キャプチャ

老化に伴う病気が予防できるかもしれない

今日(2019年6月14日)朝日新聞の一面で見たあと、日経でも見るにつけ、やはり人は太古の昔より老化に対する挑戦を続け、そして人々は興味があるのだなと痛感しました。

今回の発見の趣旨は、結構衝撃的な内容で、寿命が延びちゃいました。

神戸医療産業都市推進機構の今井真一郎客員上席研究員らのグループはマウスの血液中の酵素が老化を抑える効果をもっていることを発見した。若いマウスの血液から採った酵素を老齢のマウスに投与し寿命が延びることを実験で確認した。動物実験の段階だが、人間の認知症など老化に伴う病気の予防につながる可能性があるという。(日経新聞)


もう一度この図に戻り、今回の発見のメカニズムを簡単に説明すると、
老化が起こるとNAMPTという酵素が減り、その結果NAD+が減り、
老化関連疾患に繋がるのではと考えられていました。

そこでNAMPTが減らないマウスを作製したところ、
年をとっても運動機能や記憶が衰えにくく、メスでは普通のマウスに比べて群れの半数が死亡するまでの期間(中間寿命)が約13%延びた。
また若いマウスから採取した酵素を老齢マウスに投与したところ、回し車を動かすなどの活動量が大きく増え、中間寿命が約10%延びたという。
(日経新聞より改変)

というのがこの発表の趣旨になります。

このNAD+は、「すべての生物種に存在する古典的な補酵素であり,酸化還元反応で中心的役割を果たす」ことが知られているため、マウスで観察された現象が人間においても再現できる確率も高いと考えられているため、
色々な応用の可能性を秘めている標的だと思います。

ヘッダーでも使った上記の図は、2015年4月25日に発行された生化学という雑誌に掲載された日本語のミニレビューにあった図を使っています。

このミニレビューは、2015年ですからもう4年も前に発表された日本語レビューで、今井客員上席研究員のおられる米ワシントン大学の方々が書かれています。(ご興味があればどうぞ)

面白いのは、4年前においても既にNAMPTを中心としたNAD+合成系,NAD+消費酵素に関する研究は爆発的な勢いで展開され,特に老化関連疾患における病態生理学的重要性が次々と解明されていたとのことです。

特に哺乳類NAD+合成系の老化関連疾患における役割と治療標的としての可能性について言及しており、特に、代謝疾患、神経疾患、がん、腎臓疾患等に触れています。

今後の世界観としては、、、

今後,基礎・臨床研究が一体となったトランスレーショナル型リサーチを発展させていくことで,超高齢社会において今後も増加が予想される老化関連疾患に対する新規治療法の開発が期待される。(生化学より抜粋)
NADと老化の関係はマウスに限らず哺乳類に共通すると考えられている。今回の成果は人間の老化の仕組みの解明に役立つとともに抗老化作用をもつ薬の開発などにもつながると期待される。(日経新聞より抜粋)

今後が楽しみです(^-^)

#黒坂図書館 #黒坂宗久 #アゼルバイジャン #日本語図書寄贈 #海外 #40代の挑戦 #COMEMO #NIKKEI #note #2足の草鞋 #アゼルバイジャン #テクノロジー #老化 #NAD + #NAMPT #老化関連疾患 #新しい治療法

------------------------------------------------------
お気軽に寄ってもらえたら黒坂喜びます 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■黒坂図書館Web siteです。
http://kurosakalibrary.com/
■黒坂図書館のFacebook pageはこちらです。
https://www.facebook.com/kurosakalibrary/
■黒坂図書館のエッセンスを動画(約7分)で!
https://youtu.be/x9nTPiabLKU
■J-WAVEに出演した時の内容
https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/archives/come-together/2018/09/14-082037.html
------------------------------------------------------
■黒坂個人のFacebookはこちら
https://www.facebook.com/munehisa.kurosaka
■黒坂個人のTwitterはこちら
https://twitter.com/munehisa_k
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この記事を読んでいただいたみなさまへ 本当にありがとうございます! 感想とか教えて貰えると嬉しいです(^-^)