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ヤシの木より高いビルは禁止?豪州の秘境リゾート地「Noosa(ヌーサ)」の紹介

こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日は詩が生まれて絵ができる、オーストラリア東部の秘境ビーチ街「Noosa(ヌーサ)」の紹介を写真多めの現地リポートでお届けします。

「椰子の木よりも高い建物を建ててはいけない」という条例があるくらい、自然と人間が一体化した街で、大体のビーチ街にあるような高層ビルのギラギラした感じはありません。

ただただ、太陽と海だけがキラキラとしている。

そんなヌーサは、苦悩と問題だらけのこの世界から楽園だけを切り抜いたような場所です。

幾kmに渡る透明な空気、枝の間からもハッキリ見える空、ボーッとしていることが許される午後。

さぁヌーサへの案内を始めましょう。


1.Noosaの場所は「ブリスベンの上」

Noosaはオーストラリア第三の都市ブリスベンから車で2時間ほど北上したところにあります。

電車などの交通公共機関が通っておらずアクセスにやや難があるので秘境という名にふさわしい場所だと言えるでしょう。

途中に小都市であるサンシャインコーストや、港町のマルールバがあるので寄り道する余裕がある人は行ってみると良いかもしれません。

さて、Noosaと一口に言っても広すぎるので、今日の記事はHasting street (ヘイスティング・ストリート)という、街の中央通りについてお話を絞っていこうと思います。

Noosaの繁華街はこの通り沿いに直線的に発展しており、それがそのまま自然あふれるハイキングコースに隣接しているのが一番の魅力です。

オージーには大人気のリゾート地なのですが、なぜか日本人には殆ど知られていないのが秘境感を倍増させてくれます。

まさに自然と街が結婚し一つになったような場所なのです。


2.ざっくり言えば、白基調のおしゃれな街

建物が並ぶ部分はわずか500mほどしか続きませんが、全てがおしゃれです。

白い砂浜に反射した太陽光を連想させるような、白を基調とした内装のお店が多いです。言うならば、豪州のギリシャです。

上の写真はクッション・コースター屋さんです。

オーストラリアのアートと言えば、アボリジニの点描アートです。対象をカラフルな無数の点で精密に捉えていき、独特の世界観を生み出しています。

点描アートクッションは帰りの飛行機で早速使える自分用のお土産にもなりますし、他の人にもあげて喜ばれる実用的なアイテムだと思います。


他にも、このようにちょっと高級感があるインテリアグッズが売っており、お土産選びに迷います。

うまく買い揃えれば、お部屋がヌーサ基調のこじゃれた感じになること間違いなしです。

ちなみに、なぜヌーサがこんなにもセンスが良いかと言うと、アートを愛する富裕層が多く住んでいるからです。

そのためかオーストラリア人の定年退職後に住みたい場所の1つにもランクインしています。下の写真を見てください。子供でもこのセンスの良さ!


さて、おしゃれオーラに包まれた街のカフェとはどんなものなのでしょう?こんな場所でコーヒーを飲めたら、言葉では伝えきれない、忘れられない思いでになること間違いなしです。


もう少し近づいてイメージを膨らませてみましょうか。都会ではありえない至福のコーヒータイムがここにあります。


もしかしたら読者さんの中には、街はハイキングではなく、海に繰り出したいという方もおられるかもしれません。大丈夫です、サーフボードのレンタルもできます。

事実、ヌーサはロングボードに最適なゆったりとした波が流れ、サーフィン愛好家の間でひっそりと有名になっている世界最高峰の場所です。

毎年3月に「ヌーサーフェスティバル」というロングボードの世界的サーフィン祭りが開かれるほど「有名な秘境」なのです。

言葉が矛盾していると思いますが、そんな矛盾すら忘れさせてくれるくらい、思考を奪い感覚だけの世界に浸れるような場所なのです。


高級ビーチ街と聞いたら、お昼ご飯は値が張ってしまうかと心配する人もいるかもしれませんが、こちらもご心配なく。$10でバーガーが食べられます。

「Betty's Burgers & Concrete Co」というレストランで撮影しました。ヌーサの中心の交差点をのんびり行きゆく人々、風に吹かれるヤシの木を見ながら、ベランダの席で食べるハンバーガーは格別です。

と、街歩きについてはこの辺にしておき、いよいよハイキングの魅力について語っていこうと思います。


3.疲れを忘れさせるほど美しいハイキングコース

通りの端まで来たら、ハイキングコースの入り口が待っています。途中に海岸があるので、靴と靴下を脱ぎ、砂の柔らかさを感じながらそぞろ歩きするのも良いかもしれません。

ここを通り過ぎると、緑と青が平和に対話しているような色合いのハイキングコースが続きます。

ぐんぐん登っていくので、次第に視界に広がる海の大きさが膨らんでいくのです。

実はハイキングコースは国立公園の一部なのです。それゆえ歩道はよく整備されており、初心者でも難なく進むことができます。

コースは全部で4種類あり、見たい景色、時間の余裕と相談して選ぶと良いです。個人的にオススメは4番目の海岸沿いの道です。

しかし4番は非常に長いので、時間がなければ1つめの岬まで行って引き返すか、もう少し余裕があるなら2つ目まで行ってから引き返すのが楽しむコツだと思います。

日が暮れたな、と思ったら引き返すようにしましょう。急激に気温が下がります。保温性のある服の準備は必須です。

ちなみに私は時間がなかったので、1つ目の岬まで行って引き返しました。

道中の様子を何枚か。

時々ジェットスキーが通って、この世界に人が居ることを思い出させてくれたりします。

ちょうど、真っ青な空を見上げていて飛行機雲が伸びているのを認めると、ああ、ここには自分以外にも人が居るのだなと、我に返る感覚と似ています。


下のように、絶景と目があったりする瞬間もあります。自然が語りかけてくるような気がするのは、一歩前に進む度に自然に還っているからなのでしょうか?


そのうち道が2つに分かれていき、気づけば進行方向に月が見えます。

なるほど、空が青すぎて昼間でも月が見えてしまうのか。

もしあなたが松尾芭蕉なら、どんな俳句を詠みますか?


しばらく進み日が暮れてきたので、引き返すと、さっきと同じ場所なのに、ヌーサの自然は全く違う表情を見せてくれます。


そして強い西日が挿す帰りのハイキングコースは、木の葉が全部黄金になったの?と思いたくなるくらい、きらめいています。


日が落ちるスピードが上がっていくにつれて、風が肌寒く感じはじめ、焦りから歩調が上がっていきます。

焦っているときに声をかけられてハッと我に返った経験はありませんか?こんな光景に出くわしたら、その場で止まってしまう以外選択肢は無いように思われます。


道なりに進みます。先程の、整備された歩道に帰るとライトアップされていることに気が付きます。そして、思うのです。

「正しい税金の使い方だな」
(国立公園だから)


コンサートの後に壮大なアンコールが来て、元の演奏プログラムより驚いたことはありませんか?そんな感覚に似ているのが、夜のNoosaです。

いつぞやのカフェが、別なるものに変貌しています。


いかがでしたか?

ヌーサが秘境と呼ばれる理由には納得して頂けたでしょうか?

私は体験から、ヌーサは交響曲のようなものだと言いたいです。同じ曲なのに、第一楽章、第二楽章、第三楽章それぞれに独自のテーマがあり全体和がとれているのと似ています。街とハイキングコースが「和」によって繋がっており、日中、夕方、夜、と時間ごとにそれぞれのテーマがあるような、そんな場所だと思うのです。


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