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ベルリンのギャラリーその1.König Galarie

ベルリンは、「アートの街」「現代美術の最先端」とよく言われ、アーティストがたくさん住んでいる街です。実際に数多くの美術館やギャラリーがあります。
街を歩いているだけで、あれ?ここはギャラリーがいっぱいあるという感じで、ベルリンの街の数カ所に集中してあります。

個人的には、パリやニューヨークに比べると常設で大量の名作を所蔵している美術館がたくさんあるというよりも、マニアックな個人のコレクションや、空間的に大きな(インスタレーションも展示できるような大空間の)ギャラリーがたくさんあるという印象です。

日本の美術館やギャラリーはいわゆるホワイトキューブ、真っ白な空間に作品が展示してあることが多いですが、ベルリンは工場や防空壕などをリノベーションしたものが多く、空間としても非常にカッコイイです。

建築学生の私の目から見て、おすすめのベルリンのギャラリーを紹介していきます。


今回は、König Galarie (St.Agness)です。
このギャラリーは、1960年代のブルータリズムの教会をギャラリーにリノベーションしたギャラリーです。もともとはPotsdamerplatzsやMitteのRosa-Luxemburg-Platzにあったギャラリーが、Kreuzbergに場所を移し、2015年にオープンしたとのこと。

教会だった頃の神聖な空気感、10mを越える大空間に思わず息を飲んでしまいました。(建築家ル・コルビュジエのラ・トゥーレット修道院の大空間を思い出してしまいました)

現代美術の展示空間は、インスタレーションなどをある程度の容積が必要なため、使われなくなった別の用途の建物をリノベーションするケースが多いです。工場や倉庫などはよく聞きますが、宗教建築をリノベーションするというのはあまり聞いたことがありません。

地上階の展示室はこんな感じ。
教会の礼拝堂だった展示室には、入り口入って右にある階段を上ります。

個人的に、この階段のマテリアルの使い分けもたまりません。ただならぬ感じがします。
天井には、ウッドデッキのような木材を吊って、ギャラリー空間に必要な証明を吊っています(1枚目参照)。日の差し加減でウッドデッキから落ちた光が入り口付近に影を作って綺麗でした。
奥のコンクリの天井から吊り下げている照明もカッコ良い。

少しアクセスしづらい場所にはあるのですが、チェックポイントチャーリーや、リベスキンドのユダヤ博物館と一緒に回るのがオススメです。ギャラリーなのでなんと入場無料です。すごい。

外観も少々わかりにくいのですが、「EUROPE」というネオンの作品がコンクリの壁に取り付けられています。

König Galarie
121, Alexandrinenstraße 118, 10969 Berlin
http://www.koeniggalerie.com/
Thu-Sun11-18H
T + 49.30.261 030 80
F + 49.30.261 030 811
INFO@KOENIGGALERIE.COM

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