Lunzi in UK

2023年1月から英国在住。日本法人での勤務を経て30代後半でグローバルに転籍し、プロ…

Lunzi in UK

2023年1月から英国在住。日本法人での勤務を経て30代後半でグローバルに転籍し、プロジェクトマネジメント業に日々奮闘。過去に住んだ国は、日本・英国(ホームステイ)・米国(留学)・中国(赴任)。

最近の記事

全然知らない人に挨拶してた

オフィスのパントリースペースは小ぶりながら、コーヒーマシンや給水器、電子レンジが設置されていて、軽い社交場になっている。 朝は、取り立てて美味しくはないが、飲めなくもないアメリカン。 お腹が空いたら昼前にカフェラテ。 眠気が襲ってきたらエスプレッソ。 硬水だが飲まないよりはマシ、スティルウォーター。 私のルーティンである。 パントリースペースで居合わせる他の社員には、軽く挨拶はすれど、気が向かない限り、話し込むことはない。しかし同じチームのメンバーが出社しているときは別だ

    • グローバルのメンバーに日本を紹介した

      「日本のワーキングカルチャーについて話してほしい」というざっくりした依頼を受けた。 相手は、協業することの多い社内部門。イギリス、ヨーロッパ、アメリカに拠点を置くメンバーが集まり、業務チェックインに加えて、勉強を兼ねて部門外の社員にトークしてもらっているという。 かつてはアメリカに次いで世界2位の売上を誇った日本も、いまや中国マーケットの伸びに抜かされ、「その他インターナショナル」のカテゴリーに収められている。 存在感が薄くなっていく中でも、「日本チームと協業する際のお作法

      • 言い返した記念

        ウマが合わないなぁと思っていた社内関係者と、米国出張中の多くの行程をともにした。 昨年一年間に積み重ねた悔しい経験から学び、傾向を読み取り、あれこれそれと対策を試みてきたことがようやく実を結び始めたのか、ここ数ヶ月は以前より彼女との歩幅が揃ってきたことを感じていた。 相手側も、私の取り扱い方や癖(偏り)を掴み取ってきてくれているように思う。たぶん。 とはいえ、プロジェクトの現場ともなると彼女は目についたことに言いがかりをつけたり、強い言葉で周りを責め立てたりするタイプの人だ

        • 見えがたいが、存在するもの

          1週間の米国出張から帰英し、一晩が明けたものの、5時間の時差ボケ解消に失敗している。 その間、ヨーロッパもサマータイムに突入し最高の季節が始まったが、溜まったメールと仕事、出張中に発生したトラブルの後処理が重くのしかかり、心が置いてきぼりのままである。 忘れてしまわないうちに記録しておこう。 英語呼称の裏にある無意識の意識 ありがたくビジネスクラスで渡航させてもらった。空の上でフライトアテンダントのサービスを受ける際、男性客には「◯◯◯, Sir」と呼びかけているのに、

        全然知らない人に挨拶してた

          イースター休暇は、「三体」を完走する

          出張先のマドリードで、ヘッダー画像の広告を街のあちこちで目にした。自分が疲れすぎてピントが合っていないのかと何度も目をこすったが、男の人の顔のダブりは直らない。ようやく、あぁこれはトリックアートのような広告なのかと気がついた。 よく見たら「三体」のドラマ版「3 Body Problem」がNetflixで配信開始されると書いてあるではないか。なんと!? 『三体』(さんたい)は、中華人民共和国のSF作家劉慈欣による長編SF小説(Wikipediaより)で、日本では2019年

          イースター休暇は、「三体」を完走する

          ここがすごい、イギリス

          前回はイギリスのイケてない点を挙げたが、今回はさすがイギリスだなぁ!と感嘆する点を挙げたい。 なんといっても豊かな多様性人種、国籍、文化、宗教、家族構成、ジェンダー…地域やコミュニティによって濃淡はあるとは思うが、実際に生活してみて日々感じる多様性。街を見ても、職場を見ても、色々な人がいて、色々な文化がある。 レストランや食材店は様々な国や地域に特化した選択肢があり、街には様々な宗教や信仰の教会や寺院、拠点が溶け込んでいる。 特にいいなと思うのは、私の周りにも信仰がある人

          ここがすごい、イギリス

          ここがイケてないよ、イギリス

          イギリスに転居して1年と少し。生活安定までに様々な「ドッキリ」「ビックリ」に遭遇し、時に楽しく、時にイラつきながらあっという間に過ぎた。 人生の大半を過ごした日本での生活や環境を比較対象にしてしまいがちだが、これはイケてないよ〜という点を記録しておきたい。 インフラが弱い、特に水系と鉄道古い建物や家屋を大事にするという文化はとても素晴らしい。が、こと水道関係に関しては脆弱すぎる。イギリスで泊まるホテルのシャワーの水圧が強かったことなんて一度もない。(ボイラーがちゃんと働いて

          ここがイケてないよ、イギリス

          コンフォートゾーンを飛び出し続ける

          第1四半期ももう終わる頃だが、業務目標に加えて、個人の年間目標を早く立てろと急き立てられ、なんとか絞り出した。 個人目標は、部門の業務スコープになるべく即したものが望ましいが、個人のディベロップメントに寄ったものでも良い。 ハードスキルにするかソフトスキルにするか迷った末、「グローバル環境でのセルフコンフィデンスを高める」というような柔らかい目標にして、上司と合意した。 なんとか最初の1年を生き延び、ある程度の自信につながったとはいえ、丁々発止の議論やソーシャルな場面、臨機

