見出し画像

『meeeroom』 みーさんが叶える"ママが主役の生き方"

ここ数年、Instagramでの一大勢力となった「ママ・パパアカウント」。
みーさんは同世代のママのファンを多く抱え、ママがフォローするママインフルエンサーとして大きな影響力を持っています。子育てのかたわら、炊飯器レシピを主軸としたアカウント「meeeroom」も運営しています。
オリジナル商品の開発にも取り組んでおり、自身のアパレルブランド「und ciuri-アンドシュリ」では、日々マルチタスクをこなす女性に向けた、毎日が楽しくなるwearを提供 。今年からはママタスアイコンとして、mamatasと一緒に「ママをもっと自由に」するための発信も行っていきます。
そんな、みーさんさんの日々の発信に込めた思いを教えてもらいました。
聞き手は、同じくインフルエンサーのげん。動画メディア・mamatasのディレクターもつとめています。
インフルエンサー同士だからこそ聞ける本音に注目です。

炊飯器レシピの先にある、ママたちへのメッセージ

炊飯器レシピで自分時間の確保に成功した「みーさん」

げん:みーさんはレシピを主軸とした投稿をされていますが、Instagramを始めた頃からその構想は頭の中にあったのですか?

みーさん(以下:みー):いいえ、最初は日記感覚で妊娠中から日々の記録をつけていました。ただ当時からネ ットショッピングでポイントを貯めるコツや、高見えするプチプラ商品などには詳しかったので、「こんなお得に出産準備ができたよ!」という情報を発信したところ、たくさんのママさんに喜んでもらえたんです。妊娠中は切迫早産で寝たきりの状態が続いていて、私は誰の役にも立っていない......とひどく落ち込んでいたので、SNS で反応をもらえた時は嬉し かったですね。そんななかで一番反響が大きかったのが、離乳食の投稿でした。

げん:僕がInstagramを始めたのはちょうどみーさんと同じ時期だったんですが、炊飯器で子どものごはんを作るというのが新しいうえに実践的で、とても参考になりました。


みー:当時「離乳食」と検索して出てくるのは、かわいい器に盛られた完成形の写真がほとんどでした。私が見たいのはこれじゃない、もっと簡単で、すぐに食卓に並べられるものが知りたい。そう思って自分で始めることにしました。

げん:誰かに「すごい」と思われるだけじゃなくて、実際にすぐ作れるレシピを投稿した方 がママたちのためになりますもんね。みーさんの投稿からは、“ママが主役の生き方” というメッセージが強く感じられますし、実際にそういった投稿も織り交ぜていますよね。

みー:私自身もそうだったんですが、育児が始まってすぐの頃って自信をなくすママは多いですよね。思い通りにいかなかったり、自分を否定してしまったり。実際に今も悩んでいるママたちからたくさんのDMが届きます。私はそんなママたちに、もう十分頑張っているよと伝えたくて。なので私のアカウントでは、私が作る料理を見て欲しいわけではないんです。 料理が苦手な私でもできる「炊飯器レシピ」のような手抜きワザを使って、ママたちが少しでも自分の時間を確保して、気楽に暮らせる世界が作れたらいいなと。

げん:レシピだけじゃなく、その先にあるママたちの自由こそ、みーさんが伝えたいメッセ ージだったんですね。実は僕の妻も切迫早産だったので上の子とマンツーマンで向き合う時期があったんですが、その時の苦労や感じたことを、体験談として素直に伝えて同じ境遇の人の一助となればいいなという思いがあります。

みー:単純なコンテンツを発信するよりも、自分の心で感じていることを伝えるのは誤解もされやすいし、難しいですよね。

ありのままのママを肯定する投稿と、炊飯器を使った手抜き技の投稿

フォロワーとのコミュニケーションで生まれたオリジナル商品


げん:みーさんのフォロワーは22.3万人(2022年10月末現在)と、数も圧倒的ですが、 それよりも“ファン”が多い印象です。ファンの方とのコミュニケーションで大切にされて いることはありますか?

みー:私が作ったコンテンツを見て、相手の心がどう動くかは常に考えています。よく言ってもらえるのが「私だけじゃないと思えて安心しました」という言葉。私も一人の人間だからズボラなところもあるし、みんなと一緒だよと。でも、インフルエンサーとしての役割もしっかり果たす。近い存在と遠い存在を行ったり来たりすることで、自然と追ってくれる方が増えていきました。あとは基本的なことですが、自分本位にならず相手の目線で考えたり、悩んでいる方のDMは極力返したりはしていますね。

げん:鍵付きのサブアカウントは、より密なコミュニケーションをとられているんですか?

