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子育て知恵袋―子どもの行動がスムーズになる方法

12/20(火):子育て知恵袋⑩

 今日も、元保育士(養成校の講師もやってたよ)な私から、子育ての知恵袋をお伝えしていきたいと思います。
 何か何処かでお役に立てていれば嬉しいな…そんな風に妄想しながら書いていきましょう。

 今日は子どもたちへの声掛けのポイント。
 子どもとのやりとりも、少し知って工夫できれば嘘のようにスムーズにいったりするから不思議です。

〇照準をずらして誘導〇

 例えば保育園のお迎えの時間…
「早く靴履きなさい!もう置いて行くで!」と怒鳴りたくなる時、ありませんか?
 靴を履くだけで何であんなに怒らないといけないんでしょう?!

 理由は簡単!パパ&ママの都合(タイムスケジュール)に子どもを勝手に乗せて、それに合わせてくれないことにパパ&ママが駄々をこねているだけだから!

 少し考えてみると想像しやすいと思うのですが、大人が自分で考えた計画ですら楽しい行為の前にはなかなか守るのが難しいもの。
 それが子どもの生活で考えたらどうでしょう?納得していない親のスケジュールで楽しい時間が打ち切られ、叱られたりしてしまう…なかなか堪ったものではありませんよね? 
 もちろん!その親のスケジュールは子どもの生活リズムや成長を考えてのもの。だけどいくら「あなたの為を思って」と声高に主張しようとも、遊んでいた子どもにとって楽しい遊びを切り上げてまで履きたくなるような靴はないのです。

 だから少し声掛けのときの気持ちを変えることができたら、スムーズにいくことができるかもしれません。この方法は多くのパパ&ママが近いことをされているけど、ちょっと惜しいことが多い!

 子どもにして欲しいことがあると、多くの保護者さんはそのことに固執して指示を続けてしまいます。
「帰るよ。早く靴履いて」
→子どもの靴を下駄箱から出して
「ほら、早く。お父さん帰ってきちゃうから。バイバイしなさい!」
→子どもの荷物を持って
「もうく~つ~!買い物も行かなあかんねんから。もう置いて行くよ!」
→一旦帰る振りをして子どもがぐずり、振り出しへ…

…こんな流れになっていないでしょうか。
 この声掛け、お母さんの目線は子どもの靴と自分の予定に目線が行ってしまっているのが分かりますか? 
 この視線が問題。これがイライラ&グズグズの元なんです。
 どうぞ声をかける大人は会話の照準をずらすようにしてみてください。

・買い物に寄るのなら「○○が一番おいしい人参選んでくれる?」(自分が選んだお野菜は張り切って食べてくれます!一石二鳥♪)
・工作を持ち帰る日には「おうちで見せて!早く見たいから帰ろ」
・子どもが今日の出来事を話し始めたら「ちゃんと聞きたいから車でゆっくり聞くわ」→車に乗ったら「ほんでほんで?」としっかり興味を持って聞く
・他にも「今日のご飯はなんでしょう?おうちの近くまで行ったら匂いがするかなぁ?窓開けて帰ろか」
「今日はお洗濯いっぱいしたから一緒に畳んでくれる?」
「帰ってご飯作るから、味見係は任せるで!」
「お風呂の入浴剤何にしようか?帰って選ばないと」
「保育園にお迎えくる時に猫ちゃん見たよ。まだおるかな」
「金木犀のいい匂いしてたよ。帰り道にその道通ろうか」なんて…

 ポイントは二つ。
①「今して欲しいこと」を目的から経過に変換!
 →○○しなさい!から離れることで、子どもの意識は「靴を履いた先」に向かいます。今させたいことではなく、履いた先にあることを伝えるのです。子どもの主張と同じ目線に立って喧嘩…なんてことにならないように意識してみましょう。

②その先の行動の主人公を子ども本人に!
 →「お母さんが困るじゃない」と駄々をこねられても、遊びたいモードの子どもにとっては「知らんがな!」な話。
 「何か楽しそう!」の気持ちや、何より「自分がしてあげられる!」の気持ちは子どもにとって大きな動力になります。前回までの「モグモグのススメ」にも書きましたが、子どもたちは自分が家族にしてあげられる、誰かの役に立てるということは大好き。その嬉しい気持ちを育て、有能感を満たしてあげましょう。

 今回は降園時のやり取りについて書きましたが、ポイントはどんな場面でも同じ。
 
「子どもと同じ舞台で喧嘩しないこと」

が大切です。焦りや責任感、「こうあらねば」の気持ちが強いあまりついつい感情的になって「叱る」ではなく「怒る」になってしまっている保護者さんは少なくありません。

 大人は子どもの行動の少し先を見て、広い視野で子どもに声掛けができるようになることが大切です。
 少し知って意識されることで、お子さんとの関係は変わってくると思います。しかも子どもさんが「家族の為になっている」という自信を持ち、「僕、私の仕事」を持っていると、毎日声掛けを工夫しなくてもスムーズに帰る準備ができるようになってくれるから有難い。
 子どもの毎日をいかに張り切って送ってもらえるか…それが親子共に嬉しい関係のお礎になってくれます。
 意識して関係を築いたら、日々の流れもきっと見え方が変わってきて、子どもの「できること」がドンドン見えてきます。がんばって、楽しんで!

今日はここまで!最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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明日の投稿は特別養子縁組について、そして来週の子育て知恵袋は子どもに伝えたい「お正月について」書いていこうと思います。
また覗きに来てくださいね







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