          コンフォートゾーンを飛び出し続ける

          海外公演で目撃した Ado の凄さ

          Ado THE FIRST WORLD TOUR Wish を体感した余韻と記憶が残っているうちに記しておこうと思う。 なお、私は音楽関係者でもなければ、専門教育を受けたわけでもなく、割と食わず嫌いの偏向タイプで、あくまで個人的な感想です。 とにかく力強い歌声、変幻自在で正確な音程典型的な日本人の歌い方とは一線を画した野太い歌声、それを支える咽頭、腹筋と肺活量の強さ。 聴く人やタイミングによっては、声の強さや「がなり」を受け入れがたいこともあるかもしれないが、ドラムやベース

          海外公演で目撃した Ado の凄さ

          Ado ワールドツアーinロンドン

          歌い手であるAdo初のワールドツアー、THE FIRST WORLD TOUR Wish ロンドン公演に行ってきた。ヨーロッパ4都市初日のブリュッセル公演の興奮がまだまだ続く、わずか4日後。この間にAdoとクルーはパリ公演も行っているというのだから、体力勝負の弾丸ツアーである。 会場は東ロンドンにあるTROXY。キャパシティは約3,000で、ブリュッセルと比較すると1/3以下である。チケット先行は予約開始とほぼ同時に売り切れていたので、相当な激戦だったことが想像できる。私も

          Ado ワールドツアーinロンドン

          Ado ワールドツアーinブリュッセル

          歌い手のAdoが、初めてのワールドツアー、その名も THE FIRST WORLD TOUR Wish を開催すると知ったのは昨秋のこと。アジア6都市、ヨーロッパ4都市、アメリカ4都市を巡るという。 Adoは一度ライブで聴いたことがあったが、渡英して以降、日本公演には参戦できていなかったため、これは絶対行きたい!とチケット発売を待ち構え、激しい争奪戦を乗り越え(ロンドン、パリ、デュッセルドルフは一瞬で売り切れた)、なんとかチケットを取ることができた。 ヨーロッパツアーの幕

          Ado ワールドツアーinブリュッセル

          鬱屈が溢れ出てしまった

          自らの言動に反省し、少し内省が必要そうなので忘れる前に簡単に記しておく。 ようやく長かった1週間が終わる。今年1つ目の大きな案件が迫ってきて、その傍らで進行している業務も分量を増してきている。 数をこなして自信につながっている部分もあれば、相手の特性や議論の傾向を先読みして準備を効率化できている部分もある。 でもやっぱり、英語でのプレゼンや議論、交渉は到底ネイティブには及ばない。準備や調べ物、仮説立てや提案など、デスクワークは入念にやっていても、いざ口頭での受け答え、即席

          鬱屈が溢れ出てしまった

          ショパンの生家、最後のピアノ、そして心臓

          ショパンの誕生日に、ショパンホールでショパンの曲に浸る、という最高のワルシャワナイトから明けた翌日、翌々日もショパン尽くしだった。 ショパンの生家がある村へ数年前のショパン国際ピアノコンクール(通称ショパコン)から始まり、受賞したピアニストと日本の駅ホームでばったり遭遇して加速した、私のショパン熱を語っていたら、ポーランド人の友人が、ショパンの生家がある村へ連れて行ってくれるという。 ワルシャワから西へ約60キロ離れた、Żelazowej Woli(ジェラゾヴァ・ヴォラ)

          ショパンの生家、最後のピアノ、そして心臓

          ショパンの誕生日にワルシャワでショパンを聴く

          ポーランドのワルシャワへ行こう!と計画した本来の目的は別のイベントにあったが、ワルシャワへ赴く日が、フレデリック・ショパンの誕生日(2つの説があるらしいが、3月1日の方)ということに気がついた。 なんという奇遇!これは本場でショパンを聴かずしていられまいと思い、ワルシャワ市内のあちこちで開催されているショパンコンサートのうち、Fryderyk Concert Hallで、ショパン誕生日に合わせ特別に組まれていたキャンドルナイトプログラムを聴くことにした。 このコンサートホ

          ショパンの誕生日にワルシャワでショパンを聴く

          パリでユジャ・ワンを聴く

          最初にユジャ・ワンのピアノ演奏に出会ったのは、Instagramのリールだったかな。ピアノを始めたばかりだった私のおすすめ欄にはピアノ演奏動画が溢れており、ある日目を引くリールが表示された。 超ミニスカートのど派手ドレスにハイヒール、鋭い角度のボブヘアーが激しく揺れ、目が追いつかないような超絶技巧の演奏。息を呑む観客の視線に、演奏後の拍手喝采。 それがユジャ・ワンだった。 ショパンコンクールに出場するピアニストの名前を知るか知らないかくらいだった私は、表現力や技術力の高

          パリでユジャ・ワンを聴く

          強い人でも緊張するのだね

          noteという媒体に合っていないよなぁと思いながらも、取るに足らない考えやふとした日々の出来事を、ネットに放っている。リアルの日記帳や友人知人との会話ほどの具体性は持たせられないが、抽象度を高めることで、自らの来た道を客観的に振り返る機会にはなっているかな、とは思う。 そういうことで、これまた些細な記録。 昨年目の当たりにした、職場での強い言い争いの主。ここまで侮辱的で強烈な言葉を私自身は直接浴びせられていないが、なにかにつけて揚げ足を取られることがあったので、会議で一緒に

          強い人でも緊張するのだね