世古口 敦嗣

農業を中心とした障害のある人が働く拠点「三休」を2019年4月に京田辺にオープン。また…

世古口 敦嗣

農業を中心とした障害のある人が働く拠点「三休」を2019年4月に京田辺にオープン。また福祉にとどまらない音楽イベント「BYE MY BARRIER」や福祉を対話する文化をつくる「Dialogue FUKUSHI」等、地域とのつながりを大切にさまざまなプロジェクト企画・運営。

マガジン

  • つれづれなるままにっき

  • アマチュア障害福祉概論 ~伴走者の立場から考えてみる~

    専門的に学んだことがないし、研究をしたことがない。 でも障害のある人と一緒に、彼ららしい生活をつくるように約9年間伴走していたわたしが捉える障害福祉の考え方を紹介するコラム。

  • 直撃インタビュー!あなたにとっての「福祉」とは?

    • 2本

    多様なゲストを迎え「あなたにとっては福祉とは?」の一言から趣味や好きな音楽、人生の汚点から生き方で譲れないポイントまでインタビュー形式で話を展開していくマガジンです。毎月第1水曜、更新。担当は世古口敦嗣。

  • JAM SESSION REPORT|障害者が働く拠点づくり

    障害をお持ちの方が働く拠点づくりをオープン化。 僕たちだけで考えていくと、地域や当事者に合わない場所になってしまいます。だから、つくりあげるプロセスに関われる余地をつくり、より地域に馴染んだ、より当事者の声に沿った拠点にしたいと思い、7月から毎月1回オープンミーティングを開催しています。その名も「JAM SESSION」。 そのレポートをまとめていきますので、良ければ是非ご覧下さいませ。

最近の記事

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第1回「ぼくにとっての"福祉"とは?」

みなさま、はじめまして。アンフィニプラスのウェブマガジン編集長の世古口(せこぐち)と申します。大学卒業後、障害のある人の生活支援、特に自立に重きを置いたサポートを7年弱してきました。その中で暮らしとは福祉の中で完結するものではなく地域のアレコレとつながって成り立つものだと気付きました。これ当たり前やん、と思うかもしれませんが福祉職であることに慣れた途端、自分の常識外に追いやられるものです。 だから支援者として障害のある人と関わること=仕事/ただの人として障害のある人と関わる

    • 「悩める福祉職の人たちが改めて仕事について考えなおす機会となれるような書籍をつくりたい」のクラファン、残り5日!

      昨年からももえさんと一緒に月2回開催している福祉探求ラジオ。延べ30回開催し約300人に聞いていただき、「毎日の仕事を頑張れるようになった!」「自分の不安が解消された!」という様々な反響もいただいています。 そして昨年度末にももえさんと今後のことについておはなしした際に、わたしのように日々の支援について悩んでいる人たちを減らしたい、その1つに書籍をつくりたい、と相談がありました。 そこから実は補助金申請に挑戦したのですが落ちてしまい、再度企画を磨き、今回、書籍制作に向けた

      • マイ支援論を10個にまとめました。

        常に支援スキルを高め、チーム内の就労支援力を底上げすることこそ、メンバーたちの「なりたい姿」や「やりたいこと」を引き出し、その実現に向けてサポートすることができます。つまり、メンバーの満足度を高めること。これがまさに就労継続支援B型事業所が良好な場所かどうかを決める基準だと捉えています。 三休は毎月ケア会議を開催し研修する時間をつくっていますが、その際に「世古口さんたちの支援について意識していることを教えてほしいです」と昨年からスタッフに加わった人から言われ「よし、来月はそ

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        • 僕たちが地域にひらき続ける理由とは │マイコミュニティ論

          三休は「地域の人たちと一緒に遊ぶ」機会をつくり、共犯者が増やしていくことがその地域の福祉力を上げることにつながる仮説を立て自分たちのペースで日々実践している。 そしてカフェも運営している。「カフェで働きたい」思いを持つたった1人のメンバーのために急ピッチメニューも価格もコンセプトもあまり熟考せず、カフェごっこのようにスタートした。組織自体が「地域にひらく」を体現化しているのでカフェのコンセプトも自然と「地域にひらく」に傾いていった。 ありがたいことにお客さんも増え、三休で

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        第1回「ぼくにとっての"福祉"とは?」

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        • つれづれなるままにっき
          29本
        • アマチュア障害福祉概論 ~伴走者の立場から考えてみる~
          17本
        • 直撃インタビュー!あなたにとっての「福祉」とは?
          2本
        • JAM SESSION REPORT|障害者が働く拠点づくり
          12本

