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感情起点でスプリントの振り返りを実り多きものに🔥

スプリントの振り返り手法のひとつ「Mad / Sad / Glad」を試してみました。

やってみた感想は「めちゃよかった!」

議論が深まり、課題がどんどん浮き彫りになっていきます。最終的には必要なアクションが明確化され、さらにチームを良くしていける手応えを感じました。

  • よく喋るメンバーが固定化されてきた

  • 振り返りがマンネリ化してきた

  • 振り返りを盛り上げたい

  • もっとチームをよくしたい

このような悩み・渇望を抱えスプリントを回しているPdMやスクラムマスターの方々の参考に少しでもなればうれしいです。


もともとKPT(Keep, Problem, Try)で振り返りをしていた

2023年1月からチームを結成して、アジャイルっぽい感じで進めて来ました。振り返りはKPTで、次のスプリントにむけて改善アクションを設計していました。

これはこれでよかったですが、毎回同じだとマンネリ化することは避けられません。ちょっと悩んでました。

1年たった2024年1月最初のミーティングで、「スプリントをより良くしていくために」というテーマでチームで話し合ってみることに。

すると、「KPTのTryが最近はタスクの宣言になってるケースが散見される」などの指摘がメンバーからあがりました。確かに。

別のメンバーは読んでいた本を紹介してくれました。ありがたや。

「アジャイル レトロスペクティブ」という本で、たくさんのレトロスペクティブ(振り返り)の手法が紹介されていました。

その中のひとつ「Mad / Sad / Glad」を試してみてはどうかという話に。

「アジャイル レトロスペクティブ」をさっそく買って読み、やり方を調べてみました。ボリュームはそんなに多い本ではないので、2~3時間で読み終えられます。

さっそく、チャレンジ。

Mad / Sad / Gladとは

感情にうったえかけた出来事をピックアップし、議論を深めることで課題抽出し、必要なアクションを設計する振り返りの手法です。

その時々にいだいた感情をベースに情報を出すので、メンバーには思いを語ってもらいやすいです。

BASEさんも実践されてたみたいです。

Miroにもテンプレートが用意されているようで、わがチームもこれを使って進めていきました。

Mad / Sad / Gladの進め方

3つの感情ごとにボードを用意し、スプリントのかなでそれぞれの感情を刺激した出来事を付箋に書いてボードにペタペタします。

わがチームでは以下の定義で情報をあげていきました。

  • Mad:モヤモヤした

  • Sad:反省しないといけないと思った

  • Glad:うれしかった

出揃ったら、カテゴリーごとにグルーピング。

全部に対して議論していると時間がかかりすぎるので、全体を俯瞰し、いくつかピックアップして議論します。

議論していくうちに、課題と必要なアクションが見えて来ます。

それを下の段にボードを用意し、整理していきます。

すぐにやった方がいいやつはImmediate Next Actionとして切り出しました。

この振り返りの時間だけでは時間が足りないが、別で時間をとってじっくりと話す必要のあるものについては🔥をつけておくことにします。

Mad / Sad / Gladのコツ

やってみて思ったコツはこんなところですね。

  • 忌憚なく情報をあげてもらう努力をする

  • 全てを議論するには時間が足りないことをあらかじめ伝える

  • 期間を決めてやり切る

①忌憚なく情報をあげてもらう努力をする

正直、Madについてはあまり出てこないんじゃないかとちょっと心配していました。が、メンバーの皆はMadもしっかり情報をあげてくれてうれしかったです。

思ったことを言ってもらいたいとを伝える、思ったことを言ってもいい環境を作ることがポイントだと思います。しっかりとMad / Sad / Gladの冒頭で声に出して伝えましょう。

Madの情報をあげてくれたメンバーへの感謝も忘れずに。これも必ず声に出すようにします。

②全てを議論するには時間が足りないことをあらかじめ伝える

地味に重要だと思います。

これを伝えておくことで、「これには触れておきたい」というものについてメンバーがしっかりと声をあげてくれたのだと察します。

「せっかくあげたのに触れられないんかい」というガッカリも軽減できますしね。

③期間を決めてやり切る

アジャイルレトロスペクティブを読むとたくさんの手法が紹介されています。

大事なのはあれこれと手法を試してみるのではなく、やると決めた手法をチームで全力でやり切ることだと思います。

これも期間があらかじめ見えないと息切れする可能性があるので、わがチームではひとまず第一四半期はこれで回してみることにします。

まとめ:悩みを率直にチームに打ち明けることが大事

年始にスプリントの回し方自体をチームで振り返ってみたおかげで、議論を活発化させられたと思います。

このときはスプリントの回し方について悩んでいることを率直に打ち明けた結果、チームメンバーが助けてくれました。感謝。

スプリントの振り返りをやってるからOKではなく、その振り返り自体どうなのか、改善の余地はないかをつねに気にし、定期的に振り返る意識が大事です。

気にして自分だけで悩んでいるのは健康的ではないので、メンバーに頼ってみてもいいんじゃないかなと思います。

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