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3行日記 #142(みりんプリン、手紙、白髭)

二月十三日(火)、晴れ

きょうは暖かかった。マフラーも帽子もかぶらずに外へ。

夜、鶏むね肉のチンジャオロースー菜の花入、蜜柑。台所の冷蔵庫の横に「わすれないこと」を書き留める黒板があるのだが、晩ごはんをつくっているときに、みりんが少なくなってきたので「みりん」と書いた。そのとなりに妻が「プリン」と書いた。「みりん、プリン」

チャックの散歩、家をでたところで、久しぶりに歩き方のかわいいシーズーの女の子と会う。後ろから眺めたがやっぱりかわいい。チャックと一緒に追いかけて合流。においを嗅ぎあった。京阪の踏切をまたいで西へ、区役所をかすめて南へ。公園に緑色のゴムボールが落ちていたので、チャックと遊んだ。商店街を歩いていると、顎に立派な白髭をたくわえた爺ちゃんが、銀行のATMの前の柱に寄りかかって座り込んでいる。顔は赤黒く焼けている。むかいには、灰色の前掛をつけた青年が立っている。どこかの居酒屋の店員だろうか。外からガラス越しに見ているので会話のやりとりは聞こえないが、邪推すると、爺ちゃんがどこかで飲んでいたが、金がなく、店員とATMに来たが、やっぱり金はない、そんなところか。しばらく眺めていると、青年もしゃがみこんで一緒に話している。もめているようには見えず、優しく話を聞いているようだった。いつもおやつをあげる駐車場で、きょうはサプライズ。妻からチャックへ手紙を読んだ。チャックは目をうるませ、そのあとにおやつにぱくついた。チャックを戻したあとに再び銀行の前を通ると、姿がなかった。侍の格好をして、赤い番傘を握った男がいた。ペットボトルのホットのカフェオレを飲んでいた。

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