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20歳まで生きるつもりなんかなかった

17歳になった頃、自死を考えてた。
いじめられていたわけでも家庭環境が破滅的に悪いだけではなくただ、この世の中に生きている意味を見出せなかった。

「20歳の誕生日までに死のう」誰にも言うことなく自分との約束をした。
なぜ3年後の20歳までか?「成人という区切りがいい」と自分自身に言い聞かせてはいたものの、ただ単に高校生の自分ながらに死への恐怖から来る猶予期間だった。

特に将来の夢もなく、親からは「手に職をつけろ」と口癖のように言われていたので、とりあえず思いつきで看護学校へ行くことになった。

「まあ、どうせ20歳には死んじゃってるしね」
そんな考えとはよそに、軽い考えで指定校推薦を取り(取ってしまい)、無事に合格した。

専門学校に入ってからもSNS依存を辞められず、なんとなく友人を作り、なんとなく飲み会や合コンに参加し、なんとなくみんなで勉強をして、試験を受けた。
そんな日々にまあまあ充実感を覚え、「死への決意」は根底にあったが、このまま生きていくのも悪くないと感じていた。

そんな日々を続けているうちにあっと合う間に成人式を迎えていた。昇給試験の勉強や実習で毎日が慌ただしく「20歳までに死ぬ」という自分との約束をなあなあにしていた。

「まあ30歳までには死ぬか」今度は自分自身との約束を破り勝手に目標として30歳と設定した。
理由は同様ただ、死ぬのが怖いだけだった。
この頃、「自死をしなければならない」という強迫観念に駆られていたのかもしれない。

そんな私が今年30歳になる。
今は「いつでも自死ができる。うまくいかなかったら死ねばいい。」くらいにゆるすぎる思想になってしまい、理想の死に方を現在模索しているところだ。

きっと、自死とはひとつの逃げ道であるのかもしれない。


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