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海外大学建築学部への留学までの道のり②リサーチ

こんにちは、tomokoです:)
この記事では海外大建築学部受験に向けてどのようなリサーチを行なったかと紹介します。

どうして海外留学しようと思ったかについての経緯はこちらをご覧ください。

留学を考え始めた時の状況

当時の状況は下記の通りです。

10月のはじめからリサーチ開始
私立大学の文系の学位あり
外資コンサルでの勤務経験あり
通信制大学の建築コースで半年学び、いくつか単位取得済
英語力の証明するTOEFL/IELTSのスコアなし
*学部時代の授業がほとんど英語&1年交換留学の経験があるため、授業を理解する英語力はあり
26歳(当時)

いざ、リサーチ開始!

10月のはじめから一念発起して海外留学を検討したので、2週間毎日朝から深夜まで夢中で調べまくりました。2週間後にはほぼ決意が固まり、まるで2週間とは思えないほど濃厚かつ疲労困憊の日々を過ごしました。

①英語圏の大学を調べる

外国語は英語しか理解できないので、ひとまず英語圏のアメリカ・カナダ・オーストラリア(・イギリス)・シンガポールの大学をリサーチしました。
よく使ったサイトは下記の2つ
Bachelors Portal
KEYSTONE
学問分野や年数などの多様なフィルターで世界中の学校を検索できます。
KEYSTONEは言語でもフィルターをかけれるため、非英語圏の英語でのプログラムもヒットします。
*こちらに出てくる情報がすべて正しいわけではありません。中には英語のプログラムと言いながらも半分は現地言語、という場合もあるので、非英語圏のプログラムは必ず学校の公式ページを見て一校ごとに確認していました。かなり大変でした。

②出願に必要なものを確認する

主に確認することは以下です。

出願締め切り

成績の条件

ポートフォリオの有無

英語力の条件

単位認定できるか

学費

エッセイ

私は単位認定できればいいなあと思ったので、credit transferの制度があるかも確認しました。また、編入の場合は通常の受験プロセスと異なる場合があり、入試が免除になる場合もあるため、より有利になりそうな入試制度の学校であれば好印象、と言う感じでした。
建築学部に限らず芸術系の学部はポートフォリオを要求する場合がほとんどです。そうなると、英語のスコアメイク、レベルの高いポートフォリオの作成などスケジュールがかなりきつくなるので、結構絶望しました。

③各国の建築士資格のリサーチ

大学探しを始めると同時に、各国の建築士登録までの条件も調べないといけません。医者や弁護士などもそうですが、資格で職業が守られている分野は大学のあとに大学院に行かないと行けないパターンが多く、資格取得までに長い期間を要します。また、それらの条件も国によって様々なため、候補の国の制度やその国での建築産業が盛んかどうか、どのような建築文化の特徴があるのかも合わせて調べました。
当初パートナーの事情もあり、シンガポールが有力でしたが、建築を学べる学校は2つしかなく、また人工的な雰囲気の開発にそこまで魅了されず、どのような建築文化の中で学びたいのか、考えるようになりました。

④マスターの検討(建築)

上記に書いたように建築はマスターするまでに時間を要するので、学部から勉強しなおすとなると、年齢的にきついなーと感じました。
そんな時にパートナーが3年のマスターがあることを見つけてくれました。
私が見つけた限りだと、アメリカ・カナダ・オーストラリアの一部の大学では建築以外の学部卒の未経験者が3年で建築のマスターを取れるシステムがあります。これは年数を気にする私にとってはぴったりなコースでした。
実際、オーストラリアの名門メルボルン大学のMArch 3 Year Streamに出願しました。(残念ながら不合格でした)

この3年マスターは1年で建築学部での内容をキャッチアップし、残り2年は学部あがりの学生と学ぶのですが、本来3-4年かけて学部で学ぶものを1年で本当に同じレベルに仕上げられるのか?という疑問はありました。
そのときたまたま見つけた海外の建築学生のYouTubeで、学部→院に進んだ彼らから見ても3年のコースはハードだと思うと言っていたので、ベストではないのかも、と思い始めました。

また、私の場合パートナーがヨーロッパ移住を目指しており、3年マスターのシステムがなく、建築士登録に5-6年の学業経験が必須な国ではこのシステムが認められるかわかりませんでした。

⑤マスターの検討(デザインMBA)

建築の道が途方もなく困難に思え、無理かもしれない…と思っていたとき、デザインMBAも検討しました。これはイリノイ工科大学やアアルト大学・ミラノ工科大学などが特に有名なデザインとビジネスを学ぶマスターです。
”デザインスクール マスター”で検索したと思います。
北欧に得にデザインスクールが多く、どこもすごく面白そうでした。
(もしかしたら今度行きたかったデザインスクールもまとめるかも)