        記事

          実家で過ごす10数年ぶりの正月

          みなさま、今年もよろしくお願いします…!いつも昨年の振り返りと本年の抱負をまとめていますが、バタバタしており2021年→2022年の振り返りはまた後日。ぐちゃぐちゃな書きなぐりの言葉で、言葉より気持ちが先行しているので変な文章かもしれないけど、推敲しないほうがいいような気がするので、そのまま掲載します。 ( 内容はポジティブですが、ネガティブな表現があるかもしれません。その言葉をしんどく思う人は読まないようしていただきたいです。こちらのご都合ですみません ) ▽▲▽▲▽▲

          実家で過ごす10数年ぶりの正月

          生きているだけでいい、って鋭利的な言葉で発するのを避けていたけど

          12月に入ってからずっと体調不良が続いていた…?と思う。最初は頭痛が少し。そこから不眠が続き、動悸の頻度が高まり、でも、からだは元気だったからいつも通り仕事をしていた。でも、だるさが常にあり、やる気が出なかったり集中力が途切れたり。 「なんだかおかしい」と思い情報をまず遮断。SNSは見ないようにした。仕事や予定もセーブし心身ともに休む状態をつくった。体調が徐々に良くなり、いま振り返ると、少しメンタル面がよくなかったのかな、と。 僕には成し遂げたい目標がある。果たしたい使命

          生きているだけでいい、って鋭利的な言葉で発するのを避けていたけど

          9月16日| なんか一緒にできることないですか?

          心に留めておきたいことがある。先日ニンニクの種を取りに猪名川町へ行ったときの出来事。 ニンニク加工をしている人は、近所に住むおばちゃん。ニンニクの皮をむいている人は、隣に住むお姉さん。下駄箱をつくったのは、散歩でお会いするおじちゃん。みんな地域の人たち。その拠点近くに住む人たち。 「どうやって彼らと関係性を紡いだのですか?」とお聞きすると、会話したりニンニクを贈ったりすることで徐々に仲良くなったとのこと。そこから「なんか一緒にできることないですか?」とお聞きすることで共犯

          9月16日| なんか一緒にできることないですか?

          8月27日│揺らぎの季節

          夏から秋に変わる揺らぎの季節なのか体調を崩すメンバーがちらほら。倦怠感はなぜ起こるのか、を疑問に思い調べてみると環境変化も起因しているとのこと。季節の変化だけでなくコロナによる暮らしの変化もあるし倦怠感を起こり得る可能性は跋扈している。三休で働く人たちはメンタル不調があり、その変化に過敏に反応し影響する人もいらっしゃる。だからこそ「安定したリズム」というのが大切になってくる。 天候や状況によって常に変化する農業。今日やることを現場を見て変更することも時々ある。臨機応変さ、い

          8月27日│揺らぎの季節

          8月24日│半農半Xの働き方

          塩見直紀さんの半農半Xの考えがしっくりときた20代前半、福祉やライターなどいくつかの仕事で生計を立てている状況に憧れ、それに向けて努力していた20代後半。 三休をオープンした30歳のとき、いままでしていたNPO法人や財団法人の理事、個人事業主の仕事をすべて辞めた。三休だけを考える環境を整えるために。 パラレルキャリア。例えば毎月40万円を稼ぐために、本業と副業を持つこと、それに憧れていた、というか、これから組織から個人への時代になるんじゃないかなとの焦りがあった。だからそ

          8月24日│半農半Xの働き方

          8月20日│わたし関東に行くんですよ

          午後、雨のなか、ハーブを収穫していた。天気予報アプリの雨雲レーダーを頼りに「いまは小雨と捉えられる瞬間」と思い込み、雨で濡れたハーブを1つひとつハサミで切る。コモンタイムとローズマリーの収穫の合間の休憩中に1通のLINEが入った。 「今日どうしますか?」 三休で働きたいと相談をしてくれた芸大出身の方からの連絡。「最近のはなしがしたい!」と連絡を交わし合い、納品しているお店に一緒に行く約束をしたんだった。そのお店は夏季休暇だったので近くのカフェでお会いすることに。 約1年

