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2021年8月(10冊ログ)

毎月読んだ10冊を紹介しています。あなたの知識のお役に立てる本・情報があればうれしいです。

#最新版戦略PR #本田哲也 #渋沢栄一 #元彼の遺言状 #花束みたいな恋をした #ブランディング #腸活 #パラレルワールド #宇宙 #松原隆彦

今月イチの推し本

人間が解決したい問題で解決できる「商品」は、ほぼ世の中に存在しきっているんじゃないかと思う。つまり、人間が解決したいのにできない問題は「商品」では解決できない領域しか残っていない。

だから値下げ競争になるか、他社比較の中で独自の「差別化ポイントにエビデンスをつけて」買う理由にする。もしくは、問題だと思っていないことを「解決しないと困る問題だと認識させて」買う理由にする。「新しい概念(文化)を作り出す!」ことから巻き起こすムーブメントは大企業に任せる。

ここで私の思考はずっと止まっていた。

この本はそんな私の凝り固まった思考を一旦、取っ払ってくれた。
世界の情報の流れ、それを感じるためのまとまったPR事例を見ると、
「健全な企て」がたくさんあることがわかる。

特に、「社会関心を料理する」フレームワークがわかりやすかった。
今目の前にあるものを変えなくても、顕在化している社会関心に沿って関与度を高めればPRのトライアンドエラーができる。
そのシェア率を考えてもしょうがない、信じてやってみる、を繰り返すしかないと思った。そこにミスマッチが起これば、エンドユーザーまで突破しないという答えが出たということで、また次の手を打てる。

世界のPRはどう作られているのか、その情報の流れ方・社会関心にちゃんと目をむけておくため、事例を一気に見れる良書。溢れる広告に目を向けていてもPR戦略はできないから。

ビジネス書(ブランディング、運営、企画力)

無名でもブランド戦略ってできるんだな、という勇気でもあり、小さくてもやっておかないといけないんだと気づく。
ブランドが世に知れ渡る確率を上げるのには圧倒的巨額のマーケ費が超有効。何者かであるカリスマがブランドを立ち上げてその人間をブランド戦略にすることが最近の主流。だからまず個人がカリスマになる時代。

でもここじゃないコアな部分は、
・情報の価値をブランド戦略に入れ込むこと
・身近なことを魅力に見えるコンテンツ化
・社内の立ち振る舞い、言葉遣い、はブランディングの原点。
・小さな違和感を見逃さない(広告代理店に対して)
っていうのがものすごくしっくりきた。

三重県桑名市で「高生産性」「女性の働きやすさ」「高ロイヤルカスタマー比率」を実現する美容室カプロのノウハウ本。
サロン経営としては、理想をそのまま追いかける強さを感じて勇気をもらったし応援したい気持ちでいっぱい。特に最後の「接遇マニュアル」が素晴らしかった。
心地いい空間をいかにつくるかという視点が細やかで、これは確かにサロンとして洗礼されていると感じた。

お客様とのコミュニケーションポイントをすべて可視化し、対応工程・使う言葉・言い回しの○×とその理由が書かれていてどれもスマートで高級な空気感が目の前で流れるくらいだった。恐らく、これはサロンだけじゃなくて、すべての接客業・営業職で採用。

それから、「悪口・陰口を言ったら即クビ!」というルールを掲げてることは最高だった。

どんな妄想から実際の実現に向かったか、そこから学べる方法論の事例集だった。法則があるのではなく、題名の通り妄想から始まってそれを、妄想で終わらせない思考から技術を駆使して実装していく。

私は「この妄想を実現しよう!」的アイディアがあるわけではないが、面白かった。

ラストの章が印象的。「妄想をルール絶対視で潰す日本社会」に気を付けて。妄想があるからモノや技術が生み出されるはず。日本の漫画アニメが世界から高く評価される妄想の力をもっと大切にしたい。

