見出し画像

新人クリエイターの「バイトするかどうか問題」に、私はこう立ち向かった

【はじめに 新人クリエイターの皆さんに向けたnoteをマガジン化しました】

この投稿と同様、”一本立ち”を目指す新人クリエイターのみなさんに向けて書いてきたnoteをマガジン化しました!
お金を払ってもらえない問題』『クライアントとの接し方問題』『家族やパートナーが応援してくれない問題』『モチベーション低下問題』に関する投稿もお読みいただけたらうれしいです!

さて、今回は『バイトするかどうか問題』です。
「”するかどうか”って言うけど、しなくちゃどうしようもないでしょ」
と思った人、きっといらっしゃいますよね。
そのお気持ち、よく分かります。新人クリエイターは一般に、びっくりするぐらい稼げない(私調べ)ですよね。
ですが、アルバイトをするにしても、「どんなタイミングでバイトを探すのか」、「どんな職種にするのか」、「いつまで続けるのか」等々、いろんな選択肢があります。
その辺りを3つのステップでご説明していきますね。


【ステップ1 まずは、『本業の傍ら創作活動をしていた頃の自分』を振り返ってみよう!】

これをお読みになっている皆さんの中に、
「まったく創作活動の経験がないまま、いきなりその道を目指して仕事や学校を辞めた」
という人は、ほぼいないと思います。
多くの人は自主的に創作をしたり、コンクール的なものに応募したり、教室に通って学んだりした上で、クリエイターとしての一本立ちを目指されていると思うので、その前提で【ステップ1】についてご説明します。

会社勤めや学生生活を続けながら創作をしていた頃、あなたはどのぐらいアウトプットをしていましたか?
その間に、いくつの作品を完成させたでしょうか?

「会社に勤めている間は、ほんのわずかしか作品を完成できなかった。時間がなければ創作はできないと思って、退職を決めた」
という人もいると思います。
もしあなたがこれに該当する場合、まずは、
「時間がないこと”以外”で、自分が作品を完成させられなかった理由」をじっくり考えてみましょう。

「独学で始めたものの、分からないことが多く、なかなか完成できなかった」
「完成した作品を、人から評価されるのが怖くて……」
等々、いろいろな理由があり得ますが、ともかく自分に正直になって深堀りすることが大切です。
「実は創るのが面倒臭い。クリエイターってカッコいいとは思うけど、本当は創ること自体が好きなわけではない」
という答えにたどり着く人もいるかもしれませんね。

ここで深堀りした結果をわざわざ人に伝える必要はないので、無理をしていい子にならずに、自分の本音を探りましょう。
そして、理由ごとの解決策も探してください。
「独学で始めたけれど、分からないことが多い」ならば、本で学んだり教室に通ったりするのが良さそうですよね。
「評価が怖い」ならば、匿名でネットにアップしてみるのはどうでしょう?
株式会社ZOZOの田端信太郎氏は「ネット上でいくら叩かれても、全く辛いと思わない。ネット上の自分は、自分の”影”みたいなものだと思っている。影がどんなに批難されても、本体の僕は痛くもかゆくもない」という趣旨の発言をされています。
例えばこういった考え方をすれば、ネットでの作品発表の心理的ハードルが下がるのではないでしょうか?
「創作そのものが好きじゃない」と気づいてしまった人は、思い切って別のやりたいことを探すのも、一つの道だと思います。

ここをきちんとクリアしなければ「バイトをするかどうかの判断」はできない……というより、クリアしないままバイトを始めてしまうと、「バイトをしているから創作ができない」という新たな「できない理由」を自分に与えてしまうことになります。
厳しい言い方になりますが、「時間がない」を理由に創作をしない人は、「時間ができても創作をしない人」になる確率が高いです。
つまり、「時間がないこと」は本当の理由ではないということなのでしょう。
まずは「時間がないこと”以外”」の創作できない理由をしっかりと考えることで、この問題を回避しましょう。

上記のタイプとは逆に、「フルタイムで働いたり、忙しい学生生活を送っていた間も、時間を捻出して精力的に創作活動していた」というあなたは、特に何もしなくても【ステップ1】はクリア!です。
自信を持って、【ステップ2】に進みましょう。


【ステップ2 まずはライフワーク、次にライ”ス”ワークの順で、当面の稼ぎ方を決めていこう!】

あなたは創作活動を一生の仕事=「ライフワーク」とすること目指していると思います。
ですが、その道でまだ十分な収入を得られないと、当面食べていくための仕事=「ライ”ス”ワーク」を始めなくては……ということになりますよね。

