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タングはかわいいけど、世界観の割に淡々と進みすぎる展開に物足りなさがあった『TANG タング』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:105/120
  ストーリー:★★★☆☆
 キャラクター:★★★☆☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★☆☆☆

【作品情報】

  製作年:2022年
  製作国:日本
   配給:ワーナー・ブラザース映画
 上映時間:115分
 ジャンル:ヒューマンドラマ、SF
元ネタなど:小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』(2015)

【あらすじ】

ゲーム三昧で妻に家を追い出されたダメ男、健(二宮和也)。わけあって無職で人生に迷子中。

ある日、家の庭に突然現れたのは、記憶をなくした迷子のロボット、タング。初めは時代遅れの旧式のタングを捨てようとする健だったが、タングが失った記憶には、世界を変えるある秘密が隠されていた――。

謎の追手が迫る中、大人とロボット、ふたりの迷子が大冒険の先に見つけた《人生の宝物》とは――?

【感想】

夏休みに家族で観に行きたい雰囲気の映画という印象でした。原作小説は未読なので、映画がどこまで原作に忠実かはわかりませんが、、、正直、個人的にはいまひとつ……といった感じですかね(笑)

<まるで小さい子供のようなタングに癒される>

キャラクターは悪くなかったと思います。特にタングは見るものすべての興味を示し、途中わがままを言ったりと、まさに2~3歳ぐらいの子供という感じでかわいかったです。めんどくさそうに嫌々ながらも彼に付き添う健を演じた二宮和也の演技も自然でよかったですね。このポンコツなロボットとポンコツな大人がいっしょに行動するうちに仲を深めていく設定も心温まる感じでした。いわゆる凸凹コンビという性格が正反対な2人の組み合わせは、王道でわかりやすく、観る人を選ばない感じだなと思いました。

<淡々と感じられてしまう展開>

個人的にあまり刺さらなかった要因を考えてみたんですが、おそらくこの夢のような近未来感ある世界観にも関わらず、あまり夢を感じられなかったところにあるのかなあと思いました。もっと冒険感があることを期待していたのかもしれません。でも、実際はいろいろスムーズに進みすぎて淡々とした印象を受けたんですよね。もう少し2人でピンチを乗り切るようなエピソードがあったら、終盤の感動も大きくなったかなあと思うんですけど。2人の絆が深まっていく流れは微笑ましく思うものの、そこまで感情の起伏がなかったですね。

<いろいろ気になっちゃう他の要因>

そんな印象なので、他にも気になるところが出てきちゃうんですよ(笑)加藤教授(小手伸也)は、健たちへのアプローチの仕方がもっと他にあるんじゃない?って思ったり。かまいたちはかまいたちまんまだったなと思ったり。そもそも、タングの修理は健は同行しなくても、タングだけ輸送すればよかったのではと思ったり。終盤のタングを助けるところなんかも、取っ組み合いがあっさり終わっちゃって、シーンの割にはスリリングさが足りなかったのではと思ったり。健と妻とのエピソードが取ってつけたようなぐらい薄いのではと思ったり。

総じてアニメ作品とかにした方が、もっとキャラクターが活き活きして、テンポもよくなって、面白く感じられた気がするんですよね。こういうSFやファンタジー、ハリウッドなら実写でも面白いんですけど、邦画の場合はアニメの方が向いているなと感じました。

<そんなわけで>

かわいいロボットモノという意味では、大人よりも子供の方がハマりやすいかもしれません。夏休みの家族との思い出にどうぞ(笑)


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