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思い出が宝物になる

こんにちは。
小説家として活動している藪田建治と言います。

voicyでファッションインフルエンサーであるMBさんがすごく学びになることを仰っていたので、その話を元にショートストーリーにしたいと思います。



1楽しんだ者が勝ち

生きていると例えば出世とか経済的に豊かかどうかとか、いろんな世間の価値観にさらされることがありますね。
でも死ぬ直前に目を瞑る時に、残したお金や名誉、権力は持っていけない。

それならばより楽しんだ者が良い、より良い思い出を作った人が幸せな人生をおくったことになる。

この話には僕も全く同意見でした。
もちろん出世欲や名誉欲がある人はそれを望めば良いと思うのですが、自分が楽しい、自分がこれをやりたいと思うことを多くした者が幸せな時間を過ごしたことになる。

2本当に必要なものはそれ程多くはない

1にも通じる話ですが、本当に必要なものなんてそれ程多くはないと思いませんか?外食するにしても安価な牛丼屋さんでも十分美味しい。
例えば音楽を聞くにしても、安く聞く方法なんてある。
Youtubeもあるし、無料で楽しむことだって出来る。
ファッションだってファーストファッションのブランドで十分お洒落にも出来る。

不安が多くなる時代ですけど、考えてみれば本当に必要なものなんて多くはない。

この人生は思い出作りという内容にすごく共感致しました。
是非MBさんの放送も聞かれてください。

3思い出が宝物になる

仕事でもつまづいてばかりの僕は、社会から取り残された人間。
こんな人生生きたくなかった。

昨日久しぶりに会った大学時代の友人は、上場企業にいて年収を自慢された時には僕に話を振られることが怖くて仕方なかった。

僕の年収とは雲泥の差。

朝からどんよりした気持ちで、なんでこんなことになっちゃったんだろうな。

そんな僕でも家に帰ると愛犬がまず出迎えてくれた。

「ワンワンワン」
飛び掛るようにして出迎えてくれたシロ。
「こらこら服が汚れるだろ。よしよしシロはいつもそうやって来てくれるな。」
愛犬を撫でながら、この小さな生き物を愛らしく思う。
こんな自分でも帰って出迎えてくれるんだ。

シロは僕の気持ちは分からないだろうけど、心を暖めてくれる。
「明日は休みだからな、一緒にどこか行こうか。公園に行っていっぱい走ろうか。散歩の時間も短いからな、シロももっと走りたいだろ。」

言葉は通じなくても、シロが楽しいことは分かる。

「あら、帰るの早かったのね。あと10分くらいで夕食出来るから着替えてきなさいよ。」
「分かった。」

着替えて夕食が出来上がるのを待っていたら、今日は好物のカレーだった。

「なんか最近元気なかったから、これでも食べて元気つけなさいよ。」
「うんありがとう。」

母さんも自分のことを気に掛けてくれていたんだな。
そうやって気遣ってくれている人もいる。

「どう早く食べてみて。今日いろんな研究をして作り出したカレー。」
一口口に入れる。

美味い・・・・。。

「いやこれむっちゃ美味しいよ。たぶん今までで一番。」
「そうでしょう。母さん渾身のカレーなんだから。」

あっという間に1皿分平らげてしまった。

「おかわりして良い?」

「いくらでも食べなさい。いっぱい作ってあるから。」
「ありがとう。」

食べ終えてから自室に戻る。
自然と感情が溢れ出てきた。

俺一体何に悩んでいたんだろ。

今の職場の人間関係に不満がある、誰かと年収や会社の規模を比較して不安を感じる。

でもこうやって自分を気遣ってくれる人もいるし、愛犬だっているじゃないか。
愛犬と遊んでいる時間が僕にとって1番楽しいと思える時間。
母さんに何か買ってあげて、喜んでくれた瞬間が1番幸せと思う時間。

それなのに、他人と比較したり自分の不平不満ばかり募って。

もっと幸せな時間を過ごしたい。素直にそう思った。
誰だって幸せになる権利はあるし、幸せになる為に生きている。

僕に必要なものなんてそんな多くない。だったら他人がそうやって自分と比較したがっても、僕はそこに足を踏み入れず、自分の楽しいことに集中すれば良いじゃないか。それで幸せにしたい人をもっと幸せに出来れば、もうそれで良いじゃないか。

ありがとうな、母さん、シロ。



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