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ビデオテープには「家族からの愛」



私が小さい頃、母が「きっちゃん、大好きだよ」と、ハグをよくしてくれていたことを、ふと思い出した。

そのハグは、小学生くらいまでで終わってしまったけど

私が結婚してから、夫に「大好きだよ」とハグをするのは…もしかしたら、母の愛情表現を自然と受け継いでいるのかもしれないなぁと思った…



本当は、ここまでをつぶやきに書いて
投稿するつもりでしたが

「そういえば…」と
懐かしい記憶を思い出したので
こちらに、ちょこっと書いてみたいと思います。



実家には、私の名前が書かれた
ビデオテープが、今でも残っている。

そこには、ふにゃふにゃな頃の私が
成長していく姿や、若い頃の両親
幼い姉の姿が、残されている。



そのビデオを、だいぶ昔に何度か見たことがあり
今でもぼんやりと覚えている。

その中から、印象に残っている映像を
3つ書いてみたいと思う。



ひとつめは…

アパートの小さな浴槽に、6歳の姉
お腹にタオルを乗せられている赤ちゃんの私

それを支える30歳の父

この頃の父の顔と、今32歳の私の顔は
なんとな~く似ているような気がする…


その様子を撮影していたのは
機械を扱うのがものすごーく苦手な30歳の母。

「これで撮れてるの?」と
ぶつぶつ呟く声が入っていても
ブレブレな映像になっていても

母は全く気づかない。

私はそこに、母らしさを感じる。


天然、マイペース、出不精、頑固過ぎる母が
大嫌いだった時期があったのに

今の私は、そんな母にそっくり。

似たくないところほど、似るんだよね。笑

それが、親子なのかなぁ



ふたつめは…

座れるようになったばかりの私に
三脚に置いたビデオカメラを向けて

「きったーん!きったーん!こっち向いてー!」と
カメラ目線の私を、撮ろうとしている姉の声。


まだ、座るのがぐらぐらしている私は
姉の方を見て、きょとーんとするだけ。

父の「毛遺伝子」をしっかりと受け継いだ
ボリューミーヘアに、ピューンと長いまつげ。

その顔を、ドアップにしたり引いたりを繰り返し
ずっしり重たいビデオカメラで、姉は遊び続ける。


そのうち、私はコテッと倒れてしまい
ごろーんと仰向けに。

それを見て、ケラケラ笑い転げる姉。

この頃の私は、姉のおもちゃになっていたようだ。笑



みっつめは…

ベビーチェアに座り、ベビーせんべいを
真顔で頬張る1才くらいの私が
映像の隅っこにポツーン。


しかし突然、顔をクシャクシャにし
口を「んがー」っと開け、苦しそうな表情に。

口の中に手をつっこみ、何かをほじくり始める。


どうやら上顎にせんべいが、くっついたご様子。

なかなか取れなくて
小さく咳き込み始めたが

台所にいたはずの母と姉は気づかず
助けにこない…

引きで撮影されていたため
より寂しさが増す映像になっていた…笑
(私は無事でございます笑)



私の名前が書かれたビデオテープには

残していなかったら忘れてしまうような
何気ない日常の瞬間が、いっぱい詰まっている。

そのおかげで、あの頃の私が
どんなふうに愛されていたのか
知ることができた。



直接、伝えたり感じる愛も素敵だけど

「その時代にしか出来ない形」で
残してくれた愛は

もっと素敵で、あったかいんだなぁと
感じることができた。



家族からの愛が
こんなにも「ありがたい」と
気づいたのは、結婚してから。

遅くなっちゃったけど
お父さん、お母さん、お姉ちゃん、ありがとう。



今日も読んでいただき
ありがとうございました。

それでは、またね~🍀👨‍👩‍👧‍👧 



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