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暑い日のおやつは アイスクリーム!

「りこちゃーん、おやつだよー。」
こざるちゃんが おやつを持って、りこちゃんの部屋にやって来ました。

ウトウトしていたりこちゃんは、
"おやつ"と聞いて、パッと目を開けます。
そして 嬉しそうにニコニコして
「ありがとう、こざるちゃん。」と言いながら、
こざるちゃんが持って来た おやつは何だろうと じっと見ています。

「今日は 暑いから、アイスクリームだよー。」
「まぁ、嬉しいねー。」
こざるちゃんは、お皿にのった抹茶小豆のアイスバーを
りこちゃんの前に置きます。
それを りこちゃんは、嬉しそうに見ています。

「はい、どうぞ。」
「ありがとう。」

いつもなら、二人で 少しの間、おやつを眺めるのですが、
今日は溶けてしまうアイスです。

「りこちゃん、食べよう! いただきまーす!」

二人はアイスの棒を持って、パクっ。

「ああ、美味しいねぇ。」
「うん、すごく美味しいねー。」

あっという間に食べ終わりました。
二人とも満足そうです。

「"当たり"って書いてないや。」
こざるちゃんは、以前食べたアイスの棒に"当たり"と書いてあって、
もう一本もらったことがあります。

こざるちゃんは、紅茶を淹れて、
りこちゃんの前に置きます。

「最初に 家に冷蔵庫が家に来た頃、
りこちゃんが 若かった時は、まだ冷凍庫がなかったんだよね。」
りこちゃんは、紅茶を飲んで、頷きます。

「製氷室っていう、氷を作るところはあったんだけど、
冷凍庫とは違って、アイスを買ってきて その製氷室に入れても、
ずっと入れておくと溶けちゃうから、すぐに食べてたんだよね。」
「そうよー。」

そうです。
アイスを買ってきて、一旦、製氷室に入れます。
手を洗って、うがいをして、アイスを食べる仕度ができたら
出して食べるのです。

「今みたいに、いつでも冷凍庫を開けて
アイスを食べられるわけじゃなかったんだね。」

そうですね。
買ってきて、すぐ食べるのが基本でした。
種類も、今よりもずっと少なくて、やはりアイスは贅沢品でした。

「アイスクリームって、すごーく昔からあったんだよ。」
「あら、そうなのね。」
「うん、紀元前からあったんだって。」
「まぁ。」
人類の美味しいものを食べたい欲望は、昔から変わらないのでしょう。

「アイスクリームは、子供も大好きだけど、大人だって大好きだし、
りこちゃんみたいに 高齢の人も大好きだよね。」

これから暑くなると、特に高齢の方は 食が細くなりがちです。
そういう方でも、アイスクリームは美味しいと食べられるようです。

「アイスクリームは、のどごしもいいし、
それに スッと溶けていくから、嚥下に苦労する方も、
そんなに苦労しないで食べられるからね。」

お酒を飲んだ後も、アイスクリームを食べたくなります。
アルコールで、熱くなって 喉も乾いているからでしょうか、
アイスクリームがまた一段と美味しい気がします。

「前に、冷凍庫に箱にたくさん入っているアイスバーがあって、
ぼくが 後で食べようって思っていたら、なくなっちゃって、
それで、誰か食べちゃった?って、皆に聞いたら、
食べてないよーって…. そしたら、りこちゃんだったこともあったよね。」

りこちゃんは、ニコニコ頷きます。
そんなことも ありました。

「ぼくは、高級なアイスもいいけれど、
こういうシンプルなアイスが好きだなぁ。」
抹茶や小豆のアイスが好きな りこちゃんも ニコニコ 頷きます。

「あー、もう一本、食べたくなっちゃったよー。」
こざるちゃんが 笑って言います。

今日も こざるカフェでは、ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
アイスクリームは、たくさんあるお菓子の中でも、
とびきり美味しいと思います。
よい毎日でありますように (^_^)

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