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【日記】10月4日〜10月10日

10月4日
だだっ広い空間に3人だけで数年前に発行された外国人向けの旅行用冊子の棚卸し作業に終始。天井が高いのでテーブルで冊子を整えるトントンって音にも天然のリヴァーブが強烈にかかって面白い。
冊子の表紙にはコロナ禍前には当たり前だった観光地の賑やかな様子が満載で現時点ではとても懐かしく見えた。

10月5日
先週配属された絵本の出荷作業をする。
前日に入社したばかりの新入社員さんとタッグを組んでの作業になる。上司から"新しい社員さんはうちみたいな職種の経験者だからね"と聞かされていたけれど、一緒に作業をしているとどうも様子がおかしい。

時は過ぎて午後になり二人きりで次の指示を待っていると新入社員さんが、
「俺、こういう職種の仕事をするのが全く初めてなんです。だから何が何だか全然分からなくて」
と言い出したので、
「えーっ。上層部と認識がメチャクチャ違ってるけれど、大丈夫なのか?」
と不安になってしまった。
明日からはちょっとした肉体労働っぽい仕事を一緒にやるらしい。"全身若葉マーク状態"の彼にとってはかなりの重労働になるはず。果たしてどうなるのか。

自分が入社するかなり前から派遣で働いていると思わしき女性からハンドフォークリフトの使い方で一喝される。かなりきつい口調だったのでへこむ。

夜、"ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ"を聴く。バナナ。

10月6日
一日中監督役として派遣さん達の仕事の補佐やハンドフォークで重量物の移動などに終始。久しぶりの超肉体労働。
そんな中、慣れないハンドフォークに翻弄される新入社員さんは時間を追うごとに身体がどんどんサイズダウンしているように見えた。

10月7日
千葉の英雄"ジャガーさん"のニュースを見て寂しい気持ちになる。いつも持ち歩いているウォークマンにはジャガーさんの「船橋 市川の娘」というレゲエ・ダブの名曲を入れていてよく聴いている。
"年下の人には絶対に優しくするべき"を貫いてきたジャガーさんの姿を我々はどんどん真似しなくちゃいけない。いつかまたJAGUAR星からひょっこり帰ってきてほしいのだけど。

前日に引き続き一日中監督役として走り回る。来週末に出荷する分まで終わる。
月曜日から2週間だけ特別支援学校の職業体験で来ている10代の男の子と一緒に働くことになった。
今日一番大切なことは彼にとって今日という日が「楽しかったな」とか「良い一日だったな」と思ってもらえることだ、と思いながら特に彼のことを気にかけてサポートする。最初はぎこちなかったけれど次第に仲良くなって休憩時間には色々な話をしてたくさん笑った。
経験者ばかりの派遣さん達の凄まじいスピードにビックリしつつもミスも無く着実に仕事をこなした彼が退勤する頃にふと呟いた一言が、
「今日の仕事、楽しかったです」
だったのが本当に嬉しかった。また一緒に作業出来たら良いね、と言い合いながらひと足早く退勤する彼を見送った。

前日以上にハンドフォークを使ったせいでヘトヘトになって爆睡したので夜の地震に気づかず。それはそれで怖い。

10月8日
朝、駅は地震のせいで運休している路線に乗る人々で大混乱していた。混雑するなかで誰かに突き飛ばされたらしい制服姿の女の子が恐怖のあまり階段で泣きじゃくってしまう姿を目にする。馬鹿な大人がいるものだ。

ひょんなことから先日ハンドフォークの使い方で叱られた派遣さんと二人きりで作業することに。きつい口調で叱られた記憶も新しく始めはビビるも、いつの間にかわいわい話したりしつつ終わってホッとする。少し話せばなんとか分かり合える場合もある。

職業体験で来ている男の子は昨日と打って変わって単調な封入作業になりどうにも眠たいらしく休憩時間に会うたび、
「昨日みたいな身体を動かす作業がしたいなあ」
と話していた。

10月9日
前日に脚のケアを怠ったせいで両足が痛い。それでも週末の買い出しには行く。久しぶりに電車に乗って都内方面に出る。地元から電車で10分の場所にある駅周辺は地元より栄えていて羨ましい。買わなくてはいけないものをみっちり買い込んで帰宅。

昼寝をガッ!と済ませてから先週に引き続き「ちびまる子ちゃん」を読む。文庫版は単行本2冊半分を1冊にまとめているようで一度読み始めるとまる子達の世界に没頭してしまう。いつもの活字本とはまたひと味違う読書の快感。

夜、これまた久しぶりにいくらの軍艦巻きを食べる。いつも晩ご飯の時は炭水化物を取らないのでちょっとした罪悪感。でも美味しかった。

10月10日
朝、ターンテーブルでビートルズのレコードを聴いていると、途中から音が劣化してあっという間に聴けないくらいのザラザラした音になってしまった。レコードを取り出して盤面の埃を取り除いてからポータブルレコードプレーヤーで改めて聴いてみたらそこまで音質は悪くならずに最後まで聴けた。盤面のせいか、ターンテーブルの針圧が原因なのか、いよいよ針が劣化し始めたからか。アナログの難しさ。

「ちびまる子ちゃん」全9巻を読み終える。読みながらたくさん笑ってたくさん泣いた。あまりにも遅くなってしまったけれど、この作品と出会えて本当に良かった。

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