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絵にまつわる、青春ラノベ!『青のアウトライン』感想

美術館には、結構行くほうです。

絵画を見たり。

文化財を閲覧したりと。

わりと楽しめる方だと思っています。

ですが、抽象画はさっぱり分かりません。

あと、現代アート

私の理解の範囲を超えていました。

なんと言えば良いのでしょうか。

言葉で伝えようにも、よく分からない。

どうしたらいいのかが、分からない……!

そんな、中途半端な気持ちになってしまった事がありました。

皆さんは、どんな美術が好きですか?


ということで。

本日、ご紹介するライトノベルは、日日綴郎先生の『青のアウトライン』(2022年1月刊行)です。

いろんな美術を閲覧できるって、いいですよね?



あらすじ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

努力は才能を超えるのか――青春芸術エンタメ!

『見惚れる』『圧倒される』『中毒性がある』『心奪われる』
彼女の描いた絵を見た誰もが抱く感想の数々は、
画家を志す高校生の俺にとって、喉から手が出るほど欲しいものだった。
何を描かせても“天才”と称される、芸術少女・柏崎侑里。
「ただ顔を見に来ただけ。絵は、描きたいときにしか描かない」
一番近くて一番遠い場所にいる、俺の幼馴染だ。
ある日から絵を描かなくなった彼女の影を追い、俺は絵筆を振るい続ける。
「何度だって描いてやる。才能を言い訳に、諦めたりはしない」
侑里に再び絵を描かせ、俺の絵で彼女を見返す、その日まで。
これは、青春を絵筆に捧げた凡人が“天才”に挑む物語だ。

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というわけで。

今回のテーマは、「絵」です。


天才と凡才との対比

この作品。

天才的な絵を描く少女、柏崎侑里(かしわざき ゆうり)と。

凡人でも、絵を描くことが好きな男子高校生の主人公、小宮宗佑(こみや そうすけ)との。

対比構造になっています。

絵を描くのが好きだけど、技術や評価はイマイチな主人公。

そのため、いつも侑里のことをうらやましがっています。

あれだけの天才にどうやっても、手が届かない。

そんな苦悩が描かれています。

しかし。

そんな天才である少女、柏崎侑里も。

作中では、悩みがあることが描写されています。

天才は天才なりに。

凡人は凡人なりに。

それぞれがそれぞれに、悩んでいる。

そんな青春ライトノベルとなっています。


注意すること

あらすじを見ていれば、天才少女がヒロインみたいな描き方をしていますが。

ヒロインは別にいます。

つまるところ。

もう一人。

主人公のことを想っている、ヒロインがいるのです。


物語の序盤で。

ちゃんと、ヒロインは別にいることを描いているため。

気にはならないのですが。

私的には。

少し、助長であり。

なかなか本編まで行かないジレンマがありました。

ですが、物語の後半で。

ヒロインが、ちゃんと活躍する場面が出てきますので。

ご安心くださいね、と。

ここでは書いておきます。


絵を通じて、伝わる想い

話の中心として描かれている「絵」についてですが。

どちらかと言えば、話のモチーフとして描かれていることが多かった印象です。

それよりも。

学校での生活だったり。

友情だったり。

進路であったりと。

学校での出来事がメインであったように思えます。


ですが、ラストで。

それぞれの絵に込められた想いが描かれることになります。

主人公は、悩んだ末に何を描くのか。

そして天才少女は、何を思って描くのか。

そこが見所となっています。


最後に

舞台が北海道ということもあり。

札幌雪まつりが出てきます。

そして、作中では。

結構大事なイベントとして描かれています。

また。

北海道を生きる人たちの描写もされており。

そこも、面白いポイントではないかなと思います。

ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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