          8月20日│わたし関東に行くんですよ

          8月17日│Cadd9→Dのコード進行

          2020年のはじめ、書くことを習慣化しようと目標を決め、「毎日note」という形で1日のことをまとめていたが、書くことの優先度が低くなり「毎週note」に変更、1週間のうちの印象的な出来事を抜粋し書いていた。この習慣もすぐに破綻し、2021年の2月から更新が止まっている。 この数日、体調を崩し、家でゆっくりと過ごした。僕から仕事を取ったら何が残るんだろうと焦りを覚え、「お金の稼ぎ方」や「副業」について調べたり考えたりもした。好きなことって何だろう、と考えても、自信を持って答

          8月17日│Cadd9→Dのコード進行

          考えると、意外とやりたいことがないことに気づく【公開文通│ セコ→ヒデ③】

          いやはや時間が流れるのは早い。忙しいという実感はないが、日々のすべきことをこなしていたら疲れて寝落ちし明日を迎える、その繰り返しでいつもと変わらぬように1週間を積み重ねている。 新しい人と出会う。新しいことをする。新しい場所に行く。そんな「新しい」ことを積極的にしていない。でも日常の中での試行錯誤はしているつもりで、福祉としての、農業としての、組織としての「土台づくり」に力を入れている。 さて、ヒデさんへの公開文通は3巡目。義務的ではなく自然に楽しく書けている。おそらく相

          考えると、意外とやりたいことがないことに気づく【公開文通│ セコ→ヒデ③】

          毎週note2021-04|「生きることは、楽しい」日光を浴び、土をいじり、雑草の上に寝そべりながら休憩していたとき、ふと、そう思えた。

          2月。2020年が終わる、どんな1年だっただろう。これからの1年をどう過ごそうか。などと考えていた瞬間から1ヶ月が経った。2021年の12分の1が過ぎ去った、もう2月、と捉えるか、まだ2月と考えるか、その時間の捉え方の違いで価値観のカテゴライズができる気がする。僕は「もう2月」と捉える側の人。ネガティブに聞こえるかもしれないが、個人的にはそんなネガティブではない。「やばい、時間ない。やんなきゃ」と焦るくらいがちょうどよい。いくばくの余裕ではなく少しばかりの無理が、小さじ一杯の

          毎週note2021-04|「生きることは、楽しい」日光を浴び、土をいじり、雑草の上に寝そべりながら休憩していたとき、ふと、そう思えた。

          毎週note2021-03|いま私にできること

          今週は体調を崩しがち、仕事も数日休んだ。幸い発熱もすぐにおさまり咳や胸の痛みなどなく、時折り感じる身体のだるさと就寝前のリンパの腫れが残っただけで体調が良くなってきた。この時感じたのは「まわりの優しさ」。仕事を復帰したけれども午後から休みましょうや農業じゃなく室内作業にしましょうなど配慮をしていただいた。 僕は農業を中心に障害のある人たちと一緒に働く拠点「三休」の施設長をしている。まだオープンし2年弱、農業を初めてまだ2年目。「自分ができることをし続けていきたい」、これは三

          毎週note2021-03|いま私にできること

          毎週note2021-02「言葉に発する思いと心に秘めた気持ちが同じなのか?」

          今週を振り返ると半日しか農作業をしていないことに気付く。ほうれん草の収穫だけ。会議出席や見学対応、メンバーとの話し合いが続き、圃場にもあまり行けていない。年末年始に感じたが数日圃場に行かないだけでも畑の様相が少し変わっているので週明けに畑に行くと農作物の状況や畑の風景が変わっているんだろうな。反省。毎日10分でも行くように。 農作業はほとんどできていないが福祉タスクはたくさんした実感がある。福祉力って何だろうとたまに考えるのだが、結局のところ「コミュニケーション」に集約され

          毎週note2021-02「言葉に発する思いと心に秘めた気持ちが同じなのか?」

          毎週note2021-1│小さなこだわりを持っていてよかったと小松菜収穫が教えてくれた気がする。

          僕のnote記事を丁寧に読み上げている人に立て続けに出会った。2人もノートに印象的な文章を書き写していたことに驚いている。ぼくの考え、言葉に共感したり反論したり様々な行為に結び付いている事実が何だかむず痒い。でも本当は嬉しい。その感情を隠す気持ちこそ恥ずかしさ故のくすぐったさなのだろう。 「文章を書くときは1人、読むときも1人。だからこそ、読み手を意識して文章を書きましょう」と最近読み終えた本にまとめられていた。この毎週noteはその常識の逆をいく。書き手である自分を意識し

          毎週note2021-1│小さなこだわりを持っていてよかったと小松菜収穫が教えてくれた気がする。