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眠れない夜とパンと本

連休最後の夜はなかなか眠れない。
20代の終わりからそれは事象として顔を出し、不本意ながら定着していった。
自分の能力に対して仕事の難易度が上がると、日曜日の夜は基本眠れなくなった。

最初は焦り、あの手この手で眠れるように試みた。
眠る数時間前からスマホを断ちをし、部屋を暗くして眠気を待ったり、日中運動をしたり。
それでも眠れず剛を煮やし、薬局に売っている睡眠改善のための薬やサプリを飲んだりもした。(翌日午前中いっぱい眠くて大変だった)
吉本ばななさんの「キッチン」がとても好きなので、暗闇の中台所の床に座り、冷蔵庫に頬を押し当てたりもした。(これは2、3回効果を発揮した)
眠れないということがストレスで、日曜の夜を迎えると気持ちが不安定になる日も多かった。
その時期は、夜行性のチンチラ氏にとても助けられた。

30代を迎え、しばらく経つと転機を迎えた。
眠れないのは変わらないのだが、「眠れないなら仕方ないか」という諦めを、納得感を持って心が受け入れ出した。
(「1日眠れなくて、次の日の仕事に少しくらい影響が出てもまあいいか」という、図太さだとしたら職場には申し訳ない)
そうすると「せっかく起きてるなら何かしよう」という前向きさすら生まれてくるから不思議だ。

前置きは長くなったが、今夜は、GW最終夜なので全く眠れない。
なので、深夜2時にも関わらず、ホットミルクを拵え、小腹が空いたのでトーストを焼いて、ソファに身体を投げ出して、くどうれいんさんの「虎のたましい金魚のなみだ」を読んでいる。
(連休中の爆食を調節するために夕食を野菜スープにしたのだが、まあ、仕方ない)

同じく眠れない人はいるだろうか。
もし居たら、ここにもいるよ、深夜にパン食べて本を読んでるけど、きっと明日もなんとかなるよ。と伝えたい。




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