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記憶を乗り越えて

バカにされた記憶が消えない。
中学生の時、高校生の時にバカにされた記憶。
社会に出てから上司や先輩にバカにされた記憶。

これからもずっと自分の中に残っていくだろう。
この記憶に何年も何十年も苦しんできた。
でも今になって思う、その人達はほんの一時の優越感に浸る為に相手をバカにした、ただそれだけのこと。
そこに大きな意思なんてないんだ。自分達のやっていることの影響力も知らない。

そう知った時に、僕は彼等をすごく惨めな人達だなと思った。
そんな一時の優越感を得る為に誰かを貶める。そうやって自分を保つことに躍起になっている。
それを今の僕はダサいと思う。
だってそうじゃないか、別に自分に自信があるなら、他人を貶めたりバカにする必要なんてない。
でもそれをやらなくちゃ自分に自信を持てないんだ。
そう相手は誰でも良かったんだ。
誰か適当な見下し易い人間をターゲットにして。
それがたまたま僕だっただけ。

今振り返るとたったこれだけのこと。
当時は苦しかったし、相手を投げ飛ばしたかったし、ぐちゃぐちゃにしてしまいたかった。
でも今僕は大きなものを得た。それは受けた人の気持ちが理解出来るということ。
その人を知れるから、その人の仲間になれる。
これは僕にとって大きな財産だ。大きな傷を受けた分大きな財産を得た。
でもこれを他の人が経験する必要はない、大きな痛みを伴うのだから。

だから僕は伝える。痛みを受けても幸せになれると。

精神科医Tomyさんのこの本のある部分からストーリー化しました。


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