ちょっとした思考のミス

患者に
付き合うって何だ?って質問された話

依存症・アディクション(嗜癖)
「身体的・精神的・社会的に、自分の不利益や不都合となっているにもかかわらず、それをやめられずに反復し続けている状態」

薬物からアルコールから眠剤から抗不安薬やら
ってのはもちろん
タバコや対人やゲームやギャンブル
最近ではお菓子も広義には入ります。
依存症の世界はその文脈を広げ続けています。

そんな中、   
女性の外来患者さんからのエピソードでは
大好きな彼氏がいるが、価値観が合わずに連絡もほとんどと言うレベルでとれない。
不安とイライラでお酒に走り、
あちこちで暴れたりを繰り返してしまい
アルコール依存症と診断されたという。

で、その方から

付き合うって一体どういう状態ですか??

とね。
その女性からすると
「付き合う」 の定義とは
毎日のように連絡をして、
最低でもおはようとおやすみは言い合う。
声が聞きたくなれば電話もして
嬉しい時は喜んで
辛い時は助け合って
常に支え合う関係。
これがないなら、付き合ってるとは言えない!!
という世界線です。

今回の記事は
いつも僕がやる
この思考がどういう類か?
っていうのではありません。

改めて僕のような強烈なるニヒリズムにとっては、
人の価値観や世界観という環世界を覗けるのは最高の快楽です。

みなさんにとって、
何をもって「付き合っている」<カップルとして>
と定義しますか?

誰も正解なんてもってないし
考えるのは自由で楽しむものです(^^)
ぜひ、自分の中で定義を創ってみてください

ググって終わり
人に聞いて終わり
では、自分の思考は育ちません!

僕は
「1日の中に、その人を想う時間がある」
というのが付き合う状態と考えています。

逆に言えば、想う時間がなくなっていき「0」になれば、
ばそれは別れている状態でしょう。

僕の定義では、それこそ遠距離など微塵も関係ない。
物理的に会えていなくても、触れ合っていなくても
「その人を想う」という時間が、自分の24時間のどこかにあるのならばそれは、それでよし。
そういう精神的につながっているのなら、それでよいのですよ。

これが「物理的な状態」を、彼氏や彼女に求めだすと大きく枠を外す事になるんですよね。
なぜならその状態は<他者が必要>になる思考やからです。

精神的な状態では<自分の想い+時間>でクリアします。
物理的な状態では<自分の想い+自分と相手の時間>を要します

ほんのちょっとした思考のテクニックですが、非常に大事になります。
今回のアルコール依存症の患者さんは、まさに他者に求めたからこそ辛くなり、それはとめられなくなる

しかもその<物理的状態>を満たすには、他者が必要なので
時に「ホスト」に狂ったり、「浮気」に走ったり、
そして、嗜癖(冒頭に記載)に走るのですよ('Д')

結局はね、

思考に他者を介在させてしまうと、自分も他者も壊れる

って本質に結実します。
他者は自分の想い通りにはなりません。

100%、あなたの想い通りに他者は動きません。

それがどこまで理解できているか?
思考のレベルと柔軟性が問われるのです

あなたも僕も他人事じゃあありません

ほんのちょっとした思考のミス(思考過程のエラー)で
簡単に我々は自分の精神をもっていかれます。

そんな時は思い出してください。

世の中で変えられる相手
必ず反応してくれる相手
絶対に裏切らない相手

それは
自分という人間だけ
という事を。

きっと、あなたが苦しくなっている時は
そこには
<他者>を介在させた思考があるでしょう

向き合うべき人間は
自分自身以外にはありえません

あなたと24時間365日
死ぬまで共にしてくれるのは
あなた自身だけです

自分以外の他者は
あなたの人生に責任はとりません





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?