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「日本の教育は一本道」に風穴を!21世紀型教育×国際バカロレア教育

皆さんメリークリスマス🎄🌟

そして、明日はいよいよサンタがやって来たクリスマスですね🎁

朝起きたらプレゼントが置かれている子どもたちの顔を思い浮かべると、ときめきますね笑

というわけで、今日はNYのクリスマスツリー🌟

皆さん、それぞれのクリスマスをお楽しみください~🎵


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


ここ2~3週間で、発達凸凹の進路・就労ルートに関しての記事や、

ホームスクール・ギフテッド教育など、様々な教育の選択肢について発信してきました。

筆者自身が勤めている事業所の仕事の関係で調べるようになったというきっかけもありますし、

世界の教育が動いているということを把握し、これから生じうる選択肢や可能性を発掘したい

という思いもある中で、記事をまとめてきた背景があります。

今日もその1つ。

「21世紀型教育」と呼ばれる「国際バカロレア教育」というものを紹介していきます。

日本はなかなか外部からの文化入ってきづらいという性質をもった海洋国家です。

既に築かれた教育システムを大きく変化させることは難しいかもしれませんが、新しい価値観や考え方をもった人が一定数を越えた時に、一気に逆転する可能性がある。

現に、終身雇用や、結婚といった不動神話が次々と崩れてきている。

そのことを踏まえると、世界で広がっている教育の選択肢を知っておいても損はないのではと思います。

是非、純粋な好奇心で結構ですので、記事をご覧いただければと思います。



21世紀型教育とは?

21世紀型教育とはそもそも何なのか。

それは従来の教育とは異なる、「考える教育」をベースとした新しい教育の流れであると言えます。

先生が教科書と黒板を使って知識を教えるのが「アジアの伝統的な教育」、つまり「教え込み型」の教育です。

厳密には、その中でもアクティブラーニングのように主体的に考える教育を行っている部分はありますが、ここでは便宜上、そのようにしておきます。

対して、21世紀型教育は、「4つのC」を方針として打ち出しています。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

◆Communication(コミュニケーション)
◆collaboration(協働)
◆creativity(創造性)
◆critical thinking(批判的思考)

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

『子どもが教育を選ぶ時代へ』(集英社新書)には、

日本の教育は『「なぜ」と考えさせないための教育』だと表現されています。

例えば、漢字のテスト。

「漢字のとめ、はねが一部欠けているだけで×をつける」

これは明確な「間違った対応」です。

日本の文字というものは、草書体、行書体によって文字の形が変わりますし、とめ、はねをあえてしない書体も存在します。

それでも「日本の文字」として公式に認定されています。

さらに文部科学省も「常用漢字の字体・字形に関する指針」の中で、漢字の許容範囲について様々な書体を正解にしてよいとしているにも関わらず、現場では、

「漢字ドリルに書いてある通りに書かないと×だから」

という理由で×をつける文化が圧倒的に多数なのです。

筆者は、線が一本多いなどは間違いとしていましたが、形が合っていれば〇にしていましたし、それを職員室全体に広めていっていました。

他にも、日本の教育は「なぜ」とさせない文化が多数あります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・習っていないことを質問してはいけないのは
「なぜ」
・同じ漢字を何度も書かないといけないのは
「なぜ」
・自由時間に外で遊ばないといけないのは
「なぜ」
・計算カードを毎日やらないといけないのは
「なぜ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そんな、日本だけに関わらず蔓延していた文化に相反するように、21世紀教育という考えが広まっていったのです。

欧米の大学側も

「受験テクニックに長けた暗記だけの生徒はいらない」

という方針を打ち出している。

では、実際に、どのようなことを行っているのでしょうか。


マレーシアの21世紀型教育

「ホームスクール」の記事でも紹介したのですが、マレーシアは多民族国家ということもあり、多様な教育の選択肢をもっています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・パブリックスクール
・インターナショナルスクール
・ホームスクール

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マレーシアではインターナショナルスクールが21世紀型教育に該当します。

それには、例として、以下のような特徴があります。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

◆「疑問をもつ」「自分で探究」というプロジェクトベースの授業
◆「何かを表現してくる」宿題が多い
◆子どもを年齢で区切って1つの場所に入れない
◆他の集団に対して差別なく心開ける能力の育成

