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夕暮れ時の散歩

雲が多い鼠色の空

風が吹き始めてきた

含まれるのは

冬と春の合いの子の匂い

混ざって揺らす街路樹

髪の毛をおさえては

急足で歩く女の人の姿

日曜日の夕方は

街のあちこちに

寂しげな雰囲気が漂っている

スーパーの駐車場は車で満車だ

横を素通りして

僕は交差点を渡り歩いていく

信号が青から赤に変わり

再び車が流れていく

どこにいくのかな?

僕には関係ない世界の事情に

急かされる様に車は走っていく

誰かに話しかける訳でも無く

僕は独り言を文字に変えて

世界に発信する

文字を打つのは好きだ

頭の中がすっきりして

身体が軽くなる様な気がするから

僕の言葉を誰かが見つけて

目にしてくれた時

果たしてその時は

はじめましてなのかな?

それとも

いつもありがとうかな?

いつだってそうさ

当たり前の様に生まれてくる

寂しいと言う気持ちを誤魔化す為に

僕は誰かと繋がっているのだと

間接的にでも感じていたい

一人ではないのだと

あなたがいるのだと言う事

日曜日の夕暮れ時の感情を

風に乗せて僕の声は

誰に届くのかな?

誰かに届いたらいいなあ

歩いていると

頭の中にはいろいろな思考が

点いたり消えたりを

繰り返していく

そのどれもが

その瞬間にしか出会えない

イメージの塊だから

大切にしていきたい

だから僕は言葉に置き換えて

文字にして打ちだしていく

思い出が残っていれば

いつかまた触れられる日がくるのだから

大切にしなければいけない

忘れてしまったら

もったいない

今この瞬間の

刺激的な日常風景

なんて事ない毎日だろうとも

見方が変われば

かけがえのない事柄ばかりなのだから

僕は言葉を紡ぐ

そうして日曜日は夕暮れから

夜色へと変わり染まっていく

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