寛容性を失いつつある日本を救う処方箋(横山慶太『日本一、大まかな娘。アイラブ おおま かなこさん』を読んで)
何をするにもおおまかな「おおま かなこさん」の日常を描いた、いい意味で「どうでもいい」行動録である(笑)。
たとえば、こんな感じ。
「はははは!……って、俺もそうかも?」
と、思わず我が身を省みることに(笑)。
「おおまか」とは、実は「寛容」のことなのかもしれない。
価値観は人や国によってそれぞれ違う。それをいちいち指摘し合うより、「へー、おもろいやん!」と面白がったり、そもそもその違いに気づかないほどの「おおまかさ」を身につける方が、はるかに平和で愉快である。
まずはこの『おおま かなこさん』を読んで、自らの寛容度をアップさせるのが肝要であろう。……寛容だけに。
ちなみに著者の横山慶太さん、イラストを担当している横貫達巳さんは、あの名作『ちょこやまくん』のコンビでもある。
『ちょこやまくん』は、NHKでドラマ化されたほどの、人気爆笑コミックエッセイ。
そのコンビが放つ「おおま かなこさん」も、盤石の面白さ。
『おおま かなこさん』は、寛容性を失いつつある日本を救う「とってもおおまかな」処方箋である、かもしれない(笑)。
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