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

課題の事例を見るとその特徴が顕著になります。

・商品を渡され、Podcastでラジオ広告をつくる
・YOUTUBEで動画を作成してくる

などなどです。

旧来の教え込み型の教育の課題とは、全くの別物になっていることが分かると思います。

ただ、マレーシアでも、保護者の間で「教え込み型からの脱却」に不安があるようで、「21世紀型と教え込み型の折衷型」が人気なのだとか。

日本の現状は、10~15年前のマレーシアの様子にとてもよく似ていて、教育が少しずつ多様化しているのだそう。

ということは、10年後には、日本の教育の形が様変わりしていることは大いにあり得ると考えられます。


国際バカロレア教育

「21世紀型教育」「考える教育」に最も寄っていると考えられているのが、スイス発祥の「国際バカロレア教育」です。

国際バカロレア教育の理念とは「全人教育」にあります。

つまり、

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

学力だけではなく、人間力を育むための幅広い知識と教養を身に付け、世界へ貢献しようとする若者を育成する

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

という特徴をもっているのです。

この理念の元に、「国際バカロレアがめざす10の学習者像」が定められています。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

①探究する人
②知識のある人
③考える人
④コミュニケーションができる人
⑤信念のある人
⑥心を開く人
⑦思いやりのある人
⑧挑戦する人
⑨バランスの取れた人
⑩振り返りができる人

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

日本の学校教育でも「道徳」は行われていますが、あれは、社会のルールや空気を読むためのマナーを教える要素が強い。

対して、国際バカロレアは「人間力」を育成するのですから、その点はかなりの違いを生むはずです。

吉田松陰の松下村塾のような「リーダーを輩出する教育」という要素を含んでいる感じがします。

国際バカロレア認定校は、世界中で広がっています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2009年 → 2725校
2022年 → 5600校

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となっており、日本でも

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2015年 → 35校
2023年 → 120校

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

と確実に増えてきています。

文科省も、国際バカロレアの導入推進を発表しています。

では具体的にどのような教育を行っているかの一例を紹介します。


国際バカロレア教育の実際

例えば、ある学校の「言語」の授業では、批判的思考(クリティカルシンキング)を学ぶために、「ニュースの価値」を分析するのだそうです。

分析する視点は以下です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一、目的は何か
二、ソースが何か
三、メディアはどういう立ち位置か
四、バイアスを生んでいないか

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

情報を発信している発信者について調べ、何かを販売するために購買意欲を高める発信をしているのか、裏に政治的な動きがあるのか等を分析していく。

そして、発信している媒体やメディアが日頃からどのような立ち位置で情報を発信しているかを調べ、バイアス(先入観)を生んでいないかどうかをチェックしていくのです。

まさしく「考える教育」ですね。

このような傾向は、近年、ハーバード大学を抜いて世界一を謳われた「ミネルヴァ大学」にも感じられます。

まさに、世界で活躍するリーダーたちを育成する教育とも呼べると思います。


まとめ

筆者は、国際バカロレア機構の「アジア太平洋地区理事」である坪谷氏の言葉に「まさしく」と思った部分がありました。

トップの大学を目指すために、かなりストイックな学校で寝る間を惜しんで勉強していたという坪谷氏。

しかし、高校2年生の時に、同級生が自らの命を絶ってしまうのです。

その出来事をきっかけに、坪谷氏の考えが一変しました。

「大学入試たった1日のためにあるような高校生活に何の意味があるのか」 

と。

もしも、大学の入試をパスするための知識ではなく、人間力そのものを鍛え、考える力自体を向上していれば、社会に出てからの伸びしろや、助けることができる人の数も、もっと多くなることでしょう。

そんな濃密な時間を学校で過ごすことができたのならば、自分の軸をもって幸せで、豊かな人生をつくっていくことがきっとできるのではないでしょうか。

この国際バカロレア教育は、「公立」には、まだそこまで浸透していないため、金銭面ではまだまだ負担が大きいです。

しかし、このような教育が広まれば、公立でもその思想を受け継いだ学校ができたり、特色もったNPOが運営するスクールが生まれるかもしれない。

あくまで、選択肢の1つとして捉えていただければ有難いです。


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いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!

来週のラインナップは、月曜日お伝えできればと思います。

是非、楽しみにしていてください🎵

皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊


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📘今週のLIBRARYのラインナップ📗

(2023.12.18~12.24)

【月曜日】
ストレスゼロ!30分で終わらせる円滑な会議の進め方
【火曜日】
「〇〇先生と△△先生って絶対付き合ってるよね~」教員の恋愛事情について
【水曜日】
note4ヵ月目の振り返り
【木曜日】
きみたちは「30代」をどう生きるか?残りの人生が決まる30代の生き方(一部有料)
【金曜日】
発達凸凹就労ルート全体マップ
【土曜日】
子どもの魂に火をつける言葉/自分の心を奮い立たせる言葉10選
【日曜日】
「日本の教育は一本道」に風穴を!21世紀型教育×国際バカロレア教育

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