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アフリカンビートでタンゴしたラスタのラテン日本人

本日二本立てです。
AKIRAさんところで、セス君のアフリカンピープルをお手本にするといい話からのアフリカン音楽の話をされてました。

私もこの回のセス君の話が興味深いものがありました。

「生きるのが嬉しくてたまらないときは、笑って歌って踊るんだ。アフリカンピープルをお手本にするといいよ。」
「君たちは喜びよりも、悲しみや切なさを表現するほうが高尚だと思ってる。」

セス君

笑って歌って踊るといえば、さやかさんも体験されたブラジルのサンバをイメージします。
軽快なリズムでブラジルサッカーまで体現していて、国民全体が喜びと気楽さを表してる感じがします。サルサもサラッとしてます。

しかし、お隣のアルゼンチンでは対照的な音楽があります。
タンゴです。
情熱的なシンコパのリズムの名曲の数々。
悲しみと切なさをバンドネオンの深い音色で表現してます。カッチョイイ!です。
ビートの軽いステップと、アクセントと滑らかさを合わせたステップなど、ダンスまで対照的です。

同じポルトガルとスペインに抑圧された中から、お隣の国が対照的な表現で面白いです。


笑って歌って踊るといえば、中南米カリブ海などの音楽も素敵です。
レゲエなどリラックスしたリズムですね。
ラスタで「光り輝く」で悲しみとは無縁です。
しかしエリア的には、奴隷の中継地点で最も過酷な運命をたどった人々の音楽だったりします。
悲しみが昇華して喜びを表現した音楽だと考えると興味深いです。

そして、あらゆるポップスの源流とされるブルースは、黒人奴隷が過酷な労働の癒しとして発展していった音楽です。

さらに源流のアフリカ音楽も、民族の中で打楽器しかなかったからこそ洗練されたビート
奇数ビートと偶数ビートが混在して複雑な音楽さもあります。楽しいんだか悲しいんだかの感情を超えた変性意識状態になるような音楽だったりもします。
もっとシンプルな民族的なビート。収穫期のお祭りの喜びの音楽ですよね。

日本にもお祭りの音楽は楽しい喜びの音楽が多いです。
演歌などは厳しい冬の日本海に合います。
日本でも物悲しさと陽気さが混在します。
重苦しい仏教を楽しく踊ってやれという、一遍の時宗「踊り念仏」。
幕末には「ええじゃないか」とやけくそ運動がありました。
日本人もラテン的な要素すごくあるような気がするんですよね。
日本で発展してるアニソンも、、、などと、音楽を語っているとキリなくなりますね。


重苦しい時代の中世で発展したグレゴリオ聖歌、美しくて大好きなんですけど、明るく楽しげだと合いませんね。
まあ音楽は、自分の感情の増幅装置みたいなもんだから、悲しみから逃れたくなったら昇華して明るい音楽になるように、どっちが高尚かというより、自分がそうありたいと思う音楽を選んでいくのが楽しいかもしれません。
私は切ない音楽を聴きながら喜んでんだから、感情の振れ幅も面白いもんです。

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