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梅仕事を始めたら、10年越しに亡き祖母からメッセージが届いた話

こんにちは!ママリ編集部・シンママみほです。

わが家では、毎年「梅仕事」をしているのですが、今年は「梅干し」だけ作りました。

天日干しを忘れていたので、最近あわてて干した次第です…(とほほ)。

今回は梅仕事と祖母にまつわる思い出を書きたいと思います。
※梅干しがたくさん出てきます。苦手な方はご注意ください)


毎年食べていた、祖母の「梅干し」

子どものころ、夏休みになると広島の祖父母宅に帰省していました。

夏土用の時期には、たくさんの竹ざるに並べられた真っ赤な梅が家の裏に干してありました。

竹ざるに並べられた梅がおいしそうでたまらず、ごくんとつばを飲んでじっと見ていた幼い私…。
そんな私に気づいた祖母が、「ちょっとだけね」とつまみぐいをさせてくれたのを覚えています。

わが家の梅干し。祖母の家ではもっとたくさんずらっと並べられていたのを覚えています。

口の中いっぱいに広がる酸味とシソの香り…。
ちょっと塩っ気が強くてしょっぱいのがおいしくて…かんかん照りの中、日の光をたくさんあびた梅干しは、お日さまの味がしました。

大人になり、広島に帰省しなくなってからも、毎年秋ごろになると「祖母の梅干し」が送られてきました。だから秋は「祖母の梅干し」が食べられる季節。
私にとっては変わらない「お日さまの味」がしました。

祖母が亡くなり、食べられなくなったあの味

祖母が亡くなって10年…「祖母の梅干し」はもう食べられなくなりました。
母はあまり細かい仕事をするのが好きではなく、家で梅干しを作ることもありませんでした。

ですが、「おばあちゃんの梅干し、おいしかったね〜。あの味、また食べたいよねえ」なんて家族でよく話すことがありました。

その後、お店で梅干しを購入したり、父の友人から梅干しをわけてもらったりすることもありました。

干すとちょっと色が変わりますよね

もちろんどれもおいしいのですが、やっぱりあの独特な「祖母の梅干し」とはちがっていました。

人によって「その人の味」というものがあるのでしょうね。そして、その人にしか出せないその味が、懐かしくてたまらないのだと思います。

子どもが生まれて「梅仕事」を始めた!

「祖母の梅干し」が大人になっても忘れられなかった私…。

娘が生まれてから、「自分で作ってみよう!」と思い立って梅干しを作ることにしました。

実際に作ってみると、ひとつひとつ梅のおへそをとったり、傷を確認したり、カビが繁殖しないよう丁寧に容器を消毒したり…「梅仕事」はとても手間がかかる作業でした。

青い梅がとてもきれい!
野田琺瑯が大活躍

でも、青梅の甘い香りに包まれながら、丁寧に「梅仕事」をする時間はとても心地のよいものでした。

梅を大切に大切に扱うことは、自分を同じように扱う時間でもあります。

祖母もとても忙しい人でしたが、そんな中で手間をかけて「梅仕事」をしていたのが、なんだか理解できるような気がしました。

祖母とは違うけど「お日さまの味」

最初はかたすぎたり、渋かったり…失敗してしまうこともあった「梅干し作り」。今年は好みの塩加減、味加減に仕上がり大満足です!

やっぱり「祖母の梅干し」の味にはならないけど、自分で干した梅干しも「お日さまの味」がしました。

温かくてやさしい、自分の心を包んでくれるような「お日さまの味」。

梅干しを食べると、祖母と一緒に干した梅を眺めていたこと、毎年秋になると梅干しを送ってくれことが思い出されます。

祖母が梅干しを通して伝えてくれたのは、きっと「自分を丁寧に扱うこと」だったのではないかと思っています。

まさに10年越しに届いた、祖母からのメッセージのような気がします。

今年は梅干しだけですが、梅酒や梅シロップ、梅ジャムを作る時もあります。「梅仕事」が好きな娘も、大人になってから自分だけの「お日さまの味」を作ってくれるとうれしいなと思います。

先日は敬老の日でしたね!皆さんは、祖父母との思い出はありますか?ぜひコメントで教えてくださいね。



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