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コノシロなれずしの作り方【樽開き編】 〜三重県伊賀市音羽 佐々神社の神饌〜

コノシロなれずしの作り方、第2弾です。
このシリーズでは三重県伊賀市音羽の佐々神社に伝わる例祭「このしろまつり」の神饌、コノシロのなれずしについて記録しています。

第1弾、漬けのレポートはこちら↓

今回は、まつり前日の12/9(土)に行われた樽開きの様子をお届けします。

12/9(土)9:00〜

20日ぶりの音羽
今日もFさん宅のガレージで作業します
11/19の漬け込み完了時の様子
漬けた翌日に重しが傾いていたそうだがすしは無事だった
端っこがはみ出しているが全体的に沈んだようだ
重しと蓋を取り外す
柚子の良い香りがガレージに広がる
空気に触れる部分はどうしてもカビが生えるが
蓋の下に腐敗した様子はない
100kgの重しをして徹底的に空気を遮断するから
好気性のカビは繁殖できない
さあ掘り出していくぞ!
柚子の葉と果実は使わないので廃棄する
コノシロとご飯を取り出していく
樽上部のご飯。粒が残っていて溶けた様子はない
触った感じは硬くボロボロしている
食べるとバサついていて、酢の酸味と柚子の苦味が際立つ
柚子の葉はベタベタしている
コノシロの脂だと言うが
柚子のペクチンのような気もする
浸けた時とさほど変わらないように見えるコノシロ
傷つけないように慎重に取り出す
取り出したコノシロとご飯はすぐさま隣の作業台へ送られる
コノシロとご飯に付く葉っぱや柚子を取り除く
コノシロに詰めたご飯も見栄え良くなるよう整形
包丁で余分なご飯を取り除く
傷が付いているコノシロは除外する
今回は5尾を除いた
流れ作業で手早く
今日もチームワークが良い
ご飯もどんどん溜まっていく
毎年ご飯が足りなくなるとのことで
塊を崩さないよう丁寧に取り出す
あと少し
樽底の方のご飯はさらに硬い
上の方のご飯は柚子の苦味が強かったが
下の方は苦味が薄く、ほのかな酸味と柚子の香り
お茶漬けにしたら美味しそう
底が見えたぞ!!
全部取り出した
ここまで1時間弱
樽は乾く前に洗う
「樽はどこで作られたものですか?」→「どこやろ〜??」
まだ新そうだから、あと100年くらいは使えそうですね

10:00〜 少し一服してからコノシロを拭く作業

コノシロに付いた米粒などを
酢を浸した布巾で取り除く
小学生Yちゃんも参戦!
頭から尾に向かって拭くんだよ
黙々と…
樽洗い班も加わり、皆んなでコノシロを拭く
おしゃべりしながら賑やかに
綺麗にしたコノシロ
これだけ積んであっても魚臭くないのは
柚子のおかげ
葦で作ったお箸
お箸、つと、コノシロ、ご飯を神社へ運んで終了
別働隊も神社で作業していた
「キョオ押し」である
お赤飯を四角く成形することをキョオ押しと呼ぶ

11:00 作業終了!

さあ、明日はいよいよ「このしろまつり」コノシロたちの晴れ舞台です。次回はまつりの様子と食べた感想をレポートします。

番外編 佐々神社近くの古書店「三歩書店」

作業終了後、コノシロチームのYさんに「うちでお昼食べていかない?」とお声かけいただき、お言葉に甘えることに。
Yさんは佐々神社のすぐ近くにお住まいで「三歩書店」という古書店を営まれています。
こんな山奥(失礼)にこんな素敵な場所があったなんて…驚きました。

この看板が見えた時、めっちゃワクワクした
こんな素敵な本屋さんがあったなんて!
素敵な窓辺コーナー
次回はここもじっくり見てみたい
「うちのお店は狭いのよ〜」
その分エッセンスが濃縮されてる感じがします
本を3冊購入してお暇しました。ホクホク
Yさんありがとうございました!


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