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なぜ集団生活をするのか 【新人読書日記/毎日20頁を】(32)

食糧の種類の違いが動物の生活様式の違いを決定しているからである・・・それらの異なる食糧を確保させるために、彼らの生活様式を区別したのである。

アリストテレス『政治学』(牛田徳子訳、京都大学学術出版会)

 西田先生はアリストテレス『政治学』を引用して第4章の議論を始めています。

 本章は霊長類が集団生活を進化させた要因を探る章です。なぜ霊長類は集団を作る必要があるのでしょう。それは集団を作ることによって、捕食者に食われにくくするためです。人が多くて力を合わせれば共同で敵を退治することができますし、しかも、集団に入ると、自分を「目立たない」ようにすることができ、賢い捕食者対策になります。あらゆる所に脅威が潜んでいる原始社会だとすれば、理解できます。現代社会でも同じ生存ルールが通用しているように思えるのは気のせいでしょうか。

 また、集団のサイズに影響を与える要素や、サイズの違いによる利益とコストの差の議論も、今経験している生活にして、啓発されるところが多いです!


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