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ボルネオの伝統が揃う定期市で買い出し

ボルネオ島北部に位置するマレーシア・サバ州へ。私にとって第二の故郷であるこの地には、現地でお世話になっている先住民ドゥスン人のお母さんが暮らしている。久しぶりにサバに来たら、町のレストランや屋台のご飯もいいが、やはりお母さんの作る伝統料理や田舎料理が食べたい。お母さんのお家に行く前に、まずは地元のマーケットで買い出しして行くことにした(お母さんに作らせる気満々・・・?)。

市場に到着

今回訪れたのは、週に2日間だけ催される地方の市場。ボルネオ先住民カダザン人やドゥスン人が多く暮らす地区にあるこの市場では、伝統料理に使われる野菜や昔ながらの嗜好品などが色々と手に入る。例えば、

・野菜や鶏肉、豚肉、魚、果物、卵などの生鮮食品
・栽培用の植物
・昆虫食や飼育用の生き物
・薬草や薬木
・伝統たばこなどの先住民の嗜好品
・先住民の手工芸品や伝統楽器、装飾品

これだけのものが手に入る市場だからか、まだコロナの影響が残っている中でも地元の人々の活気に満ち溢れていた。今回、いくつか写真に収めたので紹介させて頂く。

シカクマメとオクラ

量り売りのお野菜。袋を渡され、自分で好きなだけ詰める。1キロでおおよそ360円。

ヘチマとササゲ

ヘチマは独特の柔らかい食感が美味しい。ササゲはインゲン豆よりも少し硬いので、細かく刻むのが田舎スタイル。

サバ流漬物

プラスチック容器に詰められた黄色のものは、野生のマンゴーとして知られる「バンバガン(bambangan)」の漬物。サバでは漬物感覚でご飯と共に食べられている。赤いものは、ショウガ科の植物の根茎「トゥハウ(tuhau)」を刻み、唐辛子と混ぜたもの。一番左の黒いものは、「タコバコブ(takob akob)」と呼ばれる野生のマンゴスチン。こちらはスープに入れて煮ると、酸味が出る調味料のようなものだ。

スッポン

天然のスッポンも売られていた。お母さんの田舎ではよくスッポンが採れる。息子さんがスッポン採りの名人で、私も幾度となく頂いてきた。

昆虫食

右の袋に入っている黒いものは土である。その中には、サゴワームとして知られるヤシオオオサゾウムシの幼虫が生きたまま入っている。サバでは、生きたまま、もしくは煮たり揚げたりして食する文化がある。

嗜好品
巻きたばこ

サバの嗜好品のタバコには、様々な種類があり、豊富に売られていた。巻きタバコだけではなく、噛みタバコ、葉をそのまま歯茎に詰めるタイプのものや、ビンロウなども売られていた。

手工芸品
真鍮器とビーズ装飾品
伝統楽器、銅鑼(ゴング)用のばち

サバの全国から集められた手工芸品も売られていた。観光客にとっても楽しめる場所であろう。

見て回るだけでも楽しい地元の市場。久しぶりにサバに来た私は、あれもこれも欲しくなったが、今回は日本では食べられない野菜と、放し飼いの村鶏、昆虫食を買って行くことにした。次回、それらを調理する。


<ボルネオ島手工芸品オンラインショップ>


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