この場合も、「ライ”ス”ワーク」を探し始める前に、もう一度、目指す道での収入を増やす方法はないか考え直してみてください
例えば、「脚本家としての一本立ちを目指しているが、現状はプロットライター(脚本作りの前に、あらすじや人物設定等を考える仕事)が中心」という場合、プロットライターとしての報酬はきちんともらっているでしょうか?
「お金の話は言い出しにくい」「生意気だと思われたくない」と遠慮して、無報酬で引き受けていませんか?
その場合はまず、クライアントに報酬をもらうための交渉をしましょう。
具体的な方法は、私の投稿「新人クリエイターの『お金を払ってもらえない問題』に私はこう立ち向かった」を参考にしていただければと思います。

ライ”フ”ワークでの収入を増やしても、生活に必要な金額に満たない場合、ライ”ス”ワークを探すことになりますが、この場合も「目指す道に何らか関連のある仕事」を優先しましょう。
例えば文筆業を志しているならば、編集プロダクション等でのアルバイトはないか探してみるといった具合です。
アルバイト先で任される業務がライティングではないとしても、書籍が作られる現場に身を置くことで、何か役立つ情報が得られる、人脈ができるという可能性があります。

また、ライフワークと関連のあるアルバイトの方が、精神的な負担が軽いというメリットもあります。
ひたすら「お金のため」と割り切って、目指す道と一切関係のない場に長時間身を置いていると、つい「こんなことをしている場合じゃないのに……」という焦りが生じて、ストレスに繋がります。
「食べるためのお金を稼ぎつつ、目指す道のためにも多少プラスになっている」と思えるアルバイトならば、このストレスは軽くて済むわけです。

ここまでのことを実践した上で、さらに収入が必要な場合は、「ライ”ス”ワーク」と完全に割り切って行うアルバイトを探しましょう。
繰り返しになりますが、ポイントは「稼ぎ方を探す順番」です。
1)まずは目指す道での収入アップ方法を探す。
2)次に、目指す道に関連するアルバイトを探す。
3)最後に、完全なるライ”ス”ワークのアルバイトを探す。

この順序を守れば、極力ストレスを抑えることができ、「アルバイトのせいで創作の気力が削がれる」という事態を回避できるでしょう。


【ステップ3 ライ”ス”ワークの割合を段階的に減らして行き、一本立ちしよう!】

次に目指すのは、
「ライフワーク収入を増やし、ライ”ス”ワーク収入をゼロに近づけていく」
ということです。
ライフワーク収入を増やす努力を続けながら、
1)完全なるライ”ス”ワークを辞める。
2)目指す道に関するアルバイトを辞める。

という順に進んでいき、
3)目指す道での収入のみで生活する。
という状態にたどり着くわけですね。
この場合の「辞める優先度」は、【ステップ2】でご説明した「稼ぎ方を探す順番」とは逆になるわけです。

一定のバランスで生活が回り出すと、いつの間にかそれに慣れてしまうと思いますが、例えば「三ヶ月に一度」のようにペースを決めて、「ライフワーク」と「ライ”ス”ワーク」のバランスの見直しを継続していきましょう!


【おわりに アイデアに詰まったときの打開策】

長い投稿をお読みいただき、ありがとうございます!
「新人だから……」という点にフォーカスして委縮するのではなく、
「クリエイターなのだから!」という自覚を強く持って行動することが、一本立ちの確率をグッと上げることに繋がります。
アルバイトについて検討するときも、それを忘れないよう心がけましょう!

さて【ステップ3】の中で、
「ライフワーク収入を増やし、ライ”ス”ワーク収入をゼロに近づけていく」
とサラリと書いていますが、「ライフワーク収入を増やす」のは、そう簡単なことではありませんね。
例えば脚本家の場合でいうと、いわゆる”営業活動”をしても、目覚ましく仕事が増えることはないように思います。
それよりも、一つ一つの案件で良い結果を残していくことが大切。
今している仕事は、次の仕事に向けてのプレゼンでもあるわけです。
「新しい仕事は、常に過去の仕事が連れてきてくれる」と私は思っています。

……とは言え、気合いと根性だけで「良い結果」を導き出すことはできません。創作の過程でアイデアに詰まり、途方に暮れることもあります。
そんなときに、私が実践している打開策を有料で公開したいと思います。
「絶対クリエイターとして一本立ちしたい!」という方は、ぜひこちらからどうぞ!
私がアイデアに詰まったときの打開策は……


ここから先は

1,496字

¥ 200

noteで全文無料公開中の小説『すずシネマパラダイス』は映画化を目指しています。 https://note.mu/kotoritori/n/nff436c3aef64 サポートいただきましたら、映画化に向けての活動費用に遣わせていただきます!