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一億総クリエイター社会の到来 -TwitterのSUPER FOLLOWSによる加速-

 2015年の第三次安倍内閣において「一億総活躍社会の実現」ということで、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目玉政策の一つとしてぶち上げていたかと思います。

 この政策が達成できたのかどうなのかわかりませんが、それよりも先に「一億総クリエイター社会」が到来しそうだ。既にあらゆるプラットフォームでクリエイターとファンが繋がるプラットフォームは出来上がっているが、Twitterの参入によって「一億総クリエイター社会」は一気に加速すると考えられます。

Twitter、利用者増で売上高8000億円に倍増 23年通期目標

 ご存じの通りTwitterの収入源は広告がそのほとんどを占めているが、此度の報道からも分かる通り、広告収入に依存しない新規事業の育成に本腰を入れるようです。

 「SUPER FOLLOWS」と呼ばれるファンからクリエイターに対して、月額課金での投げ銭的な仕組みを導入するということです。月額で4.99ドルで、特別なコンテンツやニュースレターの購読、コミュニティ機能へのアクセス、サポーターバッジが貰える等のメニューになっている。

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 先月においては、オランドのメルマガプラットフォームであるRevueというスタートアップも買収している。

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 さらに、1月末よりクラブハウスが日本では最大瞬間風速を記録していたが、TwitterもSpacesという、クラブハウスと似たような音声SNSのβ版をリリースしていた。

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 Spacesはクリエイターが直接的に収益を得られる場では無いものの、これまで140文字のテキストがコミュニケーション手段に絞られていたTwitterが全方位的に、発信するクリエイターと受け取るファンがよりインタラクティブに密にコミュニケーションできる場を提供しようとしていることが分かるかと思います。

Twitterだけに限った話ではない

 これは今さらTwitterだけに限った話ではなく、日本のインターネットの至る所で、クリエイターとファンが繋がることのできる場がすでに存在している。

 もちろんこのnoteもそのうちの一つですし、オンラインサロンクラウドファンディング動画配信系(Youtube、17ライブ等)なども形は違えどクリエイターとファンが繋がる場という意味では同じだと思う。

 読者の皆さんは当然知っているかと思いますが、noteではサークルと呼ばれる機能があり、クリエイターさんとサークルメンバーという関係性の中で様々な取り組みが繰り広げられている。お互いの趣味を純粋に楽しむ場もあれば、自己啓発的なものから、サークルメンバーでないと読めない記事の提供など、その活動内容は幅広い。

 世で言うオンラインサロンもnoteのサークルとほぼ同じと言っていいような活動をしている。(※noteのサークルが世で言うオンラインサロン、という表現の方がしっくりくるかもしれませんが、一応ここはnoteの世界なのでnoteを主としたい)

 Youtubeも広い意味ではこれらと同じようなプラットフォームではあるものの、既にオールドメディアになりつつあるのではないかと思っています。今回の「クリエイターとファンが繋がる場」であるに違いは無いのですが、そこにはインタラクティブコミュニケーションやコミュニティ形成といった概念が存在しない。

 動画配信という意味では、最近広告を積極的に打っている17ライブのようなサービスがニューメディアとなりつつある。

 きちんと見たことが無いのですが、若い子たちが中心に活動している印象です。また、聞いた話によるとその中身はクリエイターが創作したコンテンツとは呼び難い内容に感じています。が、一応彼ら彼女らもクリエイターということで今回は、17ライブ始めとするライトな動画配信プラットフォームも、既存のクリエイタープラットフォームと考えます。


Twitterの破壊力は

 このように、様々なプラットフォームが立ち上がっている日本ですが、既に多くのユーザを抱えていることがTwitterの最大の強みとなるでしょう。

 月間のMAUは日本では4500万超と言われています。その4500万にたいして、クリエイタープラットフォームが提供できるということは、日本の総人口の3分の1が収益を上げられるクリエイターとなれる可能性があるということになります。

 一方我らがnoteはどうでしょう。会員数は約300万人ということなので、Twitterはその15倍に及ぶユーザを抱えているということになります。もちろん、Twitterユーザとnoteユーザの発信している内容の濃さの違いはあるにしても、それをも補うにはあまりある数字になります。(MAUと会員数を単純比較できない部分もありますが・・)

一億総クリエイター社会の到来

 質や有料無料、発信の有無を問わなければ、既に皆さんはクリエイターなのだと私は考えています。

 口頭では自己紹介もするし、過去の体験や経験、自分の想いや考えを誰かに伝えてきたはずです。今の世におけるクリエイター、という文脈においてはインターネットを通じてそれらを語られているかどうかだけの違いです。さらに、

口頭発信→LV.1
インターネット発信→LV.2
有料発信→LV.3

 とすると、今回のTwitterの事業計画発表内容は、間違いなくLV.3へレベルアップするユーザが爆発的に増えるきっかけとなり得るのではないかと思っています。なぜならば、テキスト、メルマガ、音声、コミュニティと、ファンコミュティを生成するための道具が他のプラットフォームよりも一通り揃えられており、既存のLV.2ユーザを多く抱えているからです。

 これまで、別のプラットフォームでの活動内容はTwitterを介して拡散されてきましたが、これからはTwitterの中での活動がそのままTwitterへ拡散されていくことになるのかもしれません。

 詳細はあまり分かっていませんが、一億総クリエイター社会の到来へのトリガーとなることは間違いありません。

 自分ではつまらない文章、大した事の無い経験と思いがちですが、違う立場違う視点の人からするとそれは価値あるものかもしれません。いきなりLV.3クリエイターは難しいかもしれませんが、Lv.2クリエイターであればだれでもなることができます。あなた以外の99,999,999人に向けて発信してみましょう。

 

 

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