みー:サブアカでは、私がいま頭の中で考えているものを主に発信しています。あとは開発中の商品の情報をいち早く載せて、フォロワーさんに意見を求めたり。

げん:みーさんは、フォロワーさんと一緒に商品を作り上げている感じがします。 現在は出汁の開発をされていますよね。ストーリーでアンケートをとってその結果を反映させたり、メッセージでやり取りをしたり。

みー:フォロワーが多いからといって、みんなが欲しくないものを作っても意味がないし、 私も喜んでもらえるものを作りたいので。"アンドシュリ @und_ciuri_official"で撥水ワンピースを作ったときも、「同じ生地で子どものスモッグがあったらいいな」という声をもとに商品化したり、バスローブも「袖が捲れるものがいい」「フード付きがいい」 「紐じゃなくてボタンがいい」「丈は長めがいい」といった意見をもらって、完全にオリジナルなものが生まれました。リアルな意見を取り入れたものだからこそ自信を持ってお届けできるし、皆さんからも熱量の高いフィードバックがあるのですごくやりがいがあります。「実際に使ってみて生活ががらりと変わりました」という声を聞くと、やっぱり嬉しいですね。

ママの声を反映した、ママが本当に欲しいと思える商品を作る


げん:みーさんが作る製品は、実用的でありながらすごくオシャレですよね。そのバランス がすごくいいなあと。

みー:オシャレじゃなかったら、私が作らなくてもいいかなって(笑)。インフルエンサー はメーカーと違って大量生産はできないので、どうしても価格競争では勝てない。だから、 どれだけ付加価値をつけたモノづくりができるかは意識しています。あとは、プチプラ×高見え、機能×おしゃれというような、相反するものが掛け合わさっているものに私自身が心惹かれるというのもありますね。

げん:商品を作るうえで大変なことはありますか? 工場に断られて、直談判したという投稿も見ましたが。

みー:正直、最初は「インフルエンサー? お遊びなんでしょ?」と、門前払いをくらうこ ともあるんです。でもそこで挫けず、私はこういうことをやって、これだけの成果を出せま すという資料を作ってあちこち回りました。ほかにも、洋服を作ってみたけど思い描いていた生地感と全然違ってサンプルだけで費用が嵩んでしまったり、毎月の倉庫代のほうが高かったりと、思うようにいかないこともたくさんあります。

げん:それでも、“ママを楽にしたい”という思いが一貫してあるから、ママたちに寄り添った商品ができるでんすね。

撥水機能と女性らしく自信が持てるシルエットに

多くのファンを掴む、「落とし込み力」


げん:みーさんが考えるインフルエンサーに必要な力とは、なんだと思いますか?

みー:「落とし込み力」ですね。これだけ情報が溢れ返っている社会で必要なのは、私にしか発信できないオリジナリティ。PR案件もそうですが、皆さんに必要な情報をいかに自分色に染められるかは意識しています。同じ情報でも一度自分のなかで噛み砕いて、見せ方を変えて届ける。それがインフルエンサーの役目なんじゃないかなと。

げん:なるほど。一度みーさんのフィルターを通すと、世に溢れているものがまったく違うものに見えますよね。

みー:今はレシピも検索すればたくさん出てくるけど、それをもっともっと簡単に落とし込んだものが炊飯器レシピなんです。たとえば「野菜を1cm角に着る」といった工程をよくみかけますが、できれば手間がかかることは、私も、私のフォロワーさんもやりたくない。だから、極力面倒なことを省いたオリジナルのレシピだけを紹介するようになりました。

げん:料理の“正解”はいくらでもあるけど、オリジナリティを出して絞り込むことは大事ですよね。僕のコンテンツも子どもが喜ぶ家族ごはんに絞っているので、実は大人向けの料理はあまりやったことがないんです。この間はじめてアサリを触って、どうやって調理するのかわからず固まってしまいました(笑)

みー:そうだったんですか!それを感じさせないレシピと動画ですね。

みーさんの本音が伝わるからこそ、試したくなる商品やレシピ


フォロワーさんと一緒に、ママが快適に過ごせる世界を作る


げん:ありがとうございます。みーさんは今後挑戦したいことや、思い描いていることはありますか?

みー:私が考えていることや、伝えたいことは Instagram を通して出し尽くしたという実感があって。もちろん新しい発見や違う角度から伝えたいことは出てくるけれど、今はフォロワーを増やすことよりも、自分が本当にいいなと思える商品を作って届けたいというフェ ーズに入ってきました。ただ今までと変わらないのは、ママたちが「今のままの自分でいい んだ」と受け入れて、幸せでいてほしいという願い。その部分は、これからも大切にしてい きたいと思っています。

げん:ママタスでも『令和ママ宣言』というのを掲げているのですが、そのなかに「家事や育児はママが一人きりでするものではない」「ママになってもひとりの時間を楽しんでいい」という項目があって、みーさんが伝えようとしているメッセージと共通する部分があるなと思いました。

みー:ママたちの悩みを私がピックアップして、それに対して他のフォロワーさんが答えてくれる循環がすごくいいなと思っているんです。「そんな思考、私にはなかった!」という、さまざまな角度からのアドバイスをいただけて、私自身フォロワーさんから学ぶこともす ごく多い。これからもそうやって、22万人のフォロワーさんたちと意見をかわしながらママたちが快適に過ごせる世界を作れたらと思っています。

ママ&パパインフルエンサーを組織化し、「ママタスアイコン」の活動をスタートしています! 『令和ママの新常識』の発信や子育て世代とクライアント企業の課題解決を行います。

ママタスとは

ママタスは、子育て中のママパパを応援する動画メディア。家事や子育てについての情報を、SNSから毎日1本動画を配信しています。Instagramのフォロワー数は現在78万人。
広告掲載のお問合せはこちらから。
mamatas(ママタス)


取材・文/黒澤祐美

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?