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雑記

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ちょっとした雑記、日記的ななにか。短めのもの。
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記事一覧

雑記20230321

通り過ぎたものとは、しっかりと決別するべきだ、と思った。幻想を回顧するのは、個人の中でおこなう分には構わない。ただ、自らが積み上げたものは、もうそこにはないと見るべきだ。何においても一生勉強で、やってきたことは過ぎ去った瞬間に、もう存在しないものと思い、また次の学びへ向かう。そうしなければ、老害となるんだろう。年を重ねるということは、経験を積むということは、そういうことになりかねない。

踊りにお

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雑記20221223

選ぶこと、選ばれること。

「誰かと争うことを運命づけられた場所を持てなかったから、わたしたちは呼吸困難だ」

以前、作品の中でこう書いたことがある。けれどそういう場所を持てても持てなくても、ときにわたしたちは呼吸困難に陥りそうになる。呼吸を忘れそうになって酸素不足でくらくらしているのが今だとしたら、どちらに行っても右往左往、どうしようもない〝ないものねだり〟だ。葛藤のすえに導く答えがわたしの存在

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雑記20221213

気のおけない友人と話をする。テキストが伝えるものより多くが伝わる、声というものの力を信じられる瞬間。見えなくても表情が乗る。トーンがある。躊躇いがある。間がある。スピード、感情、即興的な言葉の強さ、弱さ。そこにひとがある、ひとがいる。

テキストとしての詩の役割はまた別にあると思っている。伝えない選択だってあるから。いわゆるメッセージ性のようなものを、わたしは本来それほど入れたいと思っていなくて、

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雑記20221207

日付は越えているけれどまだ寝ていないからきっとセーフだ、なんて思っている。

夜はわたしに、わたしの言葉を連れてくる。渦巻く思考の内側で行き場をなくすのはいつも、文字になって表出するものとしての言葉ではなくて、きっと心のうちに横たわるどうしても変えられないもの、それは多くのとき怒りや悲しみ、どうしようもない思いだ。

時おり詩として変換されるものは、まっすぐな思いを描かない。性格なのかもしれないし

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雑記170413

いつも乗り換えで立ち寄る駅は、ホームの半分くらいがトンネルに隠れる形になっていて、晴れた日にはその切れ目の「入口」に、切り込むように斜めに差す陽の光がきれいです。

やっぱり日当たりが良いのか、そのあたりの線路脇にだけたくさんのたんぽぽが咲いている。あれ、本当にたんぽぽ?というくらい首を長く伸ばした子がいたりして、やわらかい風に揺れている様がなんだかほほえましい(たんぽぽじゃなかったりして)。

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雑記170511

「響かない日」

たまに、とても好きなはずのものが薄いベールの向こうにあるように、ほんの少しだけ届かないような感覚になるときがある。

遮光カーテンに透けているような、やわらかな光を部屋の中で感じている。わたしのいる場所にも光はわずかに届いていて。午後の、頂点を少しだけ過ぎた優しさがそこにはあって、きっと、恐らくは満たされている。

陽光は灼けるような強さでは決してないのに、わたしはどうしてか、そ

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雑記170505

「うつくしいつながりを」

はじめて訪れた幾つかの場所で、今日は沢山の方と言葉を交わした。人見知りの私ですが、こういうときには人が好きなんだと思える自分に気づく。コミュニケーションは複雑で、けれどやっぱりうつくしい。

いつもすべてがうまくいくわけではないけれど、誰かと関わり、こうして日々は色づくのかもしれません。少なくともそんな日常から、言葉はほろほろと生まれていくような気がしています。

こん

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雑記170501

「プラスとマイナスがせめぎ合っている」

大丈夫だと思うと、ちょっとだけ落ち込んでみたり。逆があったり。でも大きな波ではなくて、常に平坦に均されてしまうような。それはそれでなんとなく居心地が悪いのです。

この頃本番が終わると、ほんの少しだけ不安定になる気がしている。ステージに立つとき、人前に立つとき、自分が思うより様々な感覚を開いていたりするのだろうか。もしくは、割合多くの人と一度に関わることで

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雑記170420 そのに

「素直であるということ、受け取るということ」

素直でない耳は、大事なことほど聞き逃す。
素直なつもりの耳も、ほんの一部しか聞きとれない。

聞いたまま受け取って、身体が頭が反応してくれたら理想だなあ。自分の感覚と頭脳をなるべく通さずにすとんと理解して、再現できたらいいのにな。

それはそれで面白みがなくなってしまうのかもしれないけれど、まずは素直に。つもりではいけないな、と少し反省した夜

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雑記170420

「諦めが必要なとき」

我慢をしすぎてしまうと反動のようにその後拒否をしてしまうことがあって、そんな自分にいつも辟易とするのです。

欺かれたと感じてしまったあのとき。
信じてもらえていなかったと、感じてしまったあのとき。

だけど、真実はどこにあるのだろう。
ただしさは、どこにあるのだろう。
間違った感情は、果たしてあるのだろうか。

お互いにとってはどちらも「ほんとう」で、傷つ

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雑記170418

「あめふるよるに」

窓の外から聞こえてくる雨の音を、ぼんやりしながら聞いていた。

世界は雨粒に満たされて、思ったよりも肌寒くなった夜にひとりの時間を過ごしていると、とりとめのないことを考えてしまう。

水の音は不思議だ。それでも、気分はとても穏やかだと気付いた。

真面目であることは、ときに遠回りと捉えられることが多くて、言い方を変えれば回りくどいと思われることもあって、他人からそう言われるこ

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雑記170415

「薄紅の夕暮れ」

休日。充実した一日を過ごしたと思っていた、その感覚は本当なのに。予定を終えて帰宅する途中、薄紅の空を見ていたら、何故だか少しだけ寂しくなってしまった。そういう日もあるのでしょう。

旅に出るよ、と言った知人の言葉から、遠い世界に思いが飛んでしまったのかもしれない。世界のどこかでは迎えているだろう朝と、世界のどこかでは迎えているだろう夜と、暮れていくこの場所の今が、ふとした瞬間に

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