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香港で中国語(普通語)を使ったら、塩対応された件

X(Twitter)にて「香港で中国人が塩対応された」という書き込みをみました。

身内にとことん優しいのは人民の特徴ですが、どうやら香港人は人民のことを身内とは思っていないようです。

さて、香港人の塩対応ですが、実はわたしも受けたことがあります。

コロナ前のことです。わたしは妻様と一緒に香港へ遊びに行きました。そして、バスに乗って深センと香港の間にあるボーダーにいきたいと思いましたが、どうやって行けば良いのかわかりません。

それで、ホテルのコンシェルジュに方法を中国語(普通語)で尋ねました。すると、その人は素っ気なくバス停のある方向を指さし、自分で調べるようにと言います。

バス停に着きましたが、やはりどのバスに乗れば良いのかわかりません。それで、バスを待っている人に中国語(普通語)で、ボーダーに行くのはどのバスですかと丁寧に尋ねました。

その人はぶっきらぼうに「知らない」と言いました。それで、妻に日本語で「どうやらこのバス停からはボーダーには行けないみたいだね」と話すと、その人は英語で「あなたは日本人か?」と聞きます。

それで英語で「はい。わたしは日本人です。わたしはボーダーに行きたいのですが、どうすればいいですか?バスがダメなら、地下鉄の駅に行きたいのですが」と質問しました。

すると彼はスマホを出して、ルートを調べてくれて丁寧に行き方を説明してくれました。わたしたちが日本人であることに気づいてから、その人の対応はとっても良くなりました。

それで、もしかすると香港では中国人は嫌われているのではと思うようになり、それ以降は香港では、まず英語を使うようにし、いつの間にか中国語(普通語)に切り換えて話すようにしました。

すると、今までの素っ気なかった香港人の対応が嘘のように友好的になり、人によっては日本旅行に行った時の写真を見せてくれたり、日本のどういうところが好きかを話してくれることもありました。

もちろんすべての香港人が中国人に対して素っ気ない対応とは思いません。でも中国人と間違えられているとき、嫌な思いをすることが多いのも事実です。

この香港における中国人への差別は、中国で日本人が感じる差別より直接的で、一般的なように思えます。

ただ、よそ者を嫌うという傾向は、香港だけで見られるものではありません。広州市民は広東語を話さない人に同じく失礼だったりしますし、上海市民も同じくよそ者を見下す傾向があると聞きます。

それで、これは致し方ないのかなと思ってます。自分だって東京人は冷たいという偏見がありますし、いろいろな国の人を色眼鏡で見ることもあります。

そういえば、わたしのメンターであるA先生はいつも言ってました。警察官ならイギリス人、料理人ならイタリア人、芸術を楽しむならフランス人と、裁判を受けるならドイツが最高。

でも、イギリス人に食事に誘われたらどうする?もし警察官がドイツ人だったら?イタリア人やフランス人が裁判官ならどうだろう。

偏見が良くないのは言うまでもないけど、それぞれのグループに良い点と悪い点、得意なことと苦手なことがあるのも事実なので、それを受け入れて良い点に注意を向けたいねと。

彼も日本で長年暮らしたアメリカ人なので、日本に思うところもあったと思いますが、その時は日本人のことに触れませんでした。

そんなわけで、違いに直面することも避けられませんし、差別されることもあります。それは現実ですので受け入れて、自分なりに楽しむ方法を見つけて行こうと思います。

でも、わざわざ嫌な思いをする必要もないので、これからも香港では英語を使うつもりです。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。


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