プレゼンテーション1

ドラックリポジショニングの話題再び

まずは、上記記事の冒頭部分はこう書き始めています。

人工知能(AI)を活用し、既存の薬を別の病気に転用する取り組みが急速に広がってきた。薬の化学構造や遺伝子解析情報といったビッグデータと医薬のAI技術の進歩により、転用先の予測ができるようになってきたためだ。すでに医薬品として安全性が確立されたものを転用するため開発のコストの抑制や時間の短縮が期待できる。

私はこの話が大好き。

というのも、この手の話に興味がある背景が2つあります。
1)これまでの経験として、大学・国立研究所や製薬企業でライフサイエンス関連(特に、免疫とがん)の研究をしてきたので新しい創薬テクノロジー界隈に興味がある。

2)前職ではボストンを拠点とする海外チームがまさにこのドラックリポジショニングを含むバイオインフォマティクスをサービスとして提供しており、私はそれを日本の製薬企業に紹介・提案するコンサル的なことをしていたので興味がある。

このドラッグリポジショニングは、コンピュータサイエンスとの親和性が極めて高いのが特徴です。
というのも、これまでのサイエンスのデータを横断的に関連付けて計算するため、研究者が思っていなかったような繋がりを見出すこともあります。
(もちろん、よく知られていることしか出てこないこともありますが。。)

ただ、人間の知っている範囲が限定的なのに対して、この手法は既知のデータであればその範囲全てをカバーできるのが優位な点です。

これまでに何度もドラッグリポジショニングの話は書いているので、もし興味がありましたら以下の記事もどうぞ。

また、製薬企業とGoogleやMicrosoft, IBMといったIT企業との提携もニュースになることが多く、基礎的な創薬研究から臨床開発まで、コンピュータサイエンスとの親和性が極めて高いことが如実に現れている現象だと思います。日本の製薬企業もちらほらと名前が出始めていますし、そもそもこうしたシステムバイオロジーを積極的に活用している日本企業は実は多数あります。外部に委託する場合もありますし、多くを内製化している企業ももちろんあります。そうした裏側を垣間見てきたので、今後さらにこうした取り組みが増えますし、増えて欲しいと願っています。

研究開発費用を抑えられるだけでなく、研究開発期間を短くもできるため、費用対効果が高いツールと言えるとわたしは思っています。

最近では、Googleが量子コンピュータを進化させたとのニュースがあり、まだ発展途上の技術であるにも関わらず、創薬や素材開発といった親和性の高い分野での応用がすでに取り沙汰されているのがとても興味深いです。


また、医薬品の公定価格(薬価)の引き下げに関するニュースもあり、製薬企業にとっては収益減の可能性が高まる中で効率的な研究開発への関心はさらに高まることは必至だと思われます。

製薬企業は外部の圧力(薬価引き下げ)に晒されながらも、外部の協力(Googleなど)をうまく利用して今後も頑張って欲しいなと思います。


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