①家に帰さない仕組みが必要
まず、家になるべく帰してはいけません。帰さないような仕組みが必要です。なぜなら、この世界には様々な考え方がありますので、ひとたび家に帰ってテレビをつけたり、スマホをいじったり、友人と話したり、外部のイベントに参加しようものなら、余計な考え方を知ってしまうおそれがあります。

②敵が必要
しかし、働き方改革が叫ばれる昨今、完全に家に帰さないことはさすがに不可能です。なので、家に定期的には帰しながらも、余計な考え方などに揺さぶられないようにするためには「敵」というシステムが有効です。
例えばある特定の考え方やカテゴリー、価値観などを「敵」として認識させることができれば、自動的にその敵を排除しようとしますし、洗脳された価値観を絶対視するようになっていきます!
すなわち、内部の結束力を高めようとするのではなく、外部を排除しようとする働きを高めれば自動的に内部の結束力は高くなるということです!

②体力を奪うことが必要
次に、体力をじわじわと奪うような仕組みが必要です!
体力のある人間は余計なことを考え始めます。
余計なことを考え始めた人間は、既成の概念や価値観を疑いはじめたり、崩そうとし始めます。
それを阻止するためには睡眠時間を削らせたり、食事を偏ったものにさせたり、精神的に追い詰めるなどをして体力を削ります。
死なれては騒ぎになって困るので、あくまで死なない程度に、洗脳が解けないレベルで体力を奪うようなバランスを見ることが必要です。

③かけ声に合わせて特定の動きをすることが必要
これは比較的コストのかからないコストではあります。例えば朝の朝礼の時に特定のポーズを促す掛け声や、音楽を流しましょう。
身体が洗脳を覚えていくので、洗脳にかけらているという感覚を伴うことなく、洗脳させていくことになります。

④希望が必要
これも比較的簡単です。しかも企業のようなビルディング・ストーリーが分かりやすい仕組みにおいては大変構築しやすいものです。
簡単に言えば、「努力は報われる」と思わせ、非常に優秀な成績をおさめた者には相応の権力と優遇を与えるというものです。
注意が必要なのは、あくまで絶対的権力者の絶対性は保っていなくてはなりません。思い上がった者には相応の罰と仕打ちによって見せしめを定期的には行った方がより希望が強化されやすいです。

以上のことから、たしかに洗脳にはメリットも、デメリットもございます。ですが、弊社との契約プランによってはそのデメリットの部分を請け負うことができます。
弊社には優秀な専門スタッフが常駐しております。
①においては、弊社より架空の仕事を断続的に受注させていただきます。
②においては、弊社よりあからさまな「敵」のロールモデルを派遣させていただきます。排除するタイミングまで弊社の方でコンサルティングさせていただけます。
③においては、弊社より断続的にクレームを入れさせていただきます。
④においては、称号やマントなどの装飾品をオーダーメイドによって作ったり、インセンティブの内容についても御社様の洗脳状況に応じて最適なものをご提案することも可能です。

ぜひ、洗脳によってコミュニケーションの問題の起こらない、素晴らしい組織・素晴らしいチームを作り上げましょう!」

※本物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。

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