しかし、デザインスクールは未経験のビジネスパーソンでも進学できるものの、卒業後にクリエイティブ系の仕事に就けるという保証はありませんでした。とういのもデザインスクールはビジネスにどうデザイン思考を組み込みイノベーションを起こすかを学ぶところで、クリエイティブスキルを身につけるところではないからです。そのため、絶対にクリエイティブ業界で働きたかった私にとってはベストではないと判断しました。

⑥デザイン学部の検討

次は建築学部ではなくデザイン学部も念の為検討しました。
こちらは学部卒業でも就職はできますし、資格不要だからです。もともとグラフィックデザインといった建築以外のデザイン分野にも興味があったため、アリだなと感じました。
問題としては、入試のポートフォリオで建築学部より画力が求められそうだと感じた点です。きちんと絵を習ったことがないため、結構ハードルは高いなと思いました。
また、卒業後やっぱり建築をやりたい!と思った場合、また学部からやり直す可能性もありました。大は小を兼ねる、ではないですが、建築をやっていればインテリアデザインやプロダクトデザイン、独学でグラフィックデザインも習得できるとみて、今時間がかかっても建築を学ぶ方が安全かなと思えてきました。

⑦国の検討

当初英語圏だけを見ていましたが、次第に歴史あるヨーロッパで留学したいと思うようになりました。そんな時に行きつけのパスタ屋さんのオーナーさんにイタリア修行の話を聞き、「英語のベースがあるなら、イタリア語は比較的簡単にマスターできる」と伺いました。これを機にヨーロッパの非英語圏も視野に入れるようになりました。
また、同時期に学部時代にスペインに留学した同級生にも話を伺い、同じようなことを言われました。しかし、日常会話はマスターできても実際に英語以外で授業を受け、エッセイやテストを仕上げるのは苦労するとのことでした。
よって、非英語圏も視野に入れつつも英語で授業を行うコースを探しました。私が出願した学校はこちらの記事をご覧ください。

出願した学校以外にも英語で建築を学べる学校はありましたが、結論から言うとヨーロッパの非英語圏の学部レベルで英語のコースはかなり少ないです。多くの学校はマスターは英語のコースを提供していました。なので、国を選び放題かといえばそうではなく、出願段階では出せるところは出す、というスタンスでした。私が最低限大事にした条件は
・カリキュラムが好きか
・卒業後のキャリアにつながるか
・安全か(例えばポーランドは中絶禁止のため、性犯罪にあったら終わり)
・物価・学費がaffordableか
→主要なUS/AUS/UKは学費高い
・食べ物がおいしいか
・気候
→正直UKは初めから無理だと思ってあまり調べなかったです
・その国が好きか
・パートナーとの距離(これは個人的な事情です)

学費は主要な国は非常に高く、奨学金で半分にしないと現実的に払えないと思いました。(ローンを組んでも背負う金額が高すぎる)
カナダも高いですが、社会人の方であれば永住権に申し込みするのも手です。カナダは定期?不定期?で一定の基準を満たす人に永住権を与えているので、それを運良く取得してから受験すると学費が圧倒的に安くなります。1年で300万ほど節約できた気がします。
それぞれ留学するにあたって本人・家族の重視する条件は様々かと思いますので、じっくり話し合ってくだされば。

その他救われた情報

白川寧々さん
通信制大学ですでにセカンドバチェラー(2回目の学部)を始めていたわけですが、なぜか正規で学部進学すると思うと急に回り道をしてるようで焦りを感じました。そんな時に出会ったのが白川寧々さんのYouTubeです。彼女の動画をいくつか見て、海外でもう一度学部進学する人は意外といると知り、勇気づけられました。

twitter
twitterでもたくさん情報収集しました。すると、子連れで留学している方や夫婦揃ってMBAに行ってる方など様々な境遇から海外に挑戦している方を見つけ、勝手に元気をもらっていました。留学をしている人全てがこうしてブログやnoteを書いているわけではないので、より気軽なtwitterではもっとたくさんの経験を見られます。

書籍
これはリサーチ自体に役立ったわけではありませんが、こちらの本を読んで海外で頑張っている日本人建築家がいるんだ!と奮い立たせました。

さいごに

リサーチはすごく大変なプロセスでしたが、自分がどんな投資をしたいのか、どんな将来にしたいのか再考できる良い機会でした。正直私のようにはじめた時期が遅いとほぼ間に合わないと思うので、少しでも留学に興味があれば早めにリサーチしてくださいね。
また何か質問があればコメントにどうぞ〜。
次回は出願に向けた準備についてまとめるつもりです。






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