妄想は、潰されてはいけない。それを潰し続けると「存続理由」を今あることから探して正当化するしかなくなる。だから「人を落とす」文化が根付くのかもしれない。

人生の中にある恋愛観

2時間のスペシャルドラマを見ている様な、面白爽快さだった。

強気なキャリア、お金思考の尖った女性が主人公(弁護士)の元彼が死に、「元カノ」リストによって収集されることになる。

弁護士としてある目標に向かって奔走する主人公と取り巻く「元カノ」たちは全員美人なんだろうなぁ、という妄想が止まらない思考や発言、しぐさや描写で「現役感」をチャージさせてもらった。


「何もかもお互い似てる!」って人と1度は付き合ったことあるよね。そして、恋愛と結婚は違う、とわかる経験をすることになるんだけど、その初動を思い出せる「ザ、ラブストーリー」だった。

どこか懐かしく可愛い時間を思い出させてくれた。こういうドラマあったよね?と思ったけど全然思い出せない。こういう妄想をしたことがあったのかも。いずれにせよ、こういう脳内って若返るよね。

歴史的人物の本(渋沢栄一・宮本武蔵)

2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公で、新一万円札の顔にもなる渋沢栄一の代表作。

経済をまわすためには信用が必要で、その信用を得るには「良き行動のルールを習慣化する」んだよ、ってこと。

「道徳」は、すごく善人で深く考えるイメージがあるけど、実はすごくシンプル。

・約束を破らない
・嘘をつかない
・困っている人を助ける

人間社会で活動するために必要なこと。人間と合意形成を図ることの積み重ねが仕事なので、そのベースにはここだよねと理解。

でも、純粋さだけでは世界は回らない。だから「算盤と論語」が必要。解説書ってすごい。過去に原作読んだ時は全然意味が分からなかったけど、これで理解できた。

宮本武蔵が武士としてあるべき生き方を後世の人々に遺した書。

五輪とは「地・水・火・風・空」で、武士の刀の構え方、使い方、戦い方など刀のフォームも解説されていて、そこに武士道の心構えがある。

「水」の巻きで最後に出てくるのが印象的だった。結局なんだかんだ、積み重ね。昨日より今日、今日より明日を千日、万日続けると達する。技術を磨くってそういうこと。

腸のチカラ

俳優の窪塚洋介さんのインタビューが興味深かった。「腸は宇宙」だって。完全にジャックナイフな性格を穏やかにするのは腸だから腸をキレイにしたら世の中は良くなるっぽい。

そして、みそ汁最強説!こういう本を定期的に読むと、自炊へのモチベーションが上がる!とりあえず味噌、こんぶ、豆腐、納豆で冷蔵庫をいっぱいにしよう。

宇宙のハナシ

パラレルワールドについて真剣に知りたくて読んだ。

ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界(時空)を指すパラレルワールドは、理論物理学の世界でもその存在の可能性について語られている。その詳細を知れる。

めちゃくちゃ面白かった!!物理学からの宇宙論でやっと理解が一気に進んだ。出会えてよかった。信じるとか信じないの領域を飛び越えることができる。簡単な計算すら電卓に頼る私が「物理学の解説」を理解できるすごい書物。

解説はできないけど、以下引用するので、興味あったらぜひ読んでほしい。

あなたは次のどの段階まで「存在する」と言えると思いますか。①自分の目で実際に見ることのできる宇宙の範囲 ②人類がこれまでに計測したことがある宇宙の範囲 ③まだ人類には観測されていないが、原理的には観測できる宇宙の範囲 ④いくら技術が進んでも原理的には観測できる宇宙の範囲 ⑤原理的に観測できないが、論理的に存在可能な別の宇宙 ⑥論理的に存在可能かどうかを原理的に証明できない別の宇宙 ⑦論理的に存在不可能な宇宙 ※引用元 宇宙に外側はあるか 松原隆彦著 

「エネルギー」が存在するために、今この肉体を使っている気がする。この肉体が終わればまた次の肉体(生命体)を選んで、エネルギーとしては戻って来れると思う。1,000年先くらいで別の惑星の1回目の生命体として戻ってみたいな。


おわり。

また来月もよろしくお願いします。


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