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時よ止まれ、汝はいかにも美しい!...【新人読書日記/毎日20頁を】(05)

人生の意味の心理学」81-100頁、読了です。

快楽主義から宇宙的な意味へと高まるような意味の深さの概念を前提とするならば、超越的な意味に基づいた信仰が人生の目的とポジティブに関連するという検討や、喜びや快適さなどが人生の目的とネガティブに関連するという報告などから、意味の深さが深まるほど、精神的健康も高まるという解釈が可能かもしれない。

(「人生の意味の心理学」p.87)

ここで私はゲーテの戯曲『ファウスト』を思い出しました。ファウスト教授はあくなき知識欲を満たしきれないことに、絶望し自殺しようとしたところ、現れた悪魔と契約を結びます。悪魔の力で若返り、富や美女を手に入れた後に、年を取らない無限の虚しさを感じたファウストは世界を作り直そうと決意します。それでやっと生き甲斐を見出すことができ、全てに満たされ、「時よ止まれ、汝はいかにも美しい!」と叫んだのです。

ファウストのように、快楽主義より深い意味を追求すれば、私たちも満たされて、「時よ止まれ」と叫びたくなるのかもしれませんね。

続いて「意味システムを捉える方法」という節に究極的意味技法が紹介されています。簡単にいえば、根底に迫る対話で個人の意識の奥に潜む価値観、追求や人生の意味などを掘り出す方法です。例えば、「なぜ本を読むのか」と最初の問いを投げかけ、究極的な答えが出るまでこの「なぜ(何のため)……」を問い続けていくという方法です。実践しやすそうですよね。皆さんもやってみてはいかがでしょう。


🐈… 今回の話から、こちらの本もおすすめです。


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