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人生の転機〜Life is too short to be serious.~

かれこれ25年も前のことになるのか…私がエクアドルで過ごした1年間は。
地球儀で見たら、日本の裏側に位置するその国では、刺激的で愉快な経験が
盛りだくさんある中で、忘れられない毎朝のルーティンがあった。それは…

ホストファーザーの所有する古いミニクーパーに家族全員が乗り込み、
坂を下りながら、エンジンをかけるスリリングな通学、通勤方法である。
私の人生も割と、下りながらエンジンがかかってきたようで被った(笑)。

例えて言うなら、人生において、いわゆるエンストを起こしていた時期は、
2人の息子を連れて実家に里帰りしていた、離婚前の別居期間中だった。
「別れろ、別れなさい、別れるしかない、別れるべき」みたいな周りと、
「家族4人を壊す離婚だけは、出来ればしたくない」自分との葛藤の日々。

離婚理由を聞かれれば、世間が挙げるトップ10くらいは、余裕で網羅
出来そうな程、約4年間くらいの短い結婚生活中に色々なことがあった。
辛く嫌なことばかりではない、幸せな思い出もたくさんある。

少なくとも、子供たちにとっては、本当に優しく、良いパパだった。
そこを引き離す罪悪感に自分は耐えていけるのか?大丈夫なのか?!
あらゆる不安を抱えながら、女性支援団体の無料相談に行かされた。

そこでカウンセラーから言われて自分でも驚いたのは…
「(マインド)コントロールの域に、入っていますね。」
家族も友達も気づいていたけれど、まったく自覚がなかった症状。

インターネットで検索してみると、更なる衝撃の事実が判明した。
それは、そうならない相性もある、というようなこと。
つまり、私が相手をそうさせている、というものだった。

利害関係の無い全くの第三者からの指摘が、妙に腑に落ちて納得。
“縁”があれば、また戻ればいい。散々周りに迷惑をかけておいて、
今更、自分の戻りたいという“我”を通すわけにもいかないし、
変化を恐れて、逃げてばかりもいられない!と一念発起した。

「この選択を、後悔しない人生に、していくしかないんだ!」と
腹を括った瞬間、目の前の課題が、一気にフルスロットルで
動き始めたから、もうビックリ!!正しい道が開けたと確信した。

先ず、仕事が決まり、次に保育園が決まり、更に住居が決まり、
とんとん拍子って、こういうことを言うんだと、あらためて知る。

その後、父と子を引き離した罪悪感が消えることはないけれど、
時々、交通事故を起こしたり、エンストしたりしながら、いつか
立派になった姿を見せつける意地で、今日まで走り続けてきた。

私が引き取らなかった方が、幸せになれたのではないか?などと
弱気になって落ち込む日もあったりした。それでも、子供たちと
一緒に居られる喜びを噛み締め、感謝を忘れたことはない。

アメリカ留学時代、どうでもいいことで、よく悩んでいた私に
ケビンという友達がくれた言葉を思い出す。
「Hey, Mimi, life is too short to be serious!」
(人生は、深刻になるには短すぎる!)

この言葉、他でもないケビンがくれた言葉だから、私の胸に
突き刺さった気がしている。ケビンは、同性愛者だったから。
眼鏡に髭のオッサンだったけど、とても繊細で優しい友達。

きっとたくさんの葛藤や差別を、傷つきながらタフに明るく
笑い飛ばして乗り越えてきた証みたいな、言葉だったから。
この言葉に支えられながら、今年もアクセルを踏んでいこう。

古い写真が出てきました…息子たちが手を離れた後やりたいことのひとつ、子供の頃からの夢☆


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