まいん 夢見がちな19歳

毎日、楽しいをつくる。歌うことが好きで、youtubeなどsnsで歌っています。 芸術…

まいん 夢見がちな19歳

毎日、楽しいをつくる。歌うことが好きで、youtubeなどsnsで歌っています。 芸術大学1年目 〈時折、ぽつりぽつり〉月1回ほど投稿中

最近の記事

夜明けへ

長い冬は溶けて、春が来た。  と思った。 もうすぐ、笑顔の咲き乱れる毎日が来る。 と思った。 そう簡単では無かった。 マスクをした日々は続き、涙を飲む。 笑ったような目は、あなたに見えるかもしれないけれど、口もとはわからないね。 けれど、 眠った。 食べた。 喋った。 動いた。 私だけの1年。 貴方だけの1年。 目覚めると、窓の外は愛想なんて無く、いつだって眩しかった。 瞼を開きたくない日も、光に立ち向かう日も私だけの1日。貴方だけの1日。 明日から

    • ばあば先生

      おばあちゃんは、私の師匠だ。なんでもできる。暮らしのエキスパートである。私の家族は皆、彼女のことを「ばあば先生」と呼ぶ。 ばあば先生は、私の母の母だ。私が幼稚園に通っていた頃、母は仕事に行っていたため、私たちを迎えに行ったあと、ばあば先生に、私と、一つ年下の妹を預けることがよくあった。住宅、畑だけに囲まれた閑静な地域で、私と妹は自分たちだけの遊びを楽しんだ。家の前の道で自転車の練習もしたし、よく遊んだ空き地に背の高い雑草が生えたときは、妹に「全部刈るから」と突拍子もないこと

      • ブルーナさんの瞳

        ミッフィーと私ミッフィーは、生まれた時から隣にいた。母が好きだったからだろう。タオルや、お皿など、身近なところにいつもミッフィーがいた。 アニメも見ていた。物心ついた時にはNHKで「ミッフィーとおともだち」が放送されていた。人形が動いているような映像で、とてもふんわりとした印象のかわいいアニメで、お気に入りだった。しっかりとした内容はあまり覚えていないのだが、小さかった私は、アニメに出てくるお花を、いつも、美味しそうだなーと思っていたことを覚えている。そのお花は、普通に描

        • 物と、私と、思い出と、

          物に囲まれている。 暮らしを営む者なら誰でもそうなのだが、私の場合、特に、多くの物に囲まれていると思う。 この間、私は「断捨離」を決行した。新生活、引越しに伴って、のことだった。 よし、やるぞ。と決意したのは良いものの、そこからすぐに、先程の決意とやらは、私の頭からフラフラと離れていった。「断捨離」。思いを「断ち」、「捨て」、物と「離れる」と書くように、物を減らしていかなければならないのに、部屋の中の景色は、数時間経ってもほとんど変わらない。物を手に取り、眺めてはまた収納

          いい子だった

          最近、インスタグラムを開くと、オススメに、「繊細な人」「HSP」「敏感さん」などの言葉が並ぶようになった。もちろん、これはたまたまそうなっているのではない。おそらく、オススメというのは、ユーザーが興味のありそうなことを提示してくれている機能なのだろう。つまり、私の閲覧履歴に合わせて、最初に書いたようなワードを拾っているのだ。 私は、昔から「いい子」であった。そして、「いい子」であることに誇りを持っていた。自分で言うのはどうかと思うが、思い切って、お!も!い!き!っ!て!言う

          目に見えぬ、人類の敵たち

          日本人を、2つのグループに分けることができる。 春が好きな人と、嫌いな人だ。 それを分けるものは何か。花粉だ。 花粉症は、日本人の国民病と言ってもいいほど、私たちを毎年悩ませるものである。もはや、風物詩になっているのではないか。 そんな小さな粒子に悩まされる人々の中には、北海道や、沖縄に、花粉から身を守るため、非難するという人もいるらしい。わざわざ避難しようというのだから、花粉が私たちに及ぼすパワーは凄まじい。ん?ということは、日本の北国や南国には花粉症はないのか。こ

          目に見えぬ、人類の敵たち

          背中を押す、青かった春

          大学生になる。 らしい。 正直まだ実感がわかない。私にも大学生になる日が来るのか。 大学生っていうと、ずーっと年上のお姉さんだと思っていた。高校生までは子どもなのかなあ、じゃあ、大学生は大人かなー。なんて思っていた。 で、私、大学生なんですけど。もう大人にならなければいけない季節なのかも。んー、大人ってなに? 進学にあたって地元を離れることになった。早く知っている町を飛び出して、一人で生活してみたい、なんて考えていた。 運動不足を防ぐため、春休みはよく散歩をした。

          背中を押す、青かった春