真夏の一日

祭りの雰囲気だけでもと思って商店街に足を運んだ。
「奥まで行って一通り見たら引き返して来よう。」
そう思いながら足を進めた。
いろんな出し物や出店があって気持ちがあったかく感じた。
子供の笑い声、大人たちの何気ない談笑、一つ一つが心に響いてくるくらい大切な時間に感じた。
奥まで行き引き返した時、
僕のほうに向かって特設ステージの方から声が聞こえてきた。
「この前のお兄さん!!」
「あっ!! どーも!!」
数日前に行きつけの本屋で出会った親子だった。
ママさんは黒い帽子にトップス、スキニージーンズ。そして、ウォームアームで日焼け対策万全のスタイルだった。
娘さんは半袖、半ズボンに祭りの青の半纏を着ていた。
「来てたんですね!!」
「はい、ちょっとだけでも雰囲気だけでもとおもって」
「お子さんもう疲れちゃってるみたいですね」
「ちょっとね、さっきまで神輿の上で太鼓たたいていたの
ずーっと太陽にあたってしかもこの暑さだからね」
「さすがに暑いですもんね、すぐ疲れちゃいますね」
「アイスと飲み物で今やっと少し回復してきたとこなの」
「そうだ!この後、表彰式があるの!」
「表彰しきですか?」
「うん、そこのステージの前であるの。このあたりの地域の人たちが競って順位を決めるの。もうそろそろ始まるからちょっと見ていかない?」
「へぇーちょっと見ていこうかな時間もまだあるので」
そう話しているうちに着々と準備が進んでいた。
真ん中にテントがたてられていてその下に親御さんたちと子供たちが入って座っていた。
そのあとびっくりすることに、その娘さんのいる地域(町内会)が最優秀賞をとった!!
娘さんはビックリしてしまうくらい喜んでいたのがとても印象に残った。
写真を撮るときもすごくうれしそうな笑顔を今でも覚えている。
ママさんもそれに負けないくらいうれしそうだった。

そんな真夏の暑さにも負けないくらい心の温もりを感じた